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第63期王将戦七番勝負第1局

渡辺明王将に羽生善治三冠が挑戦する王将戦七番勝負が開幕しました。この2人が番勝負で顔を合わせるのは昨夏の棋聖戦以来です。棋聖戦は渡辺さんが奪取すれば四冠という戦いでしたが、1勝3敗で敗退。その後竜王も失って二冠に後退してしまいました。この王将戦にも敗れると一冠、棋王戦の結果次第では無冠の可能性もある。渡辺二冠にとって今回の王将戦は正念場といえます。

第1局は渡辺王将が先手で相矢倉になりました。▲4六銀・3七桂で▲6五歩(宮田新手)を突かずに▲2五桂と跳ねる将棋に進みました。昨年末の渡辺vs森内の竜王戦第4局、第5局でも指された定跡形です。68手目は△4四歩か△4四馬の2通りあって、竜王戦第4局で森内名人は△4四馬と指しましたが、本譜羽生三冠は△4四歩を選択。羽生三冠は昨年12月の棋王戦敗者復活戦(▲永瀬△羽生戦)でもこの△4四歩の将棋を指しています。

20140113渡辺羽生1
▲6六桂(87手目)は永瀬羽生戦で永瀬六段が指した新手。永瀬羽生戦は▲6六桂以下△4三金▲7四桂△6九銀・・・と進みましたが永瀬六段が勝ちました。そこで本譜は単に△6九銀。この手は永瀬羽生戦の感想戦で有力とされていた手です。

20140113渡辺羽生2
後手の二枚飛車の利きが強く、先手が攻めを繋げるのは難しそうに見えましたが▲7二銀(103手目)と捨てる手がありました。△同飛▲8三角△7一銀▲7二角成△同銀に▲2三銀と再びタダ捨て。渡辺王将得意の細い攻めが繋がりそうな雰囲気に。

対して後手は△4五歩(114手目)から反撃に転じ先手玉を寄せにいきましたが、羽生三冠に見落としがあって先手勝ちになりました。△8五桂(122手目)では△5五角と引けばまだ難しかったようです。
20140113渡辺羽生3

この形、またどこかで指されると思いますがどういう結論になるのか。竜王戦のときみたいに先後変えて同じ形がまた出てくる可能性もあるでしょうね。
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[ 2014/01/14 19:30 ] 王将戦 | TB(0) | CM(0)

第26期竜王戦 森内名人9年ぶりの竜王復位

一昨日から昨日にかけて行われた竜王戦第5局は挑戦者の森内俊之名人が渡辺明竜王を破り、4勝1敗で竜王位を奪取。渡辺竜王の竜王戦連覇記録は9でストップしました。

棋譜→第26期竜王戦七番勝負 第5局 渡辺明竜王 対 森内俊之名人
森内名人の3勝1敗で迎えた第5局。戦型は相矢倉になりました。今期は5局全て矢倉の「矢倉シリーズ」でしたね。
本局は▲4六銀・3七桂の定跡形に進みました。

45手目、森内名人は宮田新手の▲6五歩ではなく▲2五桂を選びました。先後を変えて第4局と同じ形です。森内名人はまた往復ビンタを狙おうとしているのか。
59手目▲4四歩までは定跡手順。そこで△4四同金か△4五馬の2つ選択肢があります。第4局後手の森内名人は△4五馬と銀を取りましたが、本譜後手の渡辺竜王は△4四同金。以下▲7一角△4三金引に▲5七金が名人の用意してきた新手でした。馬を引いてくれれば先手の得ですが、竜王は強く△同馬と取りました。
20131129森内渡辺1

72手目△6九銀で封じ手。この時点では後手の攻めがうるさそうに見え、解説も後手持ちという見解でした。
しかし、ここから森内名人が強靭な受けを見せます。まず▲6八金から馬を自陣に引きつけて、▲7九金と貼り付けて自陣を補強。これで先手玉は寄らなくなりました。

20131129森内渡辺3
続いて▲5七角(87手目)~▲4八歩。この角打ちは受けだけでなく攻め(次に▲2四角)もみています。形勢は先手に傾きました。

対して竜王は△6七香~△5七銀と食いつきます。次に△6八銀不成が詰めろ。これは先手も少し嫌な格好に見えましたが・・・

20131129森内渡辺4
▲3三桂打(99手目)~▲2一竜(105手目)が好手順でした。▲2一竜が詰めろなので後手は△3一金打と受けるしかないですが、金を一枚使わせたことで先手玉が安全になりました。この手順は思いつきませんでしたね。先手玉に詰めろが続かず、一方後手玉は▲5三銀が厳しく寄り。以下は差がついて森内名人の勝ちとなりました。

