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第63回NHK杯準決勝 郷田真隆vs西川和宏

波乱が続いた今期のNHK杯。タイトルホルダー3人(森内、羽生、渡辺)は既に姿を消している。ベスト4に残ったのは郷田真隆九段、丸山忠久九段、西川和宏四段、大石直嗣六段の4人。羽生世代の常連(郷田、丸山)対関西若手(大石、西川)という構図になった。

そして今日は郷田九段と西川四段の対戦。西川四段は振り飛車党で1回戦から準々決勝までの4局全て振り飛車で勝ち上がってきている。本局も先手番でノーマル三間飛車を採用した。西川四段は最近では珍しく角道を止める振り飛車を指すことが多く、準々決勝の村山六段戦もノーマル三間だった。

後手の郷田九段は居飛車穴熊。これを見て先手は石田流に組み替えた。石田流対△6三銀型居飛穴のよくありそうな将棋だが、▲5九角と引いたまま▲7四歩と仕掛けていったのが先手の工夫だろうか。

20140302西川郷田1
先手が▲7五歩(39手目)と歩を合わせたのに対し郷田九段は長考の末△6三銀と引いて辛抱する。△7五同歩▲同飛△6六角とは出られなかったということか。しかし、これは一度引いた銀を引くのでちょっと辛い。後手が作戦負け気味の序盤となった。

先手も飛車が狭いのでゆっくりはしていられない。6筋を突き捨ててから▲2六角と出て△4二金と受けさせてから▲3七桂~▲4五桂と跳ねていく。さらにもう一枚の桂馬も跳ねて5三の地点を強襲したが、ちょっと無理攻めだったか。
20140302西川郷田2

20140302西川郷田3
後手の穴熊に▲3二金(71手目)と貼りついたが、△5五角▲4七金の交換を入れてから△5二飛打。この自陣飛車で先手の攻めは切れ模様になっている。以下西川四段が駒損しながらも攻めを繋げようとしたものの、郷田九段に丁寧に受け切られてしまった。

128手で郷田九段の勝ち。序盤は西川四段ペースだったと思いましたが、▲6五桂のあたりでもう少し上手い攻め方がなかったかというところでしょうか。郷田九段の受けの強さが光った将棋でした。
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[ 2014/03/03 07:30 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

NHK杯2回戦 谷川浩司vs西川和宏

西川和宏四段(ジュニア)は関西所属の振り飛車党。師匠は父でもある西川慶二七段で現役唯一の親子プロ棋士でもある。
戦型は後手西川四段の矢倉流中飛車。西川ジュニアは若手振り飛車党の中でもちょっと変わったタイプで、角道を止める振り飛車の採用率が高い。矢倉流中飛車はジュニアの得意戦法の一つで本も書いている。

マイコミ将棋BOOKS 西川流振り飛車 居飛車穴熊破り

先手の谷川九段は▲6六歩と角道を止めてから居飛車穴熊。これを見て後手は三間飛車に振り直した。
先手は四枚の銀冠穴熊にまで組み替えて不満がない。対して後手は普通の美濃囲い。この穴熊の堅さ、そして先手が谷川先生であることを考えると後手が勝つのは正直難しいだろうと思った。

20131020谷川西川1
△8三銀と上がって銀冠を目指した瞬間に先手は▲8五歩(59手目)と仕掛けた。△同歩は▲8四歩の拠点が大きいとみて△同桂と取ったが▲8六歩で後手は桂損。ただし先手は歩切れなので形勢は難しい。
▲7七桂打で歩切れを解消して先手良しと思われたが、西川は△3六歩▲同歩△6五銀~△7三角と上手く捌いて形勢を盛り返す。5六に銀を捨て△3六飛と走った局面は後手が良くなっている。
20131020谷川西川2

終盤は形勢が揺れ動きかなり際どくなった。先手にもチャンスがありそうだったが西川四段が上手く凌いで(△5三金~△5四角が受けの好手だった)競り勝った。

西川四段の持ち味が十分に発揮された将棋だったと思う。ノーマル振り飛車で谷川九段の居飛穴に勝ったのは素晴らしい。西川ジュニアは地味だけれども面白い将棋を指すので好きです。
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[ 2013/10/21 07:00 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

