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将棋世界2013年7月号の感想

将棋世界 2013年 07月号 [雑誌]将棋世界 2013年 07月号 [雑誌]
(2013/06/03)
不明

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表紙は羽生三冠ですが、背表紙には「里見香奈、史上初の五冠」とあり、巻頭では里見女流五冠達成特集が組まれています。写真で見る五冠獲得の軌跡ということで、14歳レディースオープンに挑戦したときのセーラー服姿、清水さんに負けて涙を流した写真、など懐かしの写真が沢山載っています。さらに、里見五冠へのインタビューもあります。里見ファンは必見ですね。

続いて、羽生善治三冠と為末大さん(元・陸上選手)の「ガムでリフレッシュ対談」。2ケ月ぐらい前に為末さんがツイッターで羽生さんとの対談の話を呟いてましたがこれだったんですね。
為末大さん@daijapanの「【羽生さんのものさし】について 人間は経験を蓄積する事でものさしを作るんだと思う。」 - Togetter
このtogetterも対談と合わせて読むと面白いかも。

巻頭カラーの観戦記は羽生三冠が快勝した名人戦第3局(島朗九段)。名人戦も終わっちゃったので今更という感じですが、面白かったです。島先生の小説風の観戦記は好き嫌い分かれると思いますが、私は好きですね。

そして今月号の目玉は「船江恒平・佐藤慎一が語る電王戦」でしょう。電王戦出場が決まった経緯、本番までの研究・準備、そして実戦の解説をインタビュー形式で語っています。電王戦については様々な媒体で観戦記が書かれましたが、対局者本人がどういうことを考えていたかがよく分からなかったんですよね。そういう意味で非常に興味深かったです。

欲を言えば他の3人の解説も読みたかったんですが、電王戦単行本を待てということでしょうか。ちなみに、塚田さんは「新潮45 6月号」に自戦記を書いてましたね(詳しくはコチラ→http://showg99.blog5.fc2.com/blog-entry-550.html)。
サトシンブログによれば第2回電王戦についての書籍が出るそうなのでそれに期待します。

続いて、第23回世界コンピュータ将棋選手権のレポートと昨年7月に亡くなられた「森田将棋」の森田和郎さんの追悼座談会(CSAの瀧澤会長、小谷善行さん、柿木義一さん)が掲載されています。森田さんが57歳という若さで亡くなっていたのは驚きました。ご冥福をお祈りします。

新連載として河口俊彦七段の「評伝―木村義雄」が始まりました。河口老師曰く木村名人のことを語った文章がないので書いてみようと思ったとのこと。第1回は「木村名人の思い出」ということで木村名人が引退した後の思い出話を書いています。

「突き抜ける!現代将棋」第46回は「入玉をめぐる冒険」これは良記事でした。今月号の中ではこの記事が一番面白かったです。中原、米長の入玉術に始まり、入玉将棋の格言、渡辺三冠へのインタビュー、そして今話題のコンピュータ将棋と入玉まで詳しく解説しています。入玉の技術を解説したものはほとんど読んだことがなかったので勉強になりました。

恒例の順位戦予想もあります。例年、棋士2人(去年は片上&戸辺)が対談形式で予想することが多いですが、今年は編集部の予想ですね。
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[ 2013/06/04 07:30 ] 将棋世界 | TB(0) | CM(0)

第2回電王戦第2局 ponanzaが佐藤慎一四段を破る

第2回 将棋電王戦 第2局 佐藤慎一四段 vs ponanza
"「ponanza」、現役プロ棋士に史上初めて勝つ!"(日本将棋連盟)

大熱戦だった。19時を過ぎてもボンクラーズの評価値は拮抗していてどちらが勝ってもおかしくない将棋だった。だが、終盤の競り合いになるとコンピュータは強かった。人間のほうが先に時間がなくなってしまったのも痛かった。コンピュータは人間のミスを見逃さず一気に寄せきった。

将棋は、ponanzaの謎の序盤で始まった。今回ponanzaは序盤の数手だけ決めてあとは定跡を入れてなかったそうだ。▲4八銀(11手目)が危険な手で後手に△3一角と引かれて飛車先交換を許してしまった。「飛車先交換三つの得あり」という格言があるが、コンピュータは平気で飛車先を交換させる傾向がある。7七玉もかなり危ない位置で先手が駒組みに苦労する展開になった。

対して後手は穏やかに駒組みを進めたが、もっと積極的にリードを広げる指し方もあったかもしれない。
20130331pona佐藤2
ponanzaの▲6五歩(35手目)が△6四角を消して好手だった。ここから▲6六銀~▲8八玉で先手の模様が良くなった。