森内名人の持ち味である受けの強さが存分に発揮されたシリーズだったと思います。本局もそうでしたが、名人の鉄板の受けの前に渡辺さんが終始攻め急がされている感じでした。

竜王戦で渡辺さんに4-1、そして春の名人戦では羽生さんに4-1、現時点では棋界最強と言っても良いのではないでしょうか。
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[ 2013/11/30 09:18 ] 竜王戦 | TB(0) | CM(0)

第26期竜王戦第4局 森内名人、奪取に王手

竜王戦中継Plus
棋譜→第26期竜王戦七番勝負 第4局 渡辺明竜王 対 森内俊之名人
挑戦者・森内俊之名人の2勝1敗で迎えた第4局。第1局~第3局に続いて本局も矢倉になった。これまで3局はいずれも後手の急戦矢倉だったが、今回はじっくり組み合う相矢倉戦に。▲4六銀・3七桂の定跡形に進んだ。

20131122渡辺森内1
45手目▲2五桂は昔よく指されたが最近ではあまり見られなくなった手。ここ10年ぐらいは▲2五桂に代えて▲6五歩の「宮田新手」が主流だ。定跡書(例:森内俊之「矢倉の急所」)では▲2五桂は△4五歩で「後手良し」と解説されている。だが、直近3局はいずれも先手が勝っている(そのうち2局は先手中田宏樹八段)。実際やられてみると難しいということだろう。

春の名人戦第5局では宮田新手▲6五歩に対し、森内名人が新手△3七銀(ponanza流)を出して快勝した。そのこともあって▲6五歩はやりにくかったのかもしれない。

67手目までは定跡化された手順。そこで△4四歩と受けるか、△4四馬と引くか2通りあったが森内名人は前例が1局しかない△4四馬を選んだ。以下▲3七角△4五歩▲6五歩に△7五歩(72手目)で前例から離れる。
20131122渡辺森内2
形勢は難しいが、2日目のニコ生解説の羽生三冠は4四の馬の存在が大きく後手持ちという見解を示していた。渡辺竜王も普通に攻めては上手くいかないとみて▲3二歩と工夫した。

△6五銀に▲5五銀!(83手目)は勝負手。4四の馬をどかさないと攻めきれないとみたのだろう。この勝負手が実って先手の攻めが繋がりそうにも見えたが・・・

20131122渡辺森内3
△5二角(106手目)が鉄板の受け。この角打ちが好手で先手の攻めが続かなくなった。▲1一飛成には△6六歩と攻め合って後手玉は寄らない。竜王は後手玉を必死に追いかけたが捕まらず森内名人の勝ち。後手の馬が終始大威張りで最後は詰みにも働いた。森内名人の頑強な受けが光った一局だった。

これで森内名人が3勝1敗で竜王奪取に王手。3連敗4連勝で防衛したことがある渡辺竜王だが今回はさすがに厳しいかもしれない。 このエントリーをはてなブックマークに追加
[ 2013/11/23 07:41 ] 竜王戦 | TB(0) | CM(1)

名人戦第5局1日目 新手△3七銀

森内俊之名人の3勝1敗で迎えた名人戦第5局。

戦型は羽生三冠が先手で▲7六歩△8四歩▲6八銀の出だしから矢倉。▲4六銀・3七桂の定跡形に進みました。

後手が8筋の歩を伸ばすか、それとも9筋の歩を伸ばすかが1つ目の分岐点。森内名人は△9五歩型を選択しました。この形は「矢倉91手組」(例:前期A級順位戦の▲屋敷△渡辺戦)と呼ばれる有名な定跡があります。ただ、「91手定跡」は後手の旗色が悪く最近では指されなくなりました。

20130530羽生森内矢倉1
53手目▲1五歩(53手目)に△同歩と取るか△3七銀と打つかが2つ目の分岐点。△3七銀なら91手コースですが、森内名人は△1五同歩を選びました。これも前例が多い将棋です。