NHK杯1回戦 上田女流vs西川四段

1回戦最後の対局は上田初美女流三段と西川和宏四段の対戦だった。上田さんは奨励会員ではない女流の中で唯一タイトル(女王)を持っていたため女流枠で初出場となった。

両者とも振り飛車党だが、上田さんは対抗形を好むタイプで振り飛車党相手には居飛車にすることが多い。本局も▲7六歩△3四歩に▲2六歩から居飛車を選んだ。対して西川四段は飛車を一旦4筋に振ってから△3二飛と振り直す「4→3戦法」を採用した。これは解説の戸辺誠六段が得意にしていて本も出している。

4→3戦法に対する上田の作戦は▲6六歩と角道を止める指し方だった。先手が角道を止めたので後手は△3三角と上がるしかない。先後ともに穴熊に組んで相穴熊になった。

先手が▲3七桂と跳ねたので後手はその桂頭を目標にして動く。△3五歩▲同歩△4二角(44手目)と動いたところは振り飛車が指しやすい形勢だと思う。

20130804上田西川2
対して先手は角を切って▲2四飛と走ったが、△1二角がピッタリの受け。
20130804上田西川1
2一の地点を受けつつ6七の金取りにもなっている。一見▲2三銀で受かっているように見えるが、それには△2二飛の返し技がある。ということで先手は銀を打たずに▲4五桂△同歩▲5四飛としたが、△3五角の味が良い。1二と3五、二枚の角が先手玉を睨んでいて厳しい。形勢ははっきり後手優勢になった。

以下はワンサイドゲームとなって西川四段の圧勝だった。
△1二角一発で決まった感じの将棋だった。先手はその前の駒組み(▲3七桂)が良くなかったかもしれない。僅かな隙を西川プロに上手く咎められてしまった。
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[ 2013/08/04 23:44 ] NHK杯 | TB(0) | CM(1)

NHK杯 久保二冠vs西川四段

一回戦で、好調の戸辺六段に逆転勝ちを収めた西川和宏四段が久保利明棋王・王将に挑戦した10日のNHK杯将棋トーナメント。

振り飛車党同士、相振りも考えられたが先手番となった久保二冠が3手目に▲2六歩と突いて居飛車を明示、対して西川四段は角道を止める中飛車、いわゆる「矢倉流」と呼ばれる形を選んだ。久保二冠はイビ穴。通常の中飛車は急戦には強いが穴熊には弱い。矢倉流はより積極的な指し方だ。

飛車が向かい合う形となって▲1六歩と端歩をついて▲1七桂と跳ねた手が上手そうにみえた。△1五角を防ぎ、後手の仕掛けに一手早く対応できる。しかし△2四角と出て飛車の素抜きを狙ったのが好着想で、逆に端桂の頭を攻められてしまった。49手目▲8六歩は辛抱。桂馬を取られると△8五桂からの端攻めが厳しいのでそれを防いだだけの手で、ここははっきり後手良しだろう。

その後も先手が苦しい局面が続く。61手目の▲8七銀から始まり、▲8八金と自陣をリフォームする手が続いて
71手目。

kubonisikawa

金寄りのような普通の手ではダメと見て、受けの手筋の▲2九歩。本局は何度も歩の手筋が登場し、観ている方からすれば勉強になった。

そうこうしているうちに穴熊が徐々にリフォームされていく。95手目▲6九金としかりつけてから馬取りにまたしても手筋の▲2七歩。いつの間にか穴熊が遠く遠くなっていった。辛口解説の阿部隆八段もここでは久保が良くなっているとのこと。流石は二冠王、不利な局面でも容易に崩れない。

自陣が安全になれば後は攻めを切らさなければ良い、というのが穴熊の将棋で100手目を過ぎた辺りからは一転して先手の攻めが続く。玉の堅さで劣る後手西川四段も持ち前の粘っこさを発揮したものの、穴熊独特の切れない攻めで、後手玉は一気に寄り形となった。

「穴熊は王手がかからないので、何手手抜けるかを考えなければならない」とは解説の阿部八段の言葉。本譜は手抜けないところでの久保二冠の粘り方が上手かった。そして手抜ける状況になってからの鋭い攻めが見事だった。穴熊の将棋は手抜けるか手抜けないかの判断が重要になる。そこがアマチュアからすると難しいところでもあり、穴熊を指しこなす難しさを感じた一局でもあった。

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[ 2010/10/11 08:00 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)