先手が5筋に飛車を回ったあたり(△3九角に▲5八飛)は後手がまずそうに見えたが、△6二銀(58手目)とこちらに引いたのは良い粘りだったと思う。
20130331pona佐藤1

以下▲6四歩に△7三桂▲8七金!△6五桂!と進んだ。△7三桂の勝負手に▲8七金と逃げたのには驚いた。桂跳ねを先受けしてるが、玉のコビンが開いてしまう。解説の野月七段は疑問視していた。

勝負手が実って形勢は後手に傾いたが、佐藤四段にも疑問手があって二転三転の大熱戦になった。最後は入玉を目指す指し方もあったと思うが、受け間違えてしまった。

===============
今回の対戦は「人間対コンピュータ」という構図で見られるが、実は人間(棋士)と人間(開発者)の戦いでもあるのだ。前局の習甦・竹内さんを見てもそう思った。

対局者だけでなく開発者も不安と戦っていた。当日、ponanzaは一成氏の自宅のマシンをリモート操作して動かしていたが、通信トラブルが発生して余計に時間を使ってしまった。まだ序盤だったので良かったが、終盤秒読みでトラブルが起きたらどうするのかと私も心配しながら見ていた。
勝ち負けよりも無事対局を終えることができて良かったと思う。お疲れ様でした。
そしてこれだけ強いソフトを作り上げたのはすごいことだと思う。

公式にプロ棋士がコンピュータに負けるのはこれが初めてとなる。だが、非公式の早指しでは既に負けていたわけだしそれほど驚きはない。覚悟はしていた。覚悟はしていたが、終局直後聞き手の山口恵梨子さんが泣いてたのを見て、私も胸が熱くなった。。
人間が負けたのは残念だけど、これでプロがコンピュータに負けても隠す必要はなくなったと前向きに捉えるしかないですね。ソフトと人間が共存共栄できる関係を築ければ良いなと思う。

佐藤慎一さんは宣言どおり真っ向勝負でらしい将棋を見せてくれた。和服姿も格好良かった。リスクを背負って対局を引き受けた勇気は素晴らしいと思う。「初の敗者」ということで色々言われるかもしれないが、この敗戦を糧にさらに強くなってほしい。本当にお疲れ様でした。

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[ 2013/03/31 10:10 ] 電王戦 | TB(0) | CM(3)

ponanza対佐藤慎一四段戦の見どころ

第2回 将棋電王戦 第2局 佐藤慎一四段 vs ponanza
明日に迫った電王戦第2局ponanza対佐藤慎一戦について。

先手のPonanzaは昨年のコンピュータ将棋選手権4位の将棋ソフト。2011年には将棋倶楽部24に参戦し、圧倒的な強さで当時の最高レートを更新した(3211点)他の将棋ソフトに比べると序盤が強いと言われる。
開発者の山本一成氏は東大大学院出身。自身も将棋が強く、将棋倶楽部24でR2400ぐらいの棋力の持ち主。練習用のソフトを提供しない発言で色々言われてるけど、言ってることは正論だと思う。まぁでもこの人と伊藤英紀さん(Puella α)はヒールっぽい感じはしますね。

対する後手のサトシンこと佐藤慎一四段。四段になったのは年齢制限ギリギリの26歳。正直今回の5人のなかでは一番格下だと思う。プロになって5年経つが目立った活躍はない。

この人はブログが面白いので前からずっと読んでいた。慎一さんのブログといえば、昨年の第1回電王戦のときの感想が印象に残っている。あのブログがなかったら電王戦に選ばれることもなかったかもしれない。既に皆さんご存知でしょうが、一応引用しておきます。

△62玉は現役を退いて10年近くの年月が経っている人間としての勝負手だったと思います。

現役のときの米長先生の強さだったら、相手の得意形に組ませてやっても力でねじ伏せる将棋だったわけですから。

だから今の現役棋士が△62玉は指さない、指したら失格(笑)。現役のときの米長先生なら指すわけないし、誰しも棋士なら真っ向勝負で行くでしょう。

サトシンの将棋と私生活50-50日記 電王戦と道中写真


米長の△6二玉について多くの棋士達は無難なコメントを残していたが、慎一さんは「現役棋士は△6二玉を指さない、自分は真っ向勝負でいく」と書いたのだ。この発言は故・米長永世棋聖の耳にも届いたようだ。

