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朝日杯 佐藤郷田戦の終盤

朝日杯郷田真隆九段が高橋道雄九段、佐藤康光九段を破って昨年に続くベスト4進出を決めた。
3局とも熱戦だったが、午後の佐藤郷田戦は大熱戦で終盤が難解だった。
以下はメモ

棋譜:第5回朝日杯将棋オープン戦本戦 佐藤康光九段 対 郷田真隆九段

最後▲8三香成(121手目)では▲7二飛以下の詰み(※追記)もあったようだが、逃してしまった。△8四歩から△8三銀合に郷田九段の執念を感じましたね。

直前の△6六歩▲5六飛(111手目)の応酬もすごい。

△6六歩は△2八金以下の詰めろになっているのだが、▲5六飛が次の一手のような好手だった。桂取りだけでなく詰めろ逃れにもなっている。すなわち△2八金は▲同金△同成桂▲4九玉△3八銀▲5九玉・・・で5九に逃げられるので詰まない。金を渡したので今度後手玉は詰む。5八に逃げると△6七歩成が王手で詰んでしまうのだが。

▲5六飛に△6七歩成は▲1六飛と桂馬を取った手がまた詰めろ逃れ。(ただしこの手は詰めろではない。)
▲1六飛は詰めろでないが、△2七香成から香車を渡すと後手玉は詰んでしまう。△5八とは詰めろになっていないので、駒を渡さずに詰めろをかければ良い。▲9五桂△9四玉▲8二銀成で受けが難しいかな。

最後詰ましていれば佐藤九段の名局となっていたのだろうが、惜しかった。

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[ 2012/01/13 21:38 ] 朝日杯 | TB(0) | CM(0)

第4回朝日杯将棋オープン戦、木村一基八段優勝!

羽生、郷田、渡辺、木村、いずれもA級のトップ棋士が4強に残った朝日杯

朝日杯は持ち時間40分の早指しなので、「波乱」が起こりやすい棋戦でもある。しかし、最後に残ったのはいずれもタイトル戦の常連。今回は佐藤和俊五段が康光九段を、村田顕弘四段が久保二冠をそれぞれ破ったものの4強までたどりつくことはできなかった。やはり超一流は持ち時間の短い将棋でも強い。

準決勝は羽生vs郷田、渡辺vs木村の組み合わせだった。

羽生善治 名人-△郷田真隆 九段
▲7六歩△8四歩の出だしから矢倉戦。後手は急戦矢倉、今風にいえば「阿久津流」、90年代には「郷田流」と呼ばれた5筋歩交換作戦に出た。
6筋から戦いが始まり、42手目△6五歩に銀を引かず▲5五歩の最強手で応じたことで、ノーガードの攻め合いに。58手目△2八飛と打ち込んだ手がどうも良くなかったようで、金を取られて飛車が詰んでしまった。そこからはどうみても先手の攻めが速く、羽生の勝ちとなった。

渡辺明 竜王-△木村一基 八段
木村八段が後手番ということで得意の一手損角換わりに誘導するのではないかとみていたが、2手目△8四歩から矢倉となった。ただしこちらは先手の「藤井流早囲い」に後手が7筋から動く将棋。
最後先手勝ちとなったはずが、なんと▲7四銀(124手目)が「詰めろ」になっていない。詰まない玉を詰ましに行った竜王がまさかの逆転負け。踏み込みが良すぎて負けるということが竜王の場合よくある。本局はそんな感じの負け方だった。

竜王は負けた後、ウィンズ銀座に馬券を買いに行ったらしい。この負け方は相当アツかっただろう。


決勝 木村一基 八段-△羽生善治 名人
昨年の棋聖戦五番勝負以来約1年半ぶりの対戦となった。将棋は▲7六歩△8四歩▲2六歩からの角換わり腰掛銀。昨年「2手目△8四歩問題」が話題を呼んだが、最近は例の同型を避けることで後手もやれるとみる棋士が増えているようだ。ちなみに昨日は3局とも「2手目△8四歩」の将棋だった。単なる偶然か、それとも竜王戦の影響なのか。

△6二金+△8一飛型で速攻を仕掛けるのが後手の趣向。羽生の攻め、木村の受けという展開になった。後手の攻めが厳しく、受け師といえども受けきるのは容易ではないようにみえた。

67手目がターニングポイント。力強く▲同金と取ったのが粘りある一手だった。そして▲8二飛(73手目)が攻防。端の位が大きく先手玉はなかなか寄らない。▲4三銀から後手玉も危なくなった。

そして最終盤、下図で▲3六桂と捨てたのが決め手となった。
kimuhabu1
△同馬と取らせて自玉を安全にして▲1一竜と詰めろをかける。先手玉はギリギリ詰まず木村八段の勝ち、初優勝となった。それにしても▲3六桂は凄かった。久々にプロの将棋を観て感動させられた。



2009年に棋聖、王位に連続挑戦するも、いずれもフルセットで敗退した木村八段。タイトルを逃したショックが大きかったのか、それとも戦型選択の問題なのか分からないが、その後しばらく不調だった。今年度は前半3勝11敗(10月7日、A級谷川戦まで)と大苦戦。デビュー以来高勝率を維持し続けてきた木村八段がここまで不調に陥ったのは初めてかもしれない。それだけにこの優勝は嬉しいだろう。この勢いに乗ってA級順位戦でも残留を決めてほしいところだ。

最後に、木村八段、今回の優勝おめでとうございます!

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[ 2011/02/13 08:00 ] 朝日杯 | TB(0) | CM(2)