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12月2日 王将戦プレーオフ 棋王戦勝者組決勝

2日(金)は竜王戦の他に、王将戦プレーオフがあり、さらにモバイルでは棋王戦(勝者決勝、敗者復活)、棋聖戦(谷川山崎)の中継もあった。

棋王戦
棋王戦勝者決勝 ▲広瀬章人七段-△郷田真隆九段
将棋連盟モバイルで中継されていた棋王戦、勝てば挑戦者決定戦進出、敗れれば敗者復活に回る。先手の広瀬さんが十八番の四間飛車穴熊を採用。相穴熊戦となった。

上図、△9九角成から飛車を成られてしまう前に先手は何かしたい。ここで広瀬七段は▲6四歩△同歩▲5五歩。

▲6四歩は筋で同飛なら▲5五角~▲3四飛があるようだ。△6四同歩に5筋の歩を伸ばしていくのが広瀬流。先に桂馬は取られるが▲7二角~▲5四歩でと金を作る。ゆっくりしているようだけど、このと金攻めが間に合うんですねー。広瀬さんはこういった細かい手の作り方が上手いと思う。

以下、広瀬ブログの言葉を借りれば「先手大優勢」となったが、終盤形勢が逆転し後手の勝ち。苦しい局面での郷田九段の辛抱強い指し回しが印象に残った。

勝った郷田真隆九段は挑決進出を決めるとともに、通算700勝を達成した。おめでとうございます!
敗れた広瀬七段は糸谷哲郎五段との敗者復活戦に回る。

王将戦
王将戦は佐藤康光九段が前期挑戦者の豊島将之六段を破り挑戦者となった。

棋譜:第61期王将戦リーグ7回戦プレーオフ 佐藤康光九段-豊島将之六段

プレーオフの将棋は後手佐藤九段の一手損角換わりに先手の早繰り銀。最近この形は減っている(と思う)けれども、後手の勝率のほうが高いのもあるのだろうか?早繰り銀よりも棒銀が増えていると思う。

先手は3筋を抑えてから銀を引いてじっくり作戦勝ちを目指す。50手目付近は先手が良いと思ったが、歩切れなので意外と大変だったようだ。

65手目の▲8三歩成が敗着(▲8三銀が優った)で、△4六桂を食らって形勢逆転、後手の勝ちとなった。

佐藤康光九段はこれで2010年の棋王戦以来2年ぶりの番勝負登場。棋王を奪われた相手でもある、久保利明王将へのリベンジマッチとなる。佐藤久保戦は毎回激しく面白い将棋になる。どんな番勝負になるか今から楽しみだ。

===============
棋王戦も王将戦も若手の挑戦を予想したが、最後に残ったのは「羽生世代」の佐藤さん、郷田さん。(棋王戦はまだ決まってないが)
今年一年を振り返ってみると、森内さんが名人奪取、竜王戦は丸山さんが挑戦、羽生さんが王位奪取と「羽生世代」の活躍が目立った。まだまだこの世代の壁は厚いということになるのだろうか。


佐藤康光の一手損角換わり (佐藤康光の将棋シリーズ)佐藤康光の一手損角換わり (佐藤康光の将棋シリーズ)
(2010/08/25)
佐藤 康光

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[ 2011/12/04 21:47 ] 棋王戦 | TB(0) | CM(0)

第36期棋王戦第4局 奇跡の大逆転

棋王戦第36期中継サイト

久保利明棋王の2勝1敗で迎えた第4局。

久保棋王は十八番のゴキゲン中飛車、対して渡辺明竜王は流行の「超速3七銀」を採用した。第2局では▲5八金右超急戦でゴキゲンを破ったが、あれは相当な準備が必要。第2局以降研究が進みゴキゲン側の対策も進化しているはずだ。さすがに連投はないとみていた。ということで本局渡辺は▲3七銀急戦で新たな研究をぶつけてきた。

