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NHK杯2回戦 森内名人vs松尾七段

名人3連覇中の森内名人と実力者の松尾歩七段の対戦。

戦型は森内先手で矢倉だった。先手の作戦は23手目▲3五歩の早仕掛け。実戦例は少ないがたまに出てくる形だ。▲3五歩△6四角に▲1八飛と逃げるのが普通だが、森内名人は▲3七銀を選択。
20130818森内松尾2
本譜は▲6七金右△4四歩の交換が入っていないのでこの手が一応成立する。(△4四歩型だと△3五歩▲同角△3六歩▲4六銀△4五歩で銀が死ぬ)最近の森内名人は本局のような積極的な序盤が多い。色々なことを試そうとしている。

先手は▲6五歩~▲7五歩で後手の角をいじめてから▲4五銀と上がる。対して後手は銀をぶつけて激しくなった。

4六の銀と角がいなくなったので後手からは△3七歩成(48手目)からと金を作る手がある。解説の野月七段は△3七歩成▲同桂△3六歩に▲3八飛と回って桂馬を取らせる手を読んでいたが、森内は▲2五桂と跳ねてと金を作らせた。対して松尾はこのと金で飛車を追っかけて千日手模様に。同一局面が3回続いたが松尾は△2四歩から打開を選ぶ。

そこから大激戦の終盤になった。先手は▲7一飛から竜を自陣に引いたが、これは形勢容易でない感じ。

△8三桂(106手目)から竜を取られた局面は逆転して後手にチャンスが来ていると思う。△3三角に▲4五桂は詰めろになっていない。
20130818森内松尾1

これは名人ピンチかと思われたが、△6七と▲3三桂不成△3二玉に▲5六角が攻防の詰めろ。松尾は△3四歩と受けたが、これは受けになっていない。▲4一銀以下後手玉に必至がかかって森内名人の勝ち。

最後は手に汗握る終盤戦だった。松尾さんが△3四歩打った瞬間、森内名人の表情が変わって頭を抱えていたのが印象的だった。(逆転に気づいたのだろう)

※感想戦がなかったので最終盤をソフトで調べてみたが、▲4五桂に△5五角を挙げていた。以下▲3三銀(詰めろ)なら△7六馬以下の詰みがある。
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[ 2013/08/19 06:43 ] NHK杯 | TB(0) | CM(5)

B級1組順位戦2回戦の感想

昨日はB1の2回戦がありました。とりあえず、結果と簡単な感想だけ書いておきます。

畠山鎮七段(2勝0敗)○-●鈴木大介八段(0勝2敗)
戦型は後手鈴木八段の角交換四間飛車。対して先手は矢倉から穴熊に潜ったが、途中で穴熊から這い出て銀冠に組み替える。そこから玉頭戦になったが先手が厚みで押し潰して勝ち。
畠山さんは2連勝スタート。畠山さんは順位戦だと力が安定していますね。

高橋道雄九段(0勝2敗)●-○豊島将之七段(2勝0敗)
高橋先手で得意の横歩を取らずに▲2八飛と引く将棋になった。高橋九段は先手でも後手でも横歩を取らせるのを好む。中盤激しい展開になったが、後手が一気に攻め切った。高橋九段は最後呆気なく土俵を割ってしまった。

丸山忠久九段(1勝1敗)○-●飯塚祐紀七段(0勝2敗)
戦型は丸山先手で角換わり腰掛け銀。41手目▲1八香までは最近よくある形で名人戦第3局もこの将棋だった。そこで△9三香と上がる手が5月に増田三段が指した新手らしい。
以下、難解な攻防が続いたが丸山九段の勝ち。渡辺との竜王戦では結果が出なかったが、やはり丸山さんの角換わりは強いですね。

松尾 歩七段(2勝0敗)○-●広瀬章人七段(1勝1敗)
広瀬七段のゴキ中に松尾七段の超速。後手の△4四銀型に対して先手は急戦を選ぶ。▲5三銀(31手目)と打つところまでは前例があるようだ。▲6八銀(33手目)が松尾の新手。これで先手が良いようだ。
20130627松尾広瀬
広瀬の粘りで手数はかかったが、松尾が押し切った。

山崎隆之七段(1勝1敗)●-○木村一基八段(1勝0敗)
山崎先手で相掛かり棒銀。対して後手は△8五飛型で棒銀を受ける。後手の木村が攻め、先手の山崎が受ける展開になった。
途中は先手が受け切れそうにも見えたが、終盤山崎にミスが出て後手が勝勢になった。勝った木村八段は通算500勝目の節目の白星となった。

