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第83期棋聖戦第1局 羽生棋聖先勝

棋聖戦中継サイト

挑戦者中村太地六段のルックス、経歴等が話題を呼んでいる今期の棋聖戦五番勝負ですが、将棋のほうも見ごたえのある熱戦となりました。

棋譜→第83期棋聖戦五番勝負 第1局 羽生善治棋聖 対 中村太地六段
振り駒の結果羽生棋聖が先手。最近の羽生さんは振り駒強いなと思って調べてみると王座戦の戸辺戦(4月16日)から7局連続で先手を引いてる。(名人戦除く)
戦型は大方の予想通り横歩取りとなった。対して中村太地六段は今流行りの△8四飛+5二玉型で対抗する。
1日制ということもあって進行が早く午前中から激しい展開となった。

羽生中村棋聖1-001

△8八飛成(36手目)~△5五角打は部分的には加藤一二三九段が得意としている指し方。(今月号の将棋世界のプロ棋士対談にも載っている)本譜は4一玉ではなく、5二玉型なのがどう影響するかというところ。

48手目までは中村六段が後手を持って指した前例があるそうだ。▲9五角(49手目)が羽生棋聖が用意していた「新手」。いかにも羽生さんらしい曲線的な指し方だ。場合によっては▲7七角と引くのだろうか。狙いが分かりにくい手ではある。

羽生棋聖の▲2九飛(65手目)と引いた手が良くなかったらしい。△9八馬~△7六馬が厳しく中村六段にチャンスが巡ってきた。後手玉は広くすぐには寄らない。

二冠ピンチかと思われたが、ここから得意の怪しい粘りをみせる。まずは▲8八香(73手目)。
羽生中村棋聖1-002

この手に対して馬を引いたのが良くなかったか。感想コメントによると△6七銀成▲4九玉△5八成銀~△6七馬と進めるほうが明快だったようだ。ただ「王手は追う手」なので指しにくい順ではある。本譜は王手で角を逃げることができたのでこの交換は先手が得した。

84手目桂馬を打てば先手の飛車が詰んでいるが、▲7六飛があって簡単ではないようだ。しかし、飛車を取れないようではおかしくなっている。

▲5九銀(91手目)は気持ちの良い決め手。昨年の名人戦第7局(森内の▲3九銀)でも出てきた手筋だ。最後は8八の香車が後手玉の上部脱出も防いでいる。

太地さんもそんなに悪い手は指してないと思ったが、最後は2人の力の差が出たような将棋だった。
やはり羽生二冠の壁は厚いですね。

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[ 2012/06/07 07:30 ] 棋聖戦 | TB(1) | CM(0)

NHK杯1回戦 中田宏樹vs瀬川晶司

棋譜→2012年05月27日第62回NHK杯1回戦第8局

今期のNHK杯予選は糸谷、村山、戸辺ら若手強豪が次々と敗れる波乱の展開となった。中でも一番驚いたのは前王位の広瀬章人七段が初戦で姿を消したこと。そもそもなんで予選にいるの?という感じなのだが。広瀬さんは昨年度B2だったので基本的には予選スタートだが、各棋戦で活躍しているので「成績優秀者」に入るのかなと思っていた。順当に本戦に出ていたら優勝候補に挙げられていただろう。その広瀬さんを破ったのが今日登場の瀬川晶司四段。本戦出場は3回目となる。過去2回はいずれも1回戦負けなので、今回は3度目の正直といきたいところだ。

将棋は中田宏樹八段が先手で横歩取りになった。後手は8四飛+5二玉型の「今最もナウい」(by豊川)指し方。▲2四歩(33手目)から▲3六飛が中田の構想。3四の銀取りを△3五歩で受けるのではつまらない。そこで瀬川は△7五歩から△6五桂と跳ねて銀取りを受ける。この6五の桂馬は歩のえじきになりそうだが簡単には取れない。

後手は金銀を盛り上げて先手の飛車を押さえ込む。▲1七桂には△1四歩と端から逆襲。後手の駒が躍動する展開で先手が苦しい。解説の豊川七段は「プロ棋士100人に聞いてみたで100人とも後手を持ちたい」とまで言っていた。


