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第69期名人戦第7局 森内俊之名人復位

将棋:「総合力で勝負」結実…森内奪還 名人戦第7局(毎日.jp)
森内九段、名人奪還 4期ぶり通算6期目 将棋名人戦(asahi.com)

第7局、1日目を終えた時点では夕休前の早い終局もあると思った。横歩取りの将棋は一発で決まる可能性がある。しかし、その予想は良い意味で外れた。最終局にふさわしい、文字通り手に汗握る大熱戦となった。

封じ手は控室の第一候補として挙がっていた▲8二歩ではなく、より激しい▲5三桂左成(51手目)。森内挑戦者が積極的に攻め、後手が受けに苦労する展開となり、控室では早くから先手良しの声が上がっていた。しかし、そこからの羽生さんの追い上げが凄かった。妖しい粘りで、「後手のジリ貧負け」と思われていた将棋はいつの間にか一手を争う展開となっていた。

控室では逆転の声も出てきたようだったが、冷静に見ると後手が少しずつ足りない。103手目手筋の▲3九銀が決め手となった。
羽生森内最終001

この銀捨てで一手を稼ぎ、先手勝ちがはっきりしたようだ。以下、後手の必死の粘りを振り切り、123手で森内挑戦者の勝ちとなった。

詳しい解説と棋譜は名人戦棋譜速報をご覧ください。


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今期の名人戦、森内さんの開幕前の下馬評は低かった。

椿山荘での第1局、現地での大盤解説会に行ってきたのだが、そこでこんな一幕があった。
解説のK八段が雑談で「このシリーズ羽生名人乗りの方はどれくらいいますか?」と観客にアンケートを取った。パッと見渡しただけでも半数以上の手が挙がっただろうか。次に「では森内さんが名人を奪取すると思う方は?」と尋ねるとパラパラと数えるほどしか手が挙がらない。これにはK八段も「これは森内さんには教えられないね」と苦笑い。

解説会は羽生さんのファンが多かっただけかもしれないが、ブログやTwitterの予想でも羽生乗りの声が多かったと思う。一昨年の竜王戦で渡辺竜王に4連敗で敗退、その後はタイトル戦に登場することもなく、昨年後半には9連敗を経験した。いくら名人戦に強いと言っても最近の成績をみると厳しいと思った。ところが、蓋を開けてみると森内さんの3連勝スタート。しかし、そこから羽生名人が盛り返して3連勝、他棋戦も合わせると8連勝と復調をみせ名人防衛の雰囲気が出てきた。森内さんにも少なからずプレッシャーがあったと思う。

それでも苦境を跳ね返して勝ったのは素晴らしい。最終局振り駒で先手番を引く強運も含めて、森内名人の勝負強さを改めて実感させられた今回の名人戦だった。


羽生さんにとっては残念な結果となったが、この敗戦が尾を引くことはないと思う。若い人相手に負けたのではなく、小さい頃から勝った負けたを繰り返してきた森内さん相手だからダメージは小さいと思う。直ぐに切り替えてまた鬼のような強さを見せてくれるだろう。


最後に、森内俊之新名人、名人奪取おめでとうございます!!



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[ 2011/06/23 07:00 ] 名人戦・順位戦 | TB(1) | CM(0)

第69期名人戦第4局 羽生vs森内 2日目

名人戦第4局1日目
(1日目の続き)注目された封じ手は前例どおり▲1四歩だった。これに対し後手が3五の桂馬をどちらに成るか。定跡書では2七に成るのが有力とあったが森内九段が選んだのは△4七桂成だった。こちらは香車を取れないのでリスクが高いと言われていた。水面下の研究では2七では先手良しと結論づけられていたのかもしれない。

先手は端から先手陣を崩したい。対して後手は入玉を含みに先手の攻めを焦らせ、受け手からのカウンターを狙う方針。

△1七歩(84手目)が素人目に見ても明らかな疑問手だった。直後の▲1三銀~▲2四銀成で攻めがつながる。玉を下段に落とされ入玉の味もなくなってしまった。先手がはっきり優勢となった。しかし代わる手として指摘されていた角道を止める手でも森内九段は自信がなかったのかもしれない。

1三に銀を打ち込まれて「さすがにこれは後手ダメだろう」と思ったのだが、そこからの森内九段の粘りが見事だった。先手は色々な勝ち方があっただろうと思うが、羽生名人は最も派手な順を選ぶ。先手の攻めが決まったかに思われたが、△3三飛(112手目)が「飛車は最強の受け駒」という言葉を思い出させる鋼鉄の受け。「すわ逆転か?」と控室は色めき立ったが、それでも▲2四飛(115手目)があって先手勝ちだった。

2011森内羽生_24hi001

控室の面々が見えていなかった▲2四飛だが、名人はこの十数手前、決めに行ったときからこの手が見えていたのだろう。カッコいい決め方だった。

羽生名人が一番返して意地を見せた。個人的には森内さんの4連勝を見たかったが、そう上手くはいかない。第5局、森内九段は得意の先手番なので是が非でも決めたいところだろう。本局は次に引きずるような負け方ではなかったので大丈夫だとは思うが、相手が羽生名人なので何が起こるがわからない。次局、羽生名人が後手番でどのような秘策を用意しているか注目だ。


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[ 2011/05/21 22:00 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

