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第3回電王戦第5局 屋敷九段敗れる

屋敷九段が先手で初手▲2六歩△8四歩の出だしから相掛かりかと思いきや、横歩取りになりました。ちょっと変わった出だしでしたが戦型を横歩取りに限定させるための手順だったようです。対するponanzaは中住まいでなく△6二玉!
形は違いますが第3局豊島-YSS戦でもこの△6二玉が出てきました。

これを見て屋敷九段は▲3六歩~▲3七桂の青野流。このあたりは屋敷九段の事前研究どおり進んでいるような印象を受けたのですが、そう簡単にはいきませんでした。

20140412屋敷ponanza3
飛車交換になったところでは形勢互角になっています。
20140412屋敷ponanza1
その後、ponanzaが△1六香から先手の角を詰ましにいったのですが、この一連の手順は評判が良くなかった。というのも成香と金が僻地で遊んでしまう可能性があるからです。この手順をみて解説の渡辺二冠は「観戦記者の方に△1六香を聞かれたら、そんなところに香車を使うのは良くありませんと答えてしまう手ですよ。これが良い手だとしたら相当強い」というコメントを残しています。私もこの手順には違和感を持ったのですが、GPS将棋の評価値は後手持ち。結果的にはCOMの形勢判断どおりに進みました。

20140412屋敷ponanza2
あの成香が6九まで大移動して寄せに働く展開に。

終盤は先手玉の入玉の可能性もあったのですが、▲8一成香が最後の敗着。△8三歩(104手目)と突かれて万事休しました。
20140412屋敷ponanza4
どうやら屋敷九段はこの△8三歩を軽視していたようです。以下は後手勝勢となって130手でponanzaの勝ちとなりました。

これで今期電王戦はプロ側の1勝4敗、2年続けての負け越しとなりました。今回はルール改正があって前評判ではプロ棋士有利の声が多かったと思いますが、結果は昨年と同じく1勝しかできませんでした。内容的には熱戦の面白い将棋が多かったと思いますが、熱戦、ねじり合いになるとコンピュータが勝つんですよね。勝つとしたら阿部光瑠-習甦戦や豊島YSS戦のように短手数で決めるしかないのかもしれません。

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[ 2014/04/13 06:33 ] 電王戦 | TB(0) | CM(0)

第72期A級順位戦最終局

8回戦までに羽生三冠の挑戦と谷川九段の降級が決まったA級。この日の注目は残り1人の降級者が誰になるかだった。

対局前の時点で降級の可能性を残していたのは4勝4敗の久保九段と3勝5敗の三浦九段、郷田九段、屋敷九段の4人だった。

▲三浦九段-△久保九段戦は残留争いの直接対決。屋敷、郷田が共に勝った場合、この対局の敗者は降級となる。
戦型は久保九段のゴキゲン中飛車対先手の「超速」となった。42手目までは前例のある形。そこで三浦九段が▲5五銀と新手を出した。

郷田九段は既に挑戦を決めている羽生三冠(7勝1敗)との対戦。自身が敗れ、屋敷九段が勝つと降級となる。郷田九段が先手で角換わりになった。後手の専守防衛型に先手が▲6七金右(41手目)と上がる形に進んだ。

屋敷九段は5勝3敗の行方八段との対戦だった。戦型は屋敷九段が後手で横歩取り△5二玉・8四飛型。△2四飛のぶつけに前例では▲2五歩と飛車交換を拒否していたが、行方八段は▲3三角成△同銀▲2四飛と応じて飛角総交換の激しい順に進んだ。
20140307行方屋敷
互いに敵陣に飛車を打ち込んで竜を作ったが、▲3九金~▲2九金打とガッチリ受けて先手が優勢になった。73手で行方八段の快勝。敗れた屋敷九段は3勝6敗で降級となった。この将棋が5局の中で一番早い終局で降級争いは呆気なく決まってしまった。

▲郷田△羽生戦はねじり合いが続いたが先手が攻めあぐねて、形勢は徐々に後手に傾いた。△8六桂の反撃が厳しく羽生三冠が勝勢に。118手で羽生三冠の勝ちとなった。敗れた郷田九段は3勝6敗となったが、屋敷九段も敗れたため辛くも残留。