苦しい中田は▲6四歩(61手目)と一本嫌味をつける。△同歩は玉のコビンが空いてしまうし、△同飛には▲7六桂がある。
「かと言って放っておくのも、ホットケーキも味が悪い」(豊川)
ここで瀬川四段が指した手は△1六角。以下▲3九金に△3八歩▲4九金△2七桂と進んだが後手の駒が重い。対して先手からは▲5五桂が厳しく形勢が逆転してしまった。

最後は▲2二銀(101手目)という鮮やかな決め手があって中田八段の勝ち。途中までは瀬川さんが優位に進めていたが△3八歩~△2七桂がどうだったか。

今回も初戦突破はならなかった瀬川さんだが、またNHK杯に出られるように頑張ってほしい。応援してます!

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[ 2012/05/28 07:15 ] NHK杯 | TB(1) | CM(0)

第62回NHK杯1回戦 小林裕士vs中村太地

棋譜→2012年04月29日第62回NHK杯1回戦第4局(NHKの公式サイト)

先手の小林裕士七段は順位戦はC1に甘んじているが毎年安定して勝ち星を上げている実力者。このNHK杯は4年連続7回目の本戦出場となる。NHK杯は予選を勝ち抜くのが大変で1日に3連勝しなければならない。今年をみても広瀬、糸谷、村山ら実力者が予選落ちしている。それを考えるとこれは凄いこと。
対するは棋聖挑戦を決めたばかりの中村太地六段(収録当時は五段)

戦型は横歩取り8五飛。先手が▲7七角(23手目)から6九玉型に組んで相中原囲いになった。後手が5二玉型なら実戦例が何局かある将棋だが、後手が4一玉型なのが珍しいようだ。

△3八歩は中原囲い崩しの常套手段。この垂らしがどれほど利くのか。対して先手は端から桂馬を活用する。この辺りも部分的には定跡化された進行。

△6五桂に対して先手は角交換から5五に角を打つ。香取りなので一回逃げておく手もあったが中村は△5四飛。解説の飯島が驚いていたが、小林もこの飛車回りは見えてなかったようだ。▲9一角成には△4四角の両取りで一気に激しくなった。

先手は▲2三歩を利かしてから7筋に飛車を回り▲7四歩に期待したが、△7二歩と受けられてみると大したことがなかった。一方、後手からは3筋を成り捨てて△6五桂が厳しく、後手優勢となった。


▲6六銀に△5七桂成は▲5五歩と打たれると困っているようだが、そこで6六馬切りがある。本譜▲5八歩にもやはり△6六馬。▲6六同飛に△7五香も見えにくい手だが鋭い。このあたり解説の飯島の手が当たらない。飯島七段が挙げる候補手も悪くはないのだが、それを上回る太地さんの寄せだった。

80手で中村太地六段の勝ち。ボンクラーズが乗り移ったかのような鋭い寄せが印象に残った。これで今期は5戦全勝、連勝も15まで伸ばしている。この勢いはどこまで続くのだろうか。

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[ 2012/05/01 07:30 ] NHK杯 | TB(1) | CM(0)

第62回NHK杯1回戦第1局 大石vs稲葉

NHK杯テレビ将棋トーナメント|NHK囲碁と将棋
62回NHK杯が始まった。開幕戦は大石直嗣四段と稲葉陽五段の関西若手対決。稲葉五段は棋聖戦の挑決に進出したこともある実力者だが、NHK杯は意外にも初出場となる。予選では前々回準優勝の糸谷六段を倒している。

解説は大石の兄弟子の山崎隆之七段。羽生さんの名誉NHK杯について聞かれて「私たち他の棋士がだらしない」と言っていたのが印象的。そうだよね。羽生さんの記録は確かに凄いけれども、他の棋士がもっと頑張らないといけないと思う。今期山崎は羽生と対戦する可能性があるので、打倒羽生、そして2度目の優勝目指して頑張ってほしい。