橋本崇載八段(1勝1敗)●-○藤井猛九段(1勝1敗)
橋本藤井戦は千日手指し直しになった。千日手局は藤井九段が先手で角交換四間飛車穴熊。
向かい飛車に振り直してから銀を6六から5五に出る構想で主導権を握る。
先手は四枚穴熊に組んだが、後手に待機戦術を取られて手詰まりに。藤井九段は桂損の攻めを敢行し打開を目指したが、馬と飛車の追いかけっこになって千日手が成立した。

指し直し局も後手藤井九段の角交換四間飛車。先手は端の位を取り、後手は美濃に囲う。
後手の2筋逆襲に対して先手は5六に筋違い角を打って対抗。対して後手も3二に自陣角を打った。
20130628橋本藤井1

終盤ハッシーが飛車を切って寄せにいったが、藤井九段が上手く受け切って快勝。藤井先生は今期順位戦初勝利。

2戦全勝は畠山鎮、松尾、豊島の3人。前評判通り、豊島七段が昇級争いの中心になるのだろうか。
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[ 2013/06/28 07:30 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

NHK杯1回戦 中川大輔vs松尾歩

先手の中川大輔八段は力戦派の居飛車党。特に右玉や右四間を得意としている。薄い玉形を苦にせず、金銀が盛り上がっていく力強い棋風だ。対して後手の松尾歩七段は研究家の居飛車党。羽生三冠の研究会メンバーとしても知られている。

戦型は先手の中川が横歩を取らずに飛車を2六に引いて、相掛かり腰掛け銀になった。△6二飛(40手目)まではよくある定跡形。そこから右玉に囲いをリフォームするのが中川先生らしい。駒組みが飽和状態になって千日手の可能性が高くなった。

20130512中川松尾2
74手目(△5二金)は実は4回目の同一局面。(62手目、66手目、70手目と同じですよね?)本来なら千日手となるはずだが、解説、対局者、記録係いずれも気づいていなかったようだ。ここで、先手の中川は▲2七玉と力強く打開した。対して松尾は△1二香から穴熊に組み替える。こうなると後手だけが穴熊に組み替えてだいぶ手得している。

中川は▲1五歩と端攻めに活路を見出した。この端攻めは後手も嫌なところだが、松尾は金を力強く上がって飛車交換に持ち込む。△1九飛と王手した局面は後手優勢だと思う。次に△1八香成~△2八香成が早い。中川は▲2九歩と手筋の歩を放って受けるが、歩切れが痛い。

しかし、そこから中川が上手く粘って、▲1三歩と垂らした局面は先手にチャンスが訪れている。
どちらが勝ってもおかしくないギリギリの終盤戦になった。

20130512中川松尾1
図は162手目△6六歩と突いて詰めろをかけたところ。ここで中川八段は▲3六角と詰めろ逃れの詰めろをかけたが、△6五桂▲6六玉△5四桂以下長手数の詰みに討ち取って松尾の勝ち。30秒でこの詰みはお見事でした。

中川さんらしい将棋で面白かったが、最後は惜しかった。
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[ 2013/05/13 07:30 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

8月28日 第61回NHK杯2回戦 松尾vs杉本

松尾歩七段対杉本昌隆七段、どちらかといえば地味な顔合わせとなった。むしろ本局の見どころはNHK杯初解説の豊島将之六段だったかもしれない。TLでも「頑張れ豊島くん(きゅん)」の声が多かったような。

杉本七段のゴキゲン中飛車に、先手は「超速」ではない旧式の▲3七銀急戦で対抗。最近は4九金型のまま6八銀→7七銀と上がる将棋が多いが、本局は先に▲5八金右(21手目)として5筋に備える。

▲9七角(45手目)に後手は△9四歩と端から反撃していったがあまり戦果が得られなかった。後手は囲いが中途半端で2一の桂馬も捌けず苦しい戦いとなった。


最終盤、△9四玉に▲8二金ならば後手玉は必至で先手勝ちだった。△8八銀or△6五桂には▲8七玉で先手玉に詰みはない。ところが、松尾はこれを逃してしまう。言われてみれば簡単な必至だが、これを逃してしまうのが30秒将棋の恐ろしいところ。これで後手にチャンスが来たかと思われたが、それでも先手が余していたようだ。駒を渡せないので後手からの迫り方も難しかった。

最後は▲6五角(129手目)がぴったり詰めろで勝負あり。最後は冷や汗の勝利だったが、松尾七段が3回戦進出。



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[ 2011/08/29 23:09 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