最後まで残ったのが▲三浦△久保戦だった。屋敷九段が敗れた時点でこの2人は残留が決まったわけだが、対局者はそれを知る由もない。中盤の長いねじり合いを経て三浦九段のほうが優勢になったが、久保九段もしぶとく粘って盛り返す。一時は後手に勝ちがありそうな局面もあった。しかし後手にもミスが出て200手超えの大熱戦になった。
20140307三浦久保1
最後は相入玉含みの展開に。まず後手が上部脱出を図ったが、先手に押し戻されて入玉を阻まれてしまう。一方、先手玉は上部に逃げ切って三浦九段がはっきり勝ちになった。久保九段は最後まで執念の粘りを見せたが271手▲1八歩を見てついに投了。終局は午前2時!本当に長い一日でした。
20140307三浦久保2

それにしても凄い将棋、これぞ人間同士の将棋という戦いでした。順位戦の重みをひしひしと感じた一局でした。対局者のお2人、関係者の皆さんお疲れ様でした。

最後に対局結果をまとめておきます。
行方 尚史八段(6勝3敗)○-●屋敷 伸之九段(3勝6敗=降級)
郷田 真隆九段(3勝6敗)●-○羽生 善治三冠(8勝1敗)
深浦 康市九段(5勝4敗)●-○谷川 浩司九段(2勝7敗=降級)
佐藤 康光九段(5勝4敗)○-●渡辺 明二冠(5勝4敗)
三浦 弘行九段(4勝5敗)○-●久保 利明九段(4勝5敗)
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[ 2014/03/08 19:20 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

第63回NHK杯準々決勝 屋敷伸之vs大石直嗣

3回戦で羽生善治三冠を破った大石直嗣六段とA級の屋敷伸之九段の対戦。
解説は豊島七段でした。両対局者の印象を聞かれて「(屋敷九段は)序盤中盤終盤、隙がない」「(大石六段は)駒が躍動する将棋」と答えてましたね。まさか豊島さんがあのネタを入れてくるとはw・・・思わず笑ってしまいました。

将棋は大石六段が後手で得意のダイレクト向かい飛車を採用しました。3回戦の対羽生戦もこのダイレクト向かい飛車で白星を挙げています。対して屋敷九段の作戦は6五角を打たずに▲3七銀から▲4六銀を急ぐ指し方でした。この先手の指し方は手詰まりになりやすいので少ない、と豊島七段。

先手は▲7五歩から玉頭位取り、後手は銀冠に組み替えます。後手が△4五桂(46手目)と跳ねて戦いが始まりました。
以下▲4五同桂△同歩▲同銀に△4一飛が気づきにくい好手でした。
20140223屋敷大石1
△4一飛は次に△5二金と寄って銀取りと4七飛成を狙っています。そこで屋敷九段は▲3四銀と出て△5二金▲4八金と受けましたが、豊島説の▲2七飛△5二金▲4六歩と受けるほうが良かったか。大石六段も感想戦でこのほうが嫌だったと言ってましたね。

20140223屋敷大石2
本譜は△5六桂~△4九角以下飛車を成り込むことに成功し後手が優勢になりました。先手は2九に自陣角を打って勝負しますが、△4七歩~△4八成桂で角と飛車の利きを遮断されてかなり辛い格好に。

それでも先手は玉頭に嫌味をつけて勝負形に持ち込みますが、後手に冷静に対処されてあと一歩及ばず。102手で大石六段の勝ちとなりました。

これで大石六段はA級棋士3人(行方、羽生、屋敷)を倒してベスト4進出。準決勝は、優勝経験のある実力者丸山忠久九段との対戦です。
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[ 2014/02/23 23:30 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

第72期A級順位戦5回戦 羽生三冠5連勝

昨日は竜王戦第3局1日目の他に、A級順位戦▲屋敷九段vs△羽生三冠戦と▲谷川九段vs△郷田九段戦がありました。

4連勝で首位を独走する羽生三冠と屋敷九段の対戦。屋敷九段はこれまでA級順位戦の先手番で11戦負けなし。B1時代も合わせると17連勝中という記録を持っています。一方で羽生三冠は屋敷九段相手に13連勝中。通算では18勝2敗と大きく勝ち越している。こちらも「不敗神話」と言える凄い記録です。どちらの連勝記録が止まるのか注目の一番となりました。

