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将棋世界2013年3月号(米長追悼号)の感想

将棋世界 2013年 03月号 [雑誌]将棋世界 2013年 03月号 [雑誌]
(2013/02/01)
不明

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今月の将棋世界は昨年12月に亡くなった米長邦雄永世棋聖の追悼特集号となっています。

タイトル保持者5人の追悼文に始まり、米長永世棋聖にゆかりのあった棋士13人、観戦記者、そして林葉直子さんの追悼文が掲載されている。米長門下生の中で唯一先崎学八段のが無かったが、どうしてだろうか?破門された林葉さん、絶縁関係にあった中川八段も書いていたのでちょっと残念。

どれも読み応えがあったが、その中でも印象に残ったのは、内藤國雄、田中寅彦、伊藤能、林葉直子の追悼文。特に内藤國雄氏のが一番良かった。晩年の確執についても隠さず書いていて面白かった。

連盟会長としての米長氏は功罪両面あった人だった。例えば田中寅彦は「月のような人」というタイトルでこう書いている。

 近くで共に仕事をすると、将棋界の将来に対し、切羽詰まったような熱い思いがあり、その思いに反する者には永久凍土のツンドラ地帯のように冷たい、米長流の法則があった。
 共に働くと火傷しそうな思いに振り回され、誤解されればシベリア送りである。
 実は人に対してとても優しく大変気を回すのだが、相手の気持ちを読みすぎて自ら誤解し、結果相手にも誤解されることが多々あった。
 むしろ、夢を食べるバクのように、揉め事をパワーの源としている節も感じた。

これほど的確な表現はないだろう。熱い思いと行動力で沢山の成果を出したが、その一方で各方面に軋轢を生じさせた人だった。

今将棋界を賑わせているLPSA問題は米長氏の負の遺産の1つだと思う。それらをいかにして修復するかが残された人々にとっての課題だ。

米長将棋については、青野照市九段が「将棋時評」のコーナーで詳しく分析している。また「名局セレクション」も米長編ということで高橋道雄九段が3局選んで解説している。私の好きな森安先生との将棋も取り上げられていて嬉しかった。
紙面の都合上載せ切れなかった将棋も沢山あると思うので「米長名局集」の出版が待たれるところだ。

米長永世棋聖といえば忘れてはならないのが「米長哲学」。イメージと読みの将棋観の(4)では「将棋界に生きる米長哲学」というテーマで6人の棋士に質問している。この質問に対する渡辺明竜王の回答が面白かった。他の5人は「全力を尽くすのは当然」という模範回答だったけど。
こういう率直なところが渡辺竜王の良さだと私は思う。
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[ 2013/02/06 07:00 ] 将棋世界 | TB(0) | CM(1)

米長永世棋聖死去

訃報 米長邦雄永世棋聖(日本将棋連盟)
米長邦雄永世棋聖が死去 69歳 7度目の挑戦で最年長49歳名人(産経新聞)

日本将棋連盟会長の米長邦雄永世棋聖が亡くなりました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

先日の電王戦PVもそうでしたが、最近急に痩せられた姿を見て、病状が悪いことは察していました。剃髪したのも抗がん剤の影響だったんでしょう。就位式等各種イベントも谷川専務理事が代行することが増えていました。

米長さん自身も死期を悟っていたようで、先月自身のHPで「最期の時」という題で遺言めいたことを書いていました。あれを読んだ時私も覚悟しました。
米長邦雄の家「まじめな私」
秋の落日は早い。やがて冬になり、春がくるのが待ち遠しいという人は幸せである。そのまま、凍てつく氷の中で人生を閉じるという人達もいるのだろう。
 最近、自分はいつ、どのような形で人生を投了することになるのか考えるようになりました。一日でも長く、大いに笑い、健康な日々を過ごしたいと願ってはいるのですが、いつかは必ずその日がやってくることも覚悟しておかねばならない。
その最後の時にむけての過し方、そして、その演出、私が今考えていることをポツリポツリと話していきたいと思います。
 アッと驚く告別式、墓石の削り料一回1000円、等々、私が今考えている事、思いついたことをとりとめもなく綴ってみたいと思います。
 死後の記者会見が出来ないものかどうか。


私は米長先生の将棋が好きで、「米長の将棋」「泥沼流振り飛車破り」など、自戦記集で何度も勉強しました。米長さんの自戦記は軽妙洒脱で面白いんですね。時折得意の下ネタ(笑)も入れてくるので好き嫌いは分かれるかもしれませんが、私はああいうのが好きでした。

連盟会長としては色々な軋轢もありましたが、それ以上にたくさんの功績を残されました。ネット中継(モバイル中継、ニコ生)や電王戦などの新事業は米長会長でなければできなかったことだと思います。
良くも悪くも剛腕な人でしたが、将棋連盟という個性派集団をまとめるにはあれぐらい強くリーダーシップを取らないとできなかったのかなと思います。

次の会長は大変でしょうが、米長さんの遺志を引き継ぎ将棋界が良くなるように頑張ってほしいです。
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[ 2012/12/19 07:00 ] 将棋 | TB(0) | CM(2)

続・第1回電王戦感想 2手目△6二玉

米長永世棋聖「築いた万里の長城、穴が開いた」 電王戦敗北後の会見 全文 | ニコニコニュース
米長邦雄・永世棋聖(以下、米長): 残念ながら負けてしまいました。将棋の中身について申し上げますと、私はボンクラーズに対する後手の最善手は「6二玉」ということに、私の研究では結論が出ました。プレ対局のときに「私が奇を衒った」というようなことを書いた(新聞)社もありますが、どうかそれはやめてほしい。それは6二玉という手がかわいそうなのですね。6二玉が悪いのではなくて、その後の私の指し方が良くなかったので。私が弱い、あるいはその後の作戦・読み筋が劣っていたということはどのように書いてもいいけれども、6二玉という手に失礼があるようなことは書かないようにしていただきたい。私の研究ではボンクラーズが76歩ときたときは、6二玉が最善手ということに決めておりました。