第69期名人戦第4局1日目

挑戦者・森内俊之九段の3連勝で迎えた第4局は相矢倉戦となった。

私の予想は矢倉▲4六銀3七桂の△3七銀と打つ形(前期NHK杯の▲羽生善治△渡辺明戦が代表例)だったが、(控室もその予想だったようだが)本局はその展開にはならなかった。

矢倉3七銀の将棋では作戦の分岐点がいくつかあるが、その1つが組みあがってから後手が8筋の歩と9筋の歩のどちらを伸ばすか。△9五歩型を選べば羽生渡辺戦の進行となったが、本局は後手が△8五歩と伸ばし、△8五桂からの端攻めがなくなったので先手は矢倉穴熊に組み替えてから仕掛けることになった。

△8五歩型の将棋は最近減っていたのだが、特に結論が出たというわけでない。駆け引きもあるだろうが、封じ手直前の数手は長考合戦となった。この後の展開が難解なので両者ともここは1時間、2時間と考えたいところだろう。

△3五桂(66手目)に1時間23分考えて羽生名人が次の手を封じた。封じ手の局面はまだ定跡の範囲内。封じ手は▲1四歩、▲6四歩、▲7五歩が考えられる。屋敷九段の本では▲1四歩が解説されていたが、私の予想は▲6四歩としておきたい。しばらくは先手の攻めを後手が受ける展開となるだろう。受けの強い森内さんがどのようにして先手の攻めを凌ぐかが見どころ。



関連記事
レビュー『最新の矢倉3七銀戦法 (プロ最前線シリーズ)』
第60回NHK杯準決勝 羽生善治vs渡辺明


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[ 2011/05/17 23:30 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

第69期名人戦第3局

森内九段、名人返り咲きへ王手 将棋名人戦第3局(asahi.com)

既報の通り、羽生森内の名人戦第3局は森内俊之九段の勝ち。これで挑戦者3連勝、名人奪取まであと一勝と迫った。

今期の森内九段は冴えまくっている。昨年後半に9連敗してたとは思えないほどの好調ぶりだ。

ネット上では羽生善治名人が不調という感想も見受けられたが、私はそこまで不調だとは思わない。今回は森内さんの強さを誉めるべきだろう。序盤戦術、中終盤の安定した指し回し全てにおいて森内さんが上回っている。この調子だと一気に決めてしまうかもしれない。

森内羽生46_001

第3局、終盤の▲4六飛成には思わず唸らされた。相手に手がないことを見越した手堅い一着。△3七角成に▲4二竜と二段目に竜を入って先手が一手速い。続く▲4九歩(77手目)が決め手で先手勝ちとなった。

03年の竜王戦に次ぐ二度目の四タテなるか?それとも羽生名人がここから盛り返すか。第4局は戦型矢倉を予想します。



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[ 2011/05/10 21:54 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

白熱の終盤戦 名人戦七番勝負第3局 三浦vs羽生

凄い終盤戦でした。

最後のほうは何が何だか分からず(笑)
一手間違えると形勢が動いてしまう難解な将棋でしたが、最後は羽生名人が持ち前の勝負強さを発揮したというところですか。三浦八段はずっと劣勢だったのが最後勝ち筋があっただけに悔しい負けとなってしまいました。
しかし名局だったことは確かで、今年度の名局ベスト10に入ってきそうな、というか入れてほしい一局ですね。


戦型はまたしても横歩取りでした。
後手の羽生善治名人が△8四飛と引き、△2四飛と回って、対する先手は2八銀型で頑張るという将棋。
実戦例も多く、順位戦やNHKで何度も見たことがある将棋でした。

横歩取りの将棋は中継の中で銀杏記者が言っていたように
いかにして玉を安全地帯に逃がすかが、終盤戦の1つの鍵になってきます。
80手目の局面、先手は駒得ですが2八の壁銀そして7六の傷をかかえていているので、右にも左にも逃げにくい
対して、後手玉は広く6一→7二と逃げることができます。ここは後手が有利だろうなと私も思いました。
ただ次の▲5七銀が粘りある一手だったように思います。形勢が悪くても容易には崩れない三浦さんらしい一手で、こういう手を積み重ねているうちに、いつの間にか逆転というのが今期順位戦の展開でした。しかし羽生さんは間違えてくれないだろうなと思いましたが・・・

113手目
詰むや詰まざるやの局面
ここでは△3三銀合が正解で後手玉は奇跡的に詰みません。
しかしここで羽生名人は角合い
これには▲5一飛成から▲3三角成と合い駒に打った角を取る順があり、
そして角を渡すことで右が広く逃げやすいと思われた後手玉が急に狭くなってしまったのです。
117手目~119手目▲8三角ならば勝ち筋だったとのことで、桂馬を外しつつ、敵玉の逃げ道を狭くすることができる一石二鳥の手だったわけですが、それを逃してしまいました。

控室で劣勢と評価されていた将棋をこれほど際どいところまで差を詰めたのは流石でしたが・・・
三浦弘行八段にとっては悔しい負け方となってしまいました。

08年の竜王戦、昨年の棋聖戦と
3連敗4連勝での逆転防衛の例はありますが、ちょっと今日の負け方はキツい、完敗での負けよりもキツいと思います。
「助からないと思っても、助かっている」の扇子のごとく、踏ん張ってほしいですが。

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[ 2010/05/08 07:00 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)