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NHK杯2回戦 藤井vs阿部健

棋譜→2012年08月12日第62回NHK杯2回戦第1局(NHKの公式サイト)

藤井猛九段に阿部健治郎五段、共に西村門下の兄弟弟子対決だ。この2人は普段研究会等でもよく指しているとのこと。解説は師匠の西村一義九段だった。

先手の阿部健が初手▲2六歩△3四歩に▲2五歩と突いた。3手目▲2五歩は藤井が得意とする角交換振り飛車を避けて形を限定する意味がある。▲2五歩を決められたので向飛車もあるところだが、藤井は四間に振った。出ました、藤井システム!やっぱそうじゃなきゃね。

藤井システムに対して先手は▲3五歩からの右銀急戦を選ぶ。▲5五銀(27手目)では▲3三角成△同銀▲3五銀もあるところ。本譜は角を交換せずに振り飛車の角を目標とする指し方。

阿部健藤井002

△6三歩(38手目)は銀取りだがこの瞬間が怖い。対して先手からは▲5三角や▲2三歩、▲2二飛成がある。阿部健は▲2二飛成△同飛▲4四角と王手飛車をかける順を選んだ。王手飛車はかかったが後手も6四の銀を取れるので駒の損得はない。飛車を取ってから阿部は桂香を取らずに▲4四馬と引き付ける。香車を取るのではぬるいと見たか。

▲3一飛△5七銀に一旦▲6八金寄(49手目)と受けたが、ここでは▲5一銀があった。阿部健は▲5一銀に気づいていたが、このチャンスを見送ってしまう。

▲3三同飛成(59手目)の局面は後手が桂損で藤井はあまり自信がなかったようだが、ここからの受けが渋かった。

阿部藤井NHK001
図以下△6二角!▲3四桂△6三金寄▲6二角成△同金寄と進んだ。

4二桂成を狙って阿部健は▲3四桂と打ったが、△6三金寄の味が良い。続いて△6二同金寄で目標となっていた金を手順に逃すことができた。▲6二角成では▲4四銀で角交換を拒否する手もあったが重い手なので指しにくい。金三枚のバリケードが出来て先手からの攻めが難しくなった。

以下も大駒交換する派手な進行が続いたが、最後は藤井九段がしっかり即詰みを読み切って快勝。解説の西村先生も言うように藤井九段の渋い受けが目立った一局だった。


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[ 2012/08/13 21:59 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

NHK杯1回戦 中村修vs阿部健治郎

棋譜→2012年06月03日第62回NHK杯1回戦第9局

中村修九段が先手で3手目▲6八飛、対して後手の阿部五段が△3五歩と突いて角交換型の相振り飛車となった。解説の三浦弘行八段は「中村さんが先手なので振り飛車はない」と予想していたのだが(笑)。中村さんは基本居飛車党だが、角交換振り飛車も裏芸で時々指している。

阿部健といえば新手メーカーとして知られているが、相振りでも相石田の阿部流(角交換から金無双に構える)と呼ばれる指し方を編み出している。本局も阿部健は△8二銀から金無双に囲う。


ポイントとなったのは45手目。中村の▲8八飛で6六の銀が浮き駒となったので阿部健は△2六歩と合わせる。銀取りを▲6七歩と受けるのはつまらないので、中村は▲7七銀と引いて辛抱する。しかし、これも一度上がった銀を引くので手損だ。後手は3筋も交換して56手目の局面は先ほどと比べると3五の歩が後手の駒台に載った勘定。持ち歩が2枚になってこの折衝は後手がかなり得した。

二歩手持ちにしたことで△5四角(62手目)からの端攻め、玉頭攻めが厳しい。先手の7六の歩が7五ならば飛車の横利きで受けることができるのだが、受けが一手ずつ間に合わない。2七の地点に集中砲火を浴びて一気に敗勢となってしまった。

△5四角一発で終わってしまった見所の少ない将棋だったが、「みうみう」こと三浦八段の解説・雑談が面白かった。三浦と阿部健が2人でイベントに行くことがあったそうだ。

「行く途中のタクシーの中では将棋の話をしていたのに、現地に着いて私がちょっと離れていたら女性と楽しく喋っていて、いつもと違う阿部君がいました。あ、あべくん!?本当に阿部君なの?あれは衝撃的でした。」
「あ、あべくん?」のとき、三浦の声が裏返ってて思わず笑ってしまった^^
「あと、阿部くんのお母さんが綺麗なんです。これ言っておけば何を言っても許してくれるでしょう。」

先日のニコ生に続いてこの日も舌好調の「みうみう」だった笑
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[ 2012/06/04 22:28 ] NHK杯 | TB(1) | CM(0)

順位戦C級2組最終戦 史上初の全勝3人

対戦表(名人戦棋譜速報)

C2最終戦、全勝の中村太地五段と船江恒平四段がともに勝って昇級を決めた。
既に昇級を決めていた阿部健治郎五段もあわせて3人が10戦全勝!これは史上初の出来事。

菅井竜也五段は6位の9勝1敗で昇級ならず。3回戦の船江戦、直接対決で敗れたのが痛かった。あのときは1敗でも順位が良いので大丈夫だと思っていたが・・・

ちなみにC2で9勝1敗が上がれなかったのは54期の大島映二以来となる。
参考:"9勝1敗で昇級できなかった不運な棋士"(「順位戦データベース」さんより)
C1では50期に今回のようなケースがあった。(10戦全勝の森内、村山聖が昇級し、9勝1敗の井上が昇級できなかった)