▲6八角(59手目)と引いた手に対して△2四歩が一番多い手ですが、森内名人は前例が少ない△6五歩を選びました。△6五歩と突いた前例では2003年の王座戦第5局▲渡辺明五段(当時)vs△羽生王座戦(羽生さんの手が震えた将棋)が有名です。その渡辺羽生戦は▲1三歩に△1四銀と受けましたが、森内名人は△3七銀。
20130530羽生森内矢倉2
この手は公式戦で初めて出た手で「新手」ということになります。ただ、控室では一応候補手に挙がっていたようです。△3七銀で大駒を抑える将棋は前からありましたが、このタイミングで銀を打つのは今までなかった手。



そしてこの△3七銀を将棋倶楽部24でponanzaが指していたという話。24の棋譜検索で調べてみると確かにありました。5月6日(初日)の最後の将棋、先手がLycaon pictusさん、後手がponanzaの将棋です。先手が攻め続けたものの、ponanzaが上手く受け切って勝ちという将棋でした。

関係者のtwitterでの反応を見ると水面下では研究されていた手なのかなという気もします。この辺の話は後日観戦記を読むのが楽しみですね。

さて、Lycaonさんとponanzaの将棋は△3七銀に▲3九飛と引きましたが、本譜羽生三冠は長考の末、▲5八飛を選びました。5八のほうが穏やかな変化になりますが、6六桂も生じるので微妙なところ。

封じ手の局面、棋譜コメントでは後手持ちの意見が多いようです。確かに6五の拠点が大きく後手が受け切れそうに見えます。一方で高橋九段は先手持ちのようです。高橋先生がブログに書いていたように、羽生さんなら上手い攻めを見つけそうな感じもします。

いずれにせよ、2日目の進行が楽しみです。
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[ 2013/05/31 00:13 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(2)

第2回電王戦第5局 GPS将棋が三浦八段に完勝

第2回 将棋電王戦 第5局 三浦弘行八段 vs GPS将棋(ニコニコ生放送)
注目の戦型は矢倉だった。先手の作戦は▲4六角とぶつける脇システム。三浦八段はこの戦型のスペシャリストとして知られている。A級順位戦で羽生三冠の連勝を止めた将棋もこの脇システムだった。

△1四歩(34手目)は端攻めを誘発するので少し危険な手。三浦八段はこの△1四歩を咎めるために▲6八角と引いた。次に▲2六銀~▲1八飛の棒銀が狙いだ。対してGPSは△7五歩▲同歩△8四銀と仕掛ける。

20130420三浦GPS0

これは見たことのない仕掛け。以下▲7四歩△7五銀に▲7六銀△同銀▲同金の局面は先手が手厚く見えるが、コンピュータはここから攻めを繋ぐのが上手い。

△7二飛(54手目)に三浦は力強く▲6七金と上がった。玉形が乱れるが上部に盛り上がって入玉狙いの方針なのだろう。
20130420三浦GPS2
対して△8四金が好手で先手は押さえ込むのが難しくなった。三浦さんも△8四金と打たれて「思ったより優勢にならない」と思ったそうだ。

20130420三浦GPS3
△7一飛(74手目)と引かれた局面は6六に隙があるので先手を持って怖い形。ここで三浦八段は▲8三金と打って△7三角▲8二歩と桂取りにいったが、やはり△6六金がある。ここで控室の検討陣も「先手苦戦」を認めた。

20130420三浦GPS4
△6六金に▲8七玉と上がったが、△8八歩が厳しい。次第に後手の攻めが振りほどけなくなった。押さえ込み系の将棋は一度網が破れるとボロボロになることが多いが、本局もそうだった。

102手でGPS将棋の勝ち。完勝だった。ponanza-佐藤慎一戦、ツツカナ-船江恒平戦は時間があれば人間が勝てそうな将棋だったが、本局は終始圧倒されて三浦八段がはっきり良いという局面がなかった。GPS将棋の強さが際立った将棋で、他の将棋ソフトと比べても一枚上の強さという印象を受けた。

団体戦としては1勝3敗1引き分け。引き分けの将棋も内容的には完敗だったことを考えると、伊藤英紀さんの「4勝か5勝」という予想も見当外れではなかったということになる。
5局だけでは将棋ソフトが人間を超えたかどうかは判断はできないと思う。GPS将棋の金子さんが言うように50局、100局対戦を積み重ねないと分からない部分がある。今日の将棋を見る限りでは、プロのトップクラスに匹敵する力があると思った。

電王戦全体についてはまだまだ書きたいことがあるが、とりあえず今日はここまで。
皆さんお疲れ様でした。
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[ 2013/04/20 22:31 ] 電王戦 | TB(0) | CM(0)