25手目▲5五歩なら例の飛銀交換定跡になるが、今回は穏やかに▲6六銀。交換したばかりの歩を5四に打たせたことが先手の主張。ただし、歩越し銀が不安定なので直ぐに攻め潰せるというわけではない。角に桂馬の紐をつけた▲7七角(31手目)が「新手」。

nanokama
41手目(上図)の▲5七銀には驚いた。両取りが見えるが、▲2二角成からの強襲があり、未完成の後手陣は持たないようだ。そこで後手は△3三桂と角道を遮断したが、この手も疑問で3三銀から銀を捌くほうが優ったようだ。▲5七銀が機敏で以下先手優勢。

しかし、中終盤の粘りが久保棋王の持ち味。54手目△5三飛が良い辛抱で後手も差を詰める。実際は見た目以上に難しい将棋だったのかもしれない。飛車をぶつけたところでは形勢不明の将棋になっていた。
watakubo_kiou004-2.jpg

部分的には王将戦第5局でも出てきた△9五角。後手も勝負形になった。先手は△7七角成をどう防ぐか?
ここでは香車を残しておく▲8六桂が正解で、この手を久保棋王は軽視していたようだ。以下数手後の▲6一銀成も好手で後手玉は寄り。さすが竜王!控室の予想を上回る好手の連発で先手が勝利目前まで迫ったが・・・


最後の最後、△7六玉と逃げた手が奇跡的に詰めろになっていた。竜王はこの手を見落としていた。
最後は遊んでいた3三の銀まで働いての詰み。これは凄い、凄すぎる。
最終盤先手に色々な勝ち筋があったのだが、最悪の順を選んでしまった。


奇跡の大逆転で久保棋王が棋王戦3連覇を達成した。王将位も合わせて二冠を維持。羽生、佐藤、渡辺(そして豊島)を倒しての二冠は凄い。今回のタイトル戦では中終盤の手厚く粘り強い指し回しが印象に残った。羽生さんに何度も跳ね返されていた頃の弱いイメージはもうない。

そして渡辺竜王は今回も二冠目を獲ることはできなかった。正月に「今年こそ渡辺竜王が二冠達成する」と予想した私としては残念。棋聖戦も敗退しており、今年残っているのは王座戦だけとなった。あの竜王戦での強さを見ているだけに歯がゆい。



話は変わりますが、無駄な買い占めはやめましょう。
nokaishime640110.gif
stam_mats2さん、FC2用にバナー、テンプレート作ってくれたKiaさん、Thanks!





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[ 2011/03/20 08:00 ] 棋王戦 | TB(0) | CM(2)

棋王戦第3局久保vs渡辺

棋王戦 第36期中継サイト

1勝1敗で迎えた第3局。

久保棋王が先手番で▲7六歩△3四歩▲7五歩からの石田流を予想したが、2手目に△8四歩と突いたことで中飛車になった。先手の端歩位取り穴熊に後手の銀冠となったが、下図での桂跳ねは誰も予想できなかっただろう。
棋王36-31
そこから後手はさらに堅く穴熊に組み替える。
久保渡辺棋王36-32
もうここまで来ると、先手の構えは穴熊というよりも、「1九玉型の銀冠」と言ったほうが良いのかもしれない。横がスカスカで堅いとはいえない。強いて言えば2八玉型の銀冠よりも一路遠いというのが主張?なのだろうか。控室は当然後手持ち。私も後手を持ちたい。

ところがここから先手が勝ってしまうのだから凄い。
印象に残ったのは、2度の▲6三銀(83手目、151手目)になるだろうか。まず最初の▲6三銀、4三に突っ込むのではなくじっと5四→6四に成って手を渡した。後手からの攻めも難しいことを見越したクリンチ作戦で流れを引き寄せる。

その後形勢が後手に傾いて迎えた151手目、2度目の▲6三銀。打った銀が重くなる可能性もあるので指しにくいが、飛車を僻地に追いやってから▲6六金と角取りにぶつけ決断を迫る。そこからの後手の攻めはやや細かったようだ。▲3九歩の底歩で先手玉は一気に堅くなった。以下鮮やかな寄せで久保勝ち。