昇級した3人はいずれも力があり、来期C1でも昇級争いに絡む活躍を見せてくれると思う。

降級点は伊奈、中座、長岡、岡崎、上野、島本、川上、室岡の8人。30代の棋士も何人かいて厳しさを感じますね。
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[ 2012/03/07 07:30 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

C級2組9回戦 阿部健治郎五段昇級

名人戦棋譜速報
昇級争いに関係するところだけ結果と感想。

澤田真吾四段(4勝5敗)●-○阿部健治郎五段(9勝0敗)
横歩取りの将棋で、後手の阿部五段が△5二玉型を選んだ。中盤手詰まりになり局面が動いたのは23時過ぎ。順位戦らしいスローペースの進行となった。先手が打開してきたところを的確に咎めて阿部健の完勝。順位が良いため他の結果を待たずに昇級が決まった。

阪口 悟五段(5勝4敗)●-○菅井竜也五段(8勝1敗)
振り飛車党対決ということで相振りを予想したが、本局は阪口五段の3手目▲7五歩に菅井五段が居飛車。▲7四歩を突き捨ててから▲5八玉と上がる定跡形。菅井五段にとってこの形は久保二冠との研究会などで経験豊富だろう。
後手が自陣にと金を残したまま飛車交換に応じたところ、そして金取りを手抜いて”と金”を作ったところが印象に残った。この奔放な指し回しはなかなか真似できない。
2枚のと金攻めが思いのほか厳しく、後手の勝ちとなった。

中村太地五段(9勝0敗)○-●岡崎 洋六段(3勝6敗)
先手の横歩取りに後手岡崎の△8二飛戦法だったが、持久戦になって先手の作戦勝ち。後手は歩損だけが残ってしまった。プロだとこの作戦は勝ちにくいと思う。中村太地五段の快勝。

遠山雄亮五段(3勝6敗)●-○船江恒平四段(9勝0敗)
この将棋は二転三転、いやもっと逆転していたかもしれない。大熱戦だった。ぜひ並べてほしいです。
最後はまさかの結末だったが、長時間戦ってきた人間らしいミスだと思う。
いかにも人間同士の将棋。だからこそ面白いとも言える。
これを「名局」と呼ぶことには賛否両論あるかもしれないが、私にとっては忘れられない一局となった。最後まで観ていて良かったと思う。
両対局者ともお疲れ様でした。


↑△4六銀に▲7一角が痛恨の失着。△1五銀以下トン死。▲1六歩なら先手に分があったようだ。

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【9勝0敗】阿部健(5=昇級)、中村太(20)、船江(41)
【8勝1敗】菅井(6)

昇級は阿部健治郎五段が決定。残り2枠を全勝の中村、船江、1敗の菅井が争う。
9勝1敗でも上がれないとなると、これは53期の深浦康市、佐藤秀司以来54期の大島先生以来ですね、訂正。
最終戦、中村太地五段は伊奈六段と、船江四段は勝又六段と、菅井五段は吉田四段と対戦する。
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[ 2012/02/16 07:30 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

11月27日 里見倉敷藤花防衛 NHK杯高橋vs阿部健

午前のNHK杯は個人的に応援している阿部健治郎五段(収録時は四段)が出るということで、とても楽しみにしていた。
対戦相手は現役A級の高橋道雄九段.

先手の高橋九段が横歩取り模様から横歩を取らず飛車を下段に引く。この後手に横歩を取らせる作戦を、高橋九段は先手番で頻繁に採用している。今期のA級vs郷田戦がそうだったし、最近では今月の朝日杯vs西尾戦もこれだった。

▲2二飛成(35手目)と飛車を切って乱戦になった。後手が8四の飛車を8二に引いたのが正解だったようで、▲5五角には△6四桂と受けて先手の攻めが続かない。

9一の馬を▲9二馬(49手目)と引いて活用しようとしたが、△6三銀から飛車をぶつけられ、一手パスみたいな手になってしまった。飛車一枚だけ持っても攻めが足りないし、▲7一飛に△7三香が激痛。
takamichi_abe001.jpg

以下は大差でアベケンの勝ち。高橋九段らしさが見られなかったのは残念だった。

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第19期 大山名人杯倉敷藤花戦(中継サイト)

倉敷藤花戦第2局は里見香奈倉敷藤花が清水市代女流六段を倒し、2連勝で4連覇を達成した。

戦型は里見さんのゴキゲン中飛車に清水女流六段が▲7八金型から抑え込みに行く形。
62手目の△6七銀が解説にもあるとおり「凄い手」だった。
shimizu001_倉敷
堅さを生かした猛攻で先手陣を一気に攻め潰す。まさに圧勝という内容で4連覇を達成した。

里見さんは、今年初めの女流名人戦に続いて清水さん相手にストレート防衛ということになる。
2年連続で女流名人戦A級全勝、非奨励会の女流棋界では無敵を誇る清水さんだが、里見さんにはどうしても勝てない。
ここまで来ると相性の問題ではなく、力の差を感じてしまう。
清水さんも今年度番勝負以外では1敗しかしていないんですけどね・・・

里見、加藤、伊藤の奨励会勢が相当強いということなのだろう。



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[ 2011/11/28 07:30 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)