「米長会長が『君はコンピュータに勝つ自信あるのか?』っていうことを僕に何回か聞いて『はい』って言って答えて、そしたら『君は俺の手(初手△6二玉)を指さないって言うらしいね』『はい』『君、指さないで勝つ自信あるのかい』『はい』『分かった』そういうやりとりがあって・・・」
【ニコニコ動画】第2回将棋電王戦 第2局佐藤慎一四段 vs ponanza PVより


△6二玉を指さないと言ったのだから、本番でもアンチコンピュータ的な作戦は取らずに普通の将棋を指すのだろう。そもそもソフト(ponanza)を提供されてないので評価値の穴をつくような作戦を立てるのは難しいと思う。後手番でソフトの貸し出しがないという苦境をどう乗り越えるのだろうか。

注目の戦型は対抗形になると予想。佐藤慎一四段は居飛車党だが、ponanzaが居飛車で来た場合には飛車を振りそうな気がする。もしくは後手の一手損角換わり。もちろん先手ponanzaの振り飛車もあるだろう。ponanzaは序盤が強いらしいので、序盤作戦に注目してみたいと思う。
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[ 2013/03/29 07:30 ] 電王戦 | TB(0) | CM(2)

第2回電王戦 出場プロ棋士発表

将棋電王戦 2013 「5人のプロ棋士」VS「5つの最先端将棋対局ソフト」 - ニコニコチャンネル



第2回電王戦に出場するプロ棋士5人が昨日発表されました。

3月23日 第1局 阿部光瑠四段 vs 習甦
3月30日 第2局 佐藤慎一四段 vs ponanza
4月 6日  第3局 船江恒平五段 vs ツツカナ
4月13日 第4局 塚田泰明九段 vs Puella α
4月20日 第5局 三浦弘行八段 vs GPS将棋

対局は5局一斉に行うのかと思っていたが違った。3月23日(土)から一週間おきに行われるとのこと。

今回のメンバーはバランスが取れていて面白い人選だと思う。個人的には若手中心になると予想していたので、塚田と三浦が選ばれたのは意外だった。特に三浦八段、現役のA級棋士が出てくるとは思わなかった。ある意味連盟の本気を感じた。良く引き受けてくれたなぁと思う。5人の決断に拍手を送りたいですね。
ちなみに、佐藤慎一プロのブログを読むと夏前には内定していたようだ。
サトシンの将棋と私生活50-50日記 第2回電王戦

対局ルールは午前10時開始で持ち時間4時間、それを使い切ると1分将棋。なお、千日手・持将棋は時間制限を設定して、一定の時間を超えた千日手持将棋は引き分け無勝負にするようだ。

記者発表会の質疑応答で気になった質問に「事前研究用にソフトを貸し出しすることはできるのか」というのがあった。

これは開発者によって回答が違った。GPS将棋はサイトから自由にダウンロードして良いと答えたが、ponanzaの山本氏は勝負なので貸したくないとのこと。Puella αの伊藤氏は「去年は貸し出したが、普通の対策に使うのなら問題ないが、コンピュータの穴をつくような対策をされるのは、観客的には興をそぐかなと思っていて考えている途中。」と、去年の△6二玉を批判してましたね(苦笑)

それと関連して、「棋士は棋譜が残っているのでコンピュータ側は研究しやすいが、コンピュータの棋譜は公開されていないので棋士側にとってハンデとならないか?」という質問もあった。

これについては、コンピュータ将棋選手権とfloodgate(コンピュータ将棋連続対局場所)で何千と棋譜が公開されているので心配はない、とのこと。
私は開発者側の言うことが正しいと思うが、実際にソフトと指したいというプロ棋士の気持ちも分かる。この辺は連盟(プロ棋士)と開発者で納得いくまで話し合ってほしい。

最後に勝敗予想だが、人間側にとって厳しい戦いになるだろう。puella αの伊藤英紀さんは「コンピュータの4勝1敗か5勝0敗のどちらかだろう」と言っていたが、その可能性もあると思う。

ただ、自分は人間応援派だし伊藤さんと同じ予想というのも悔しいので、人間の2勝3敗としておきたい。将棋倶楽部24の早指しだとプロ全敗もあるかもしれないが、今回は持ち時間4時間なのでこれは人間に有利に働くとみた。
あとはA級の三浦が勝つか負けるかで評価が変わってくると思う。仮に1勝4敗でも三浦さんだけは勝ってほしい。

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[ 2012/12/16 08:02 ] 電王戦 | TB(0) | CM(0)