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NHK杯1回戦 上田女流vs西川四段

1回戦最後の対局は上田初美女流三段と西川和宏四段の対戦だった。上田さんは奨励会員ではない女流の中で唯一タイトル(女王)を持っていたため女流枠で初出場となった。

両者とも振り飛車党だが、上田さんは対抗形を好むタイプで振り飛車党相手には居飛車にすることが多い。本局も▲7六歩△3四歩に▲2六歩から居飛車を選んだ。対して西川四段は飛車を一旦4筋に振ってから△3二飛と振り直す「4→3戦法」を採用した。これは解説の戸辺誠六段が得意にしていて本も出している。

4→3戦法に対する上田の作戦は▲6六歩と角道を止める指し方だった。先手が角道を止めたので後手は△3三角と上がるしかない。先後ともに穴熊に組んで相穴熊になった。

先手が▲3七桂と跳ねたので後手はその桂頭を目標にして動く。△3五歩▲同歩△4二角(44手目)と動いたところは振り飛車が指しやすい形勢だと思う。

20130804上田西川2
対して先手は角を切って▲2四飛と走ったが、△1二角がピッタリの受け。
20130804上田西川1
2一の地点を受けつつ6七の金取りにもなっている。一見▲2三銀で受かっているように見えるが、それには△2二飛の返し技がある。ということで先手は銀を打たずに▲4五桂△同歩▲5四飛としたが、△3五角の味が良い。1二と3五、二枚の角が先手玉を睨んでいて厳しい。形勢ははっきり後手優勢になった。

以下はワンサイドゲームとなって西川四段の圧勝だった。
△1二角一発で決まった感じの将棋だった。先手はその前の駒組み(▲3七桂)が良くなかったかもしれない。僅かな隙を西川プロに上手く咎められてしまった。
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[ 2013/08/04 23:44 ] NHK杯 | TB(0) | CM(1)

マイナビ女子オープン第3局 里見女流五冠達成

マイナビ女子オープン中継ブログ
棋譜→2013年5月1日 第6期マイナビ女子オープン五番勝負 第3局 上田初美女王 対 里見香奈女流四冠

里見四冠の2連勝で迎えた第3局。戦型は後手上田女王の四間飛車穴熊だった。対して先手の里見女流四冠は左美濃→銀冠。最近の里見さんは居飛車を指すことが多くなった。
名局賞特別賞を受賞した女流名人戦第5局もこの戦型で、大熱戦の末に里見さんが勝っている。

40手目過ぎまではよくある将棋。先手は8筋の位を取り、後手は6筋から反撃する。
20130501里見上田1
▲7七桂(47手目)は強気な一手で、△8四歩▲同歩△8五歩と8筋から逆襲される手が気になる。立会いの久保九段も△8四歩を指摘していたが、上田は見送ってじっくりした戦いに持ち込む。

中盤、後手が△5五歩から動いていったが、居飛車が上手く対応して先手ペースとなった。
△3三銀(72手目)の辛抱に対して先手はシンプルに馬を作る。この馬を▲2三馬~4五馬(95手目)と引き付けて先手が優勢になった。

後手は△7五桂(96手目)~△8六桂と打って迫るが、先手玉が広く捕まらない。最後は里見が着実な寄せで後手玉を仕留めた。

===============
これで里見さんが3連勝で女王を奪取。史上初の女流五冠達成となった。夜7時と9時のNHKニュースでも取り上げられていて、世間的にも大きな話題だったようだ。

残るは加藤桃子(奨励会1級)が保持する女流王座のみとなった。前期の挑決で本田小百合に勝っていれば今頃全冠制覇していたかもしれない。今期の女流王座戦はこれから始まるが、挑戦者争いの本命であることは間違いない。

あとは奨励会。今年の1月末から2月にかけて二段昇段の目があったのだが連敗してチャンスを逃してしまった。通算では勝ち越しているのだがあと一歩届かない。
個人的には全冠制覇よりも奨励会に専念させてあげたい気持ちもある。
早く三段リーグに参加できるように頑張ってほしい。

里見香奈、史上初の女流五冠に!(日本将棋連盟)
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[ 2013/05/01 22:24 ] 女流 | TB(0) | CM(0)

第6期マイナビ女子オープン第1局(挑戦者圧勝)

マイナビ女子オープン » *第6期マイナビ女子オープン五番勝負第1局
棋譜→第6期マイナビ女子オープン五番勝負 第1局 上田初美女王 対 里見香奈女流四冠

上田初美女王に里見香奈女流四冠が挑戦するマイナビ女子オープンが開幕した。1月から2月にかけて行われた女流名人戦はフルセットの死闘で、特に第5局は先日決まった将棋大賞で名局賞特別賞を受賞した。今回もそれに続く熱戦を期待したいところ。

振り駒の結果、里見女流四冠が先手。里見さんの和服に驚いた。女子高生時代は制服だったし、最近はスーツ姿で通していた。報知の記事によると和服を着るのは初めてらしい。とても似合ってて良いと思う。上田女王の和服もあでやかだ。

戦型は先手里見の石田流に後手上田の左美濃→銀冠。女流名人戦第3局と同じ戦型になった。この居飛車銀冠は男性プロでも流行っている。

女流名人戦と同じく後手が5筋の位を取る形となった。対して先手は5筋で一歩交換して▲5二歩と垂らす。5筋に飛車を回って先手の攻めが快調に続く。対して後手は6三の銀と8一の桂が使えず苦労の多い展開となった。