米長邦雄永世棋聖の2手目△6二玉は「奇策」だったのか、それとも「最善」の手だったのか。

記者会見によると△6二玉はBonanza開発者の保木さんに教えてもらった手だという。
なるほど、対コンピュータとしてみれば「最善手」なのかもしれない。しかし、公式戦のデータベースには2手目△6二玉という手はない。角道を開けるか飛車先を突くのが普通であり、いきなり玉飛接近する△6二玉はまずありえない。「オーソドックス(正統)」ではないという意味では「奇策」と言えるかもしれない。

米長さんは「対コンピュータ」には普通の将棋で戦っては勝てないと考えて△6二玉と指した。それを「本気」とみるか、「最初から負けを認めたようなものだ」と捉えるか。

私は、米長さんは将棋とは似て非なる別のゲームを戦ったのだと思っている。真っ向勝負で斬り合うのではなく、「万里の長城」を築きひたすら待機して入玉を狙う。そういう作戦だった。別のゲームとしてみれば△6二玉は最善だったのだろう。

途中、千日手模様になりボンクラーズが飛車の移動を繰り返すあたりで別ゲー感が強くなった。がっぷり四つに組んで攻め合うような「将棋」を観に来た人々にとってはつまらない内容になったかもしれない。私はこれはこれで面白いと思ったけど。

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あから2010対清水市代」のときは終盤COMが▲8六桂という勝負手を受けなかったのが印象に残った。恐怖を感じないのがコンピュータの長所なのだ。

今回の対戦で見えてきたのはコンピュータは恐怖だけでなく「焦り」も感じないということだ。千日手模様でも自分が良いと思っていれば何千手でも何万手でも指し続ける。このことを米長さんは軽視したのだろう。そうこうしているうちに人間のほうが指し手に困り、形を崩したところ隙を突かれてやられてしまった。

コンピュータにあそこから勝てるのは、同じように焦りや疲れを感じない(別の)コンピュータだけなのかもしれない。あそこからCOM同士に指し継がせたらどうなるのだろう?見たいような、見たくないような・・・

今回のイベントを見る限り「別ゲー」的な戦い方で勝つのは難しいということが分かった。だからといって真っ向勝負で簡単に勝てるというわけでもない。人間相手とは違うということは頭に入れておかなければならない。渡辺竜王が言うように「作戦だけで勝てるレベルではない」ところまで来ているのは確かだろう。

観るほうからすると、別ゲーは別ゲーで興味深かったけれど物足りなさは残った。勝ち負けは別として真っ向勝負のほうが見ていて面白い。

最後に佐藤慎一四段が力強いコメントを残しているので引用して締めたい。

だから今の現役棋士が△62玉は指さない、指したら失格(笑)。現役のときの米長先生なら指すわけないし、誰しも棋士なら真っ向勝負で行くでしょう。

これから現役棋士が指すときこそが本当に「コンピューターが棋士と肩を並べた、もしくはそれ以上」と言われるような注目を浴びる対局になると思っています。
サトシンの将棋と私生活50-50日記 電王戦と道中写真

サトシン先生も言うように次は本当の意味で大事な戦いになるのだろう。


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[ 2012/01/16 23:59 ] 電王戦 | TB(0) | CM(0)

1月14日 電王戦vsボンクラーズ 米長永世棋聖敗れる

本日行われた米長邦雄永世棋聖対ボンクラーズの電王戦は113手でボンクラーズの勝ちとなりました。

後手の米長永世棋聖が取った作戦は2手目△6二玉。プレマッチに続いて対コンピュータに有力と言われている作戦を採用。駒落ち上手のように指し、入玉含みで抑え込む方針で戦いました。

昼食休憩の時点(上図)では後手陣が手厚く有利とみられていました。
ここから米長永世棋聖は△7二玉→△8三玉!と飛車の上に王様を移動して入玉を狙いにいきます。先手はやることがなく飛車の移動を繰り返し千日手模様となりました。

▲5七角(77手目)と引いた手に△3四歩と角道を開けましたが▲6六歩△同歩▲同角から先手に争点を与えてしまいました。

わずかな隙を突いて先手ボンクラーズが逆転。いったん手がつくと玉飛接近の後手陣はひとたまりもないですね。

最後は大差となってしまいました。Twitterで強い人がおっしゃっていましたがこういう将棋は「完勝か完敗しかない」ですよね。勿論米長さんもそうなることは分かって採用したのでしょう。途中までは上手く指していただけに残念です。

今回は人間側が引退棋士の米長さんだったので、将棋ソフトがどれくらいの実力なのかが正直分かりませんでした。
第2回電王戦では船江恒平四段ら現役の棋士が登場するので、そのあたりもはっきりと分かるようになるのでしょうね。個人的にはとっとと第2回をやって欲しいのですが、早くても1年後のようです。

早く第2回が見たい!

最後に、棋譜を置いておきますね。(要adobe flash player) このエントリーをはてなブックマークに追加
[ 2012/01/14 20:00 ] 電王戦 | TB(0) | CM(0)

米長永世棋聖敗れる

昨夜行われた米長邦雄永世棋聖vsボンクラーズ電王戦プレマッチはボンクラーズの圧勝という結果に終わりました。
29手目の▲7五歩で終わっちゃった感じでしたね。完敗でした。
一応棋譜だけ貼っておきます。
(↓棋譜再生 要Adobe Flash player)
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[ 2011/12/22 07:30 ] 電王戦 | TB(0) | CM(0)