将棋は大石四段が先手で横歩取り。8五飛封じの(旧)山崎流に後手が8四に飛車を引く形となった。△8四飛に▲8七歩を打つのが定跡だが、大石は歩を打たずに▲2八銀と上がる。これは新手かと思ったが、手元のデータベースで調べると一局だけ前例が見つかった。(68期C2順位戦▲児玉△金井戦)「児玉流」だったか。名局賞特別賞を受賞した将棋でしたね。この銀を前進させて3筋を攻めるのが先手の構想。

先手が6六に角を据えてシンプルに3三の地点を狙ったのに対して後手は△5二玉(36手目)の早逃げ。堅いだけでなく左右に広く逃げられるのが中原囲いの強みだ。この△5二玉で先手の3筋攻めが空振り気味になってしまった。
△6五桂に▲4六銀(43手目)と引くようでは作戦失敗だと思う。先手だけ角を手放して、右桂も使えてない。歩越しの攻めは無理があったか。
大石稲葉001

△8六歩(46手目)の合わせに、大石は▲同歩ではなく▲3三角成と突撃!
二枚換えで駒得になるが△8七歩成~△7八とが「必至に近い詰めろ」(山崎七段)で後手の攻め合い勝ちになりそうだ。このとき後手は予め玉を5二に逃げているのが大きい。もし玉が4一ならば▲3三飛成が詰めろ(▲4三竜~▲3三桂)なので一回受けなければならない。
大石稲葉002

▲7九金(55手目)に竜を逃げずに△7七角が好手。この手が竜当たりにもなっていてピッタリだった。対して大石は▲4四桂と捨てて粘ってみせたが、馬が手厚く後手勝勢。

以下、着実な手を続けた稲葉五段の勝ち。△7七角は稲葉さんらしい切れ味鋭い決め手だった。相手が強くなればなるほど力を発揮するタイプなので2回戦の丸山九段戦も期待できると思う。

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[ 2012/04/09 07:30 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

NHK杯3回戦 畠山vs三浦 横歩取り4一玉

研究家で知られる三浦弘行八段と、「マモルは攻める」の畠山鎮七段の対決。

戦型は横歩取り。16手目は△3三角と上がる△3三角戦法が多いが、後手の三浦は角を上がらずに△4一玉と寄る。

△4一玉に▲2四飛なら乱戦となる。△7六飛or△3八歩▲同銀△8八角成▲同銀△3三角▲2一飛成△8八角成・・・昔からある定跡で『将棋世界2月号』の「新・イメージと読みの将棋観」でも取り上げられている。やや先手良しがトッププロの見解か。しかし三浦さんは独自の研究を用意していたのだろう。狭い変化を深く研究するのが三浦流である。

実戦、畠山七段は△4一玉に▲5八玉と穏やかに囲う順を選んだ。

△7五歩から飛車角総交換の激しい戦いとなった。
▲8二飛は駒音高く打ち下ろされた。畠山は形勢に自信を持っているようだ。
解説の山崎隆之七段曰く「畠山さんは駒音に出るタイプ。形勢に自信があるときは(駒を下ろすまでの)滞空時間が長い」
そんなところも見ているのか、山崎くん(笑)山崎七段の解説は素直に色々と喋ってくれるから面白い。

▲8一飛成(39手目)に△9二角(竜取りと△4六桂)があって困ったかと思ったが、▲5五角の返し技があった。後手は序盤で2二銀上がっていないためこの両取りが成立してしまう。

▲4四桂(55手目)が厳しかった。4三の地点が空くと中原囲いは脆い。△4四同歩に▲3二香成以下後手玉は一気に寄せられてしまった。その前の△6五桂はぬるい手に見えたが、他に代わる手もなくここでは先手が勝勢なのだろう。

67手で畠山七段の快勝。三浦八段は△4一玉▲2四飛以下の狭い変化に誘いたかったのだろうが、じっくり囲われてあまり上手くいかなかったという印象。
研究は不発に終わったが、またこの△4一玉作戦はどこかで出してくるかもしれない。

畠山鎮七段はA級棋士2人を破って初のベスト8進出となった。次の相手は木村一基八段。


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[ 2012/01/17 07:30 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)