▲6五桂(79手目)から▲9七角の転換で先手が優勢になった。最後は▲5三桂成(87手目)が決め手で先手の駒が綺麗に捌けた。123手で里見女流四冠の圧勝に終わった。

永瀬プロが著書で石田流は居飛車が右桂落ちになると言っていたが、本局も後手の右桂が使えないまま残ってしまった。6三の銀も本譜のように使いづらい展開になりやすいと思う。

女王にとって残念な結果に終わってしまったが、女流名人戦もここからもつれたわけだし切り替えて頑張ってほしいと思う。

里見上田戦は女流名人戦以来先手番勝ちが続いている。どちらが先に後手番でブレイクするだろうか。
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[ 2013/04/04 07:30 ] 女流 | TB(0) | CM(0)

女流名人戦第5局 里見四冠を死守

ユニバーサル杯女流名人位戦中継ブログ: *第39期五番勝負第5局
棋譜→第39期女流名人位戦五番勝負第5局 里見香奈女流名人 対 上田初美女王

ここまでの4局はいずれも先手番が勝っている。ということで振り駒に注目したが先手となったのは里見女流名人だった。戦型は後手上田の四間飛車穴熊に先手里見の居飛車銀冠。上田女王は昔から四間穴熊を得意としている。最近ではゴキ中を指すことも増えていたが、本局は頼れる相棒に命運を託した。

△5四歩(34手目)では△7四歩を先に突くことのほうが多いと思う。対して先手は端歩を突いていないのがどう影響するか。先手の▲2四歩の仕掛けに5筋から反撃して中央での戦いとなった。

△4五歩に▲6四角(71手目)と切って一気に激しくなった。

△6八金(82手目)で先手玉に先に詰めろがかかったが、▲7九銀と受けられてうまく詰めろが続かない。後手の穴熊も遠いのだが、それ以上に先手の米長玉は遠く耐久力があった。

詰むや詰まざるやの終盤戦が一時間近く続いたが、里見が凌ぎきった。

感想コメントによると、104手目△9五桂が敗着で先に△2九飛成(△9五桂以下の詰めろ)なら後手に勝ちがあったようだ。
里見上田5_001

さらに上田女王のツイートによると▲6三角(111手目)に△5九竜!という手があった模様。
里見上田5_003


▲6三角は詰めろ逃れの詰めろ(▲8一角成△同玉▲4五角以下)だが、△5九竜は再度詰めろ逃れの詰めろ(先手玉の5筋脱出を防ぎつつ、▲4五角に△5四歩を用意している)になっている。これは私も鳥肌が立った。

最終戦にふさわしい大熱戦だった。今期の女流棋戦では一番の名局だと思う。

惜しくも奪取はならなかったが、上田女王は大健闘だった。開幕前の女王の下馬評は低かった。過去の対戦成績も上田の全敗だった。それを考えるとよく頑張ったと思う。二人の差が縮まったと感じたシリーズだった。

しばらくは里見上田の二強時代が続くだろう。この2人は4月から始まるマイナビ女子オープン五番勝負で再び相まみえる可能性がある。次の戦いも楽しみですね。
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[ 2013/02/28 07:00 ] 女流 | TB(0) | CM(0)

女流名人位戦第4局 女王圧勝でフルセット

ユニバーサル杯女流名人位戦中継ブログ: *第39期五番勝負第4局
棋譜→第39期女流名人位戦五番勝負第4局 里見香奈女流名人 対 上田初美女王

戦型は後手里見の角交換振り飛車→石田流だった。いわゆる「3・4・3戦法」(△3五歩→△4二飛→△3二飛と動かすので343)と呼ばれる作戦である。本譜は4手目△4二飛からの出だしで△3五歩は後回しにするので「4→3戦法」。角交換振り飛車の含みを残して玉の囲いを優先する。ちなみに、今度マイナビから出る予定の『振り飛車4→3戦法』(戸辺誠六段著)は、この作戦を解説した本のようだ。
参考→"新発見!「振り飛車4→3戦法」" (マイナビブックス将棋編集部)

対して先手の上田女王は▲6六歩と角道を止めて得意の居飛車穴熊を目指す。先手玉は金銀二枚で薄いが、とりあえず穴熊に組めたので不満はないだろう。控室の予想通り▲6五歩(37手目)と仕掛けて戦いが始まった。

上田里見4_001

▲7五歩(51手目)からのコビン攻めが厳しく先手が良くなった。こうなると美濃囲いは脆い。穴熊と美濃の囲いの差が出てしまった。79手目▲5五角が気持ちの良い決め手で、里見さんをもってしても粘りきれなかった。95手で上田女王の圧勝となった。

里見さんも感想コメントで言ってるように、後手がもう少し早い段階で動くべきだったのかなと思う。本譜は序中盤で居飛車に主導権を握られてしまったので。

それにしても最近の上田女王は本当に強くなってると思う。里見さんも奨励会で揉まれて強くなっているが、それ以上に上田女王には勢いを感じる。本局も最近の充実ぶりを示す素晴らしい内容だった。

これで五番勝負は2勝2敗となって最終戦にもつれることとなった。今年度の女流タイトル戦はテレビ棋戦の女流王将戦を除くと全てストレート決着だったが、今回は久々のフルセットで面白くなった。最終戦はどちらが勝っても熱戦となることを期待します。

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[ 2013/02/16 07:30 ] 女流 | TB(0) | CM(0)