これで久保棋王の2勝1敗。今日明日行われる王将戦でも既に3勝1敗と王手をかけておりこのまま2つとも防衛する可能性が高くなった。私は正月の記事で「今年は渡辺竜王が二冠達成する」と予想したが、この結果を見て早くも弱気になっている(苦笑)名人挑戦も成らなかったし・・・二冠を獲るのは大変なことなんですねぇ。









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[ 2011/03/08 06:30 ] 棋王戦 | TB(0) | CM(0)

第36期棋王戦、渡辺明竜王が初の挑戦権獲得

本戦準決勝で広瀬勝ち、そして挑戦者決定戦第1局が渡辺勝ちで迎えた、棋王戦挑戦者決定戦第2局(実質第3局)。

振り駒の結果広瀬王位が先手番となった。前局と同じく、広瀬王位が四間に振っての「相穴熊」が予想されたが、本局は3手目▲5六歩からの中飛車となった。四間穴熊のイメージの強い広瀬王位だが、実際は居飛車振り飛車問わず何でも指しこなす。本局の中飛車も経験の多い形である。

渡辺明竜王が穴熊を目指したのに対して広瀬章人王位は端の位を取る。21手目▲5五歩に△4三金をみて、▲3八銀と美濃囲い。このタイミングで穴熊にはしにくい、ということで相穴熊にはならなかった。

中飛車対居飛車穴熊のよくある将棋だが、先手の端歩のタイミングが早かったこと、後手が△6四歩を省略していることが前例との違いのようだ。42手目△7二飛と回って7筋を狙うのは似た形であるのだが、△6四歩▲2六歩の交換がないため▲2五桂の反撃がない。▲6六角は△8二飛以下千日手となるので▲4五歩~▲5五歩で中央からの反撃をみせたが、△2四角ののぞきが厳しかったようで後手ペースに。

中盤以降は終始渡辺竜王が良さそうに見えたが、広瀬王位が頑強な粘りをみせ容易に崩れない。後手も何度か決め手を逃していたようだ。

そして最終盤
渡辺広瀬113

次に▲3二銀または▲3二と、で後手玉に詰めろがかかる。しかし、穴熊なので王手は絶対にかからない。後手は「二手スキ」(詰むまでに二手余裕がある)なので王手または詰めろをかけ続ければ勝ちだ。一手緩めば後手負けという際どい勝負。ここから「穴熊の暴力」が炸裂する。

渡辺広瀬128

2八の地点で清算したあとの128手目△4七飛の詰めろに▲4八金打と受けたが、ここでは▲4八銀打で難しかったようだ。棋譜コメントに感想が追加されていたので参照されたい。金を1枚渡すことになり、そのため先手玉は寄ってしまった。金が銀かの違い、非常に難解な終盤だった。

150手目△3七歩で受けなしとなり広瀬王位投了。113手目の▲4三歩成から数えること37手(!)王手or詰めろで迫ったことになる。渡辺竜王の攻めをつなげる上手さ、そして広瀬王位の凌ぎ、共に見事だった。非常に見ごたえのある終盤戦で名局と言ってもいいと思う。

これで渡辺竜王が、久保利明棋王への挑戦権を獲得。竜王戦以外では07年棋聖戦以来、実に約三年半ぶりのタイトル戦登場となる。元日の「新春予想~2011年将棋界」でも書いたが、今年こそは渡辺竜王が二冠達成すると私はみている。挑戦を受ける立場の久保棋王に対して一時は大きく負け越していたが、直近の5局は竜王が4勝1敗と勝ち越している。この棋王戦での二冠達成は十分ありうる。

もちろん久保棋王も容易には譲らないだろう。佐藤康光さんを2年続けて退け、王将戦では羽生さんとの熱闘を制した。今回もフルセットまでもつれるのではないか。

将棋の内容は久保棋王の振り飛車、渡辺竜王の居飛車で対抗形シリーズとなりそうだ。特に久保棋王先手番での早石田(3手目▲7五歩)に注目したい。

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↑本局の類似形が解説されています
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[ 2011/01/07 06:30 ] 棋王戦 | TB(0) | CM(0)