7月1日 第70期順位戦B級1組2回戦

名人戦棋譜速報

名人戦が終わり、第70期の順位戦が本格的にスタート。

開幕前に私が昇級候補に挙げた藤井猛九段、松尾歩七段が黒星スタートとなったB級1組。実力者揃いで、今年も混戦となりそうだ。昨日は棋聖戦の影響で延期された深浦中田戦を除く、2回戦5局が行われた。

木村一基八段(1勝0敗)-△中村修九段(0勝1敗)
「千駄ヶ谷の受け師」と「受ける青春」の対決。後手中村修九段の一手損角換わりに、先手木村八段が早繰り銀。受けの棋風の両者らしく序盤はじっくりとした渋い展開となった。△6五歩(50手目)に▲4五歩(51手目)で一転して攻め合いになったが、両取りをかけさせて、"と金"を作ったのが好手だったようで先手が優勢→勝勢に。しかし中村九段も粘り強い受けをみせ、後手玉はなかなか寄らない。後手の入玉もあるかと思われたが、▲2九香(125手目)が入玉を阻む決め手となった。終わってみれば木村八段の快勝譜だった。

鈴木大介八段(0勝1敗)-△橋本崇載七段(1勝0敗)
現在11連勝と絶好調のハッシーこと橋本崇載七段。先日の読売観戦記(竜王戦2組決勝)によれば、他の棋士との研究会を止めたそうだ。現代では棋士同士の共同研究は当たり前。そんな中で橋本の「脱研究会宣言」は波紋を呼んでいる。この決断が良い方向に出るかどうか。

将棋は先手鈴木の石田流に後手が△6五歩からの急戦。本局の進行も5局の中で最も早く激しい展開となった。「角を成ってこい」と▲2八玉と早逃げしたのは鈴木さんらしい実戦的な好手だと思ったが、後手もと金ができたのが大きく形勢は後手良し。

最後は先手の粘りを振り切って鮮やかな収束をみせてくれた。最近のハッシーはほんと強いね。これで12連勝!来週6日(水)には羽生二冠との竜王戦(決勝トーナメント)が組まれている。こちらも楽しみだ。

山崎隆之七段(0勝1敗)-△松尾歩七段(0勝1敗)
今期B1のアラサー組の中ではこの2人が昇級候補と予想したが、両者ともに黒星スタート。本局の敗者が早くも2連敗ということになる。

横歩取りの出だしだったが、先手の山崎がなかなか3四の飛車を3六に引かず力戦調の展開となった。そこから長い駒組を経て後手はガチガチの穴熊に囲う。先手は金美濃。囲いだけみれば後手を持ちたくなる。

終始穴熊ペースで先手が苦しいとみられていたが、得意の「チョイ悪逆転術」で差を縮め、難解な終盤戦に突入。
最後は控室も気づかなかった華麗な即詰みを見せ、山崎七段の勝ち。ド派手な「逆転サヨナラホームラン」に、TL上の多くのファンが酔いしれた。最後は打ち歩詰めの筋があったので控室も詰まないと錯覚してたようだが、△3九角を決めさせたことで▲1七歩が打てる(ので詰み)という高度な逆転術だった。この将棋はNHKの講座の題材に使えそう。

井上慶太九段(1勝0敗)-△行方尚史八段(0勝1敗)
過去の対戦成績は井上の1勝8敗。井上九段は今期B1で苦手な相手を何人か抱えており心配だ。

相矢倉、森下システムの定跡形となった。20年前ぐらいに流行った定跡でその後しばらく指されていなかったが、昨年の佐藤康-行方戦で先手が新手を出して勝ち。前例で敗れた行方が52手目で修正案を出してきた。
76手目の△9七角成!で先手玉があっという間に寄り。行方の鋭い寄せが炸裂した将棋だった。

藤井猛 九段(0勝1敗)-△畠山鎮 七段(1勝0敗)
先手の藤井が「藤井矢倉」を採用。序盤の駒組、▲7七銀よりも先に▲7九角と引いたのが藤井九段らしい個性的な組み方だ。思わずニヤリとしてしまう。
藤井畠山001
後手の畠山は二枚の銀を繰り出しての急戦矢倉で対抗。

途中藤井が良いと言われていた局面があったが、マモルの攻めに応手を誤り逆転負け。藤井九段はまさかの連敗スタートとなってしまった。先手番を1つ落としてしまったのは痛い。畠山鎮七段は昨年に続いての連勝スタート。前期は途中で失速してしまったが、今期はこのまま昇級争いに絡みたい。


2回戦を終えて木村、畠山鎮、橋本の3人が2連勝で暫定首位。やはり木村一基八段が昇級候補の本命となるだろうか。

棋聖戦のため延期となった深浦康市九段対中田宏樹八段戦は7月5日(火)に行われる。



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[ 2011/07/02 12:32 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)