屋敷九段の初手▲7六歩に羽生三冠は2手目△3二金!。羽生さんが公式戦で2手目△3二金を採用するのはこれが3度目のようですね。2手目△3二金は振り飛車にされたときにやや損な手。居飛車党の屋敷九段に飛車を振ってみろと挑発しているとも言えます。しかし、屋敷九段は挑発には乗らず▲7八金から居飛車を選択。結局後手の一手損角換わりになりました。

先手の早繰り銀に後手は玉を固めて専守防衛、カウンター狙いという作戦。先手は7八に上がった金を6八に寄せてから▲7八玉と囲いました。ただ、この金の動きは手損。
夕休明けの局面(47手目)は金銀が上ずっているので先手を持ちたくないですね。△7三桂から先攻して後手が優勢になりました。
20131107屋敷羽生

終盤先手も反撃しましたが、後手玉が堅く届きませんでした。終わってみれば羽生三冠の圧勝。玉形の差がそのまま出たような将棋でした。これで羽生三冠は5連勝。名人挑戦はほぼ当確という感じですね。

もう1局、▲谷川△郷田戦はノーマル角換わり腰掛け銀でした。後手の専守防衛策に先手が▲1八香と上がる最新形に進みました。45手目▲1九角と一番下から角を打つのが最近の流行。谷川九段は3回戦の屋敷戦でもこの形を指しています。
20131107谷川郷田
先手の谷川九段が攻める展開になりましたが、攻めあぐねて後手ペースに。終盤は後手が決めきれずに長引きましたが、最後は郷田九段が勝ち切りました。

敗れた谷川九段は1勝4敗。得意の先手番で勝てなかったのは痛いですね。残り4局残留に向けて厳しい戦いになりそうです。
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[ 2013/11/08 08:00 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

第72期A級順位戦4回戦 羽生三冠4連勝

昨日はA級順位戦4回戦の▲羽生三冠vs△渡辺竜王戦と▲郷田九段vs△屋敷九段戦がありました。
何といっても注目は羽生渡辺の三冠対決。今期の挑戦者を決める戦いと言っても良い大一番です。

戦型は渡辺竜王の2手目△3四歩から横歩取りになりました。2手目△8四歩派だった渡辺竜王ですが今年に入ってから横歩取りを連採しています。最初に解禁したのが今年2月のA級順位戦羽生戦でした。ただ、結果は出ていません。現在、後手の横歩で5連敗中。
参考:渡辺三冠の後手横歩 

それでもなお横歩取りを採用するところに後手番での苦労が伺えます。

20131011羽生渡辺1
本局は渡辺竜王の△8五飛+4一玉型に先手が中原囲い。32手目△6五桂が竜王の用意してきた作戦でした。
先手が▲1六歩突いている形では前例がありますが、この形では初めてです。▲1六歩突いていないので△4四角(36手目)に飛車を横に逃げたとき△2八歩が厳しくなるというのが後手の主張。なので飛車を縦に逃げる手が予想されていましたが、羽生三冠は▲3六飛。

6五の桂馬を取ってから▲6四歩が羽生三冠の狙いの反撃でした。この突き捨てが入ったことで△6六桂も緩和しています。

20131011羽生渡辺2
▲6六桂(51手目)を竜王は軽視していたようです。△4五銀が飛車取りですが逃げずに▲6三歩成で先手良し。先手は飛車を渡しても中原囲いが堅くて広い。以下は差がついて羽生三冠の圧勝に終わりました。

後手に桂香を取らせてる間に6筋から反撃して良しという羽生三冠の大局観が光った将棋でした。

これで羽生渡辺戦の通算成績は26勝26敗の五分となりました。ちょうど2年前(2011年)の10月11日には渡辺竜王が19勝14敗と5つ勝ち越していたのですが、ついに追いつきました。今後2人の対戦成績はどうなっていくのでしょうか。

もう一局▲郷田△屋敷戦も横歩取りでした。こちらは後手の△5二玉+△8四飛型でしたが屋敷九段の勝ち。
屋敷九段はA級昇級後後手番で全敗(10連敗)でしたが、ようやく初勝利をあげました。今期、屋敷九段は先手番が4局なのでこの1勝は大きいと思います。
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[ 2013/10/12 09:14 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)