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将棋世界6月号の感想

将棋世界 2012年 06月号 [雑誌]将棋世界 2012年 06月号 [雑誌]
(2012/05/02)
不明

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毎年6月号は年度総決算号という位置づけになっている。2011年度の将棋界を振り返ることができるので普段買わないという人もぜひ買って読んでほしいと思う。

以下ざっくりと感想。

第70期名人戦七番勝負[第1局]森内俊之名人×羽生善治二冠
「「悪手」が生んだ感動」 記・山岸浩史

今月号はプレイバック2011のベスト10が知りたくて買ったのでこの記事には正直期待していなかった。棋譜と解説はネット中継にあるし、週刊将棋、朝日新聞の観戦記にも目を通した。なので、詳細はこんなの(失礼)読まなくても既に知っているわけです。

それでも読み応えがあって面白かった。特に出だしの「名人不調説を追う」と題した森内名人へのインタビューが良い。名人の去年の成績に触れるのは勇気が要ったと思う。良くぞ聞いてくれました。

本譜▲1六歩(95手目)について森内と羽生の見解が分かれているのも面白い。▲1六歩を後悔していた森内。対して羽生は本局の最も印象深い手として▲1六歩を挙げている。ちなみに週将で谷川立会人も▲1六歩を印象に残った一手として挙げ、この手に森内復調の兆しを見たと語っている。2人の永世名人を唸らせた「豪胆な悪手」が最後の最後で寄せに働くという名局だった。▲1六歩がなければこの投了図は生まれなかったと熱く語る藤井九段のコメントも良い。

≪特集1≫プレイバック2011

現役棋士が選ぶ2011年度ベスト10局。1位は「名局賞」の竜王戦第4局ではなく、渡辺羽生の王座戦第3局だった(竜王戦は2位)。ベスト10どれも名局だが、個人的オススメは5位の遠山船江戦(C2)と6位の羽生深浦戦(棋聖戦第2局)。

「名局」の定義は2つあると思う。1つは互いにミスが少なく、技術的にハイレベルな将棋で、もう1つは形勢が二転三転し悪手も多いが観るものに感動を与えた将棋。後者は「死闘」とも言い換えることができるだろう。

竜王戦第4局は前者。序盤の手渡し術、角を取らずに△8四香、そして最終盤の中合いと内容の濃い将棋だったが、「死闘」と言うほどではなかったと思う。一方で、遠山船江戦は明らかに後者。悪手も多かったのでプロの投票で5位に入ったのは意外だった。順位戦の厳しさを知るプロだけに共感を得られたのかもしれない。私も深夜2時近くまでネットで観戦してたが、改めて並べて当時の感動がよみがえった。遠山船江戦については以下の朝日新聞の記事も併せて読んでほしい。

逆転また逆転 未明の決着 将棋順位戦C級2組(朝日新聞デジタル)

≪特集2≫豪華2本立てインタビュー
・郷田真隆棋王 「いつもどおりの自分で」
・佐藤康光王将 「応援を励みに」
これは観る将棋ファンも楽しめる軽い記事。郷田棋王がプロレスマニアだとは知らなかった。佐藤王将の奥様手作りの「スペシャルドリンク」の中身についても明かされている。

短期連載で馬上勇人さんの「リコー杯女流王座戦ができるまで」 が始まった。
これも必読。馬上さんの女流王座戦にかける熱い思いが伝わってくる。

私の大好きな「棋士が聞くプロ対談」 は畠山鎮七段と山崎隆之七段 。
この組み合わせは意外だったが、指されてみればなるほどという好手だった。この2人がいなければ最近の関西の若手の活躍はなかったでしょう。まだまだ若手に負けず頑張ってほしいですね。

突き抜ける! 現代将棋
[第33回]進化とまらぬ超速の世界 講師・勝又清和

先月に続いて超速vsゴキ中をまとめている。超速で久保ゴキ中を倒した佐藤、郷田へのインタビューもある。

<新>イメージと読みの将棋観 文/構成・鈴木宏彦
最近中終盤ネタが多いですね。それはまぁ良いんですがどっちかというと私は序盤ヲタなので、序盤も取り上げてほしいですー

◆別冊付録◆どっちが勝ち?[付録編]
内藤國雄九段

この「どっちが勝ち」はずっと連載されているが正直難しい。読者から「もう少しやさしいものを」という声があったので連載よりも易しめの問題にしたとのこと。確かに前よりは易しくなっていると思うが、有段者向けでしょうね。でもこれぐらいなら解く気がおきますね。

今月号は棋譜が多いので、棋譜並べを楽しみたいという人にはオススメです。
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[ 2012/05/05 08:06 ] 将棋世界 | TB(1) | CM(0)

NHK杯2回戦 谷川浩司vs畠山鎮

谷川浩司vs畠山鎮の関西勢対決。解説は関西の大御所、内藤國雄九段。過去の2人の対戦成績は谷川九段の6勝1敗。同じ関西所属だが意外と対戦回数は少ない。

戦型は後手番の谷川九段のゴキゲン中飛車で、対する畠山七段は「丸山ワクチン」で対抗した。谷川九段は後手番でゴキ中を採用することが多いが、正直あまり勝ってるイメージはない。

△6二金と上がって2筋に飛車に振り直したのが谷川の工夫。飛車を回った瞬間に5三に角を打たれるのを消しているが、美濃囲いと比べると玉の堅さで劣る。「後手が優勢になっても勝ちにくい」と解説の内藤九段。実際その通りの展開となった。

後手の2筋逆襲に先手は▲6七角の自陣角で対抗する。この手はほぼノータイム。その前の△6二金に▲4八銀と上がったところで長考してたが、その時にこの自陣角を打つことを決めていたのだろう。その後、後手も歩の両取りに5五に角を手放す。どちらの角がよく働くかが中盤のポイント。

後手は△9五歩(60手目)から端にアヤをつけて攻めていったが、先手の4筋突き捨てて▲6三歩も急所をついて厳しい。後手は陣形がバラバラで2三の金が遊んでいるのが辛いところ。


図は香取りに△8四銀と上がったところが、ここで▲7五歩が巧い手だった。後手は△9七歩と端に味をつけたが先手は構わず▲7六桂。香車を取られて先手は駒損になるが、攻めの厚みが増した。「マモルは攻める」の言葉どおりの鋭い攻めで一気に後手玉を寄せきった。

序盤の△6二金は構想としては面白かったが、やはり勝ちにくかったのかもしれない。

「月下推敲」谷川浩司詰将棋作品集「月下推敲」谷川浩司詰将棋作品集
(2011/07/26)
谷川 浩司

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[ 2011/09/04 22:55 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)