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第63回NHK杯 村山慈明vs阿部光瑠

電王戦で一躍有名になった阿部光瑠四段と若手実力者の村山慈明六段の対戦。村山さんは序盤研究に精通している居飛車党。対して光瑠君はどちらかといえば実戦重視で強くなった棋士で両者タイプは異なる。

戦型は後手の阿部四段が角道を止めてノーマル四間飛車。光瑠くんは基本居飛車党だが、たまに飛車を振ることがある。対して先手は居飛車穴熊を選んだ。

もう少し駒組みが続くかと思ったが△5二飛~△5五歩で戦いが始まった。
5筋で飛車交換になった。先手としては後手の角が7九に利いているのが気になるが、▲6八角と引く手がピッタリ。以下角を交換して▲2七角と両取りをかけたところは先手良しだと思う。

20130630村山阿部光2
だが、先手が歩切れということもあって実際は難しかった。▲6九桂(87手目)では解説の中村六段推奨の▲7七桂打のほうが良かったか?本譜は△5九竜と6八の金に当てる手があった。そこから飛車角を切って△7九銀と食らいついた局面は逆転模様になっている。

二度目の△7九銀で先手玉は二手スキ。あとは後手玉に詰めろが続くかどうかだが、▲5二成香(115手目)で詰めろが途切れた。
20130630村山阿部光3
対して△5七角が攻防の詰めろで形勢ははっきり逆転。このまま先手玉に詰めろが続けば後手勝ちだが・・・

20130630村山阿部光4
△9四歩(124手目)と桂馬を取った手が痛恨の敗着。この手は詰めろになっていなかった。△8八銀不成▲同玉△7八金▲同玉△6六桂・・・以下王手は続くが先手玉は詰まず阿部四段の投了となった。

戻って△9四歩では中村太地六段指摘の△6七金(詰めろ)で先手玉は受けがなく後手勝ちだったようだ。

中盤までは居飛穴ペースだと思ったが、光瑠四段の追い上げが見事だった。それだけに最後もったいなかった。
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[ 2013/07/01 07:00 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

第2回電王戦第1局 阿部光瑠vs習甦(人間の圧勝!)

渡辺明竜王とBonanzaが対戦したのが2007年の3月21日。あれからちょうど6年ぶりに現役プロ棋士とコンピュータの公式対局が行われた。

記念すべき第1局は阿部光瑠四段と習甦(コンピュータ将棋選手権5位)の対戦となった。
第2回 電王戦 棋譜 第1局 阿部光瑠 四段 vs 習甦 / 第2回 電王戦 - ニコニコ静画

先手の阿部光瑠四段は16歳で四段になった天才棋士。16歳5ヶ月で四段というのは三段リーグが始まってからは渡辺明、佐々木勇気に次ぐ年少記録である。2011年の朝日杯では三浦弘行八段、森内俊之名人を破ってベスト8に進出したことがある。名人に勝つこともあれば、凡戦であっさり負けることもあり安定感には欠ける。野球にたとえると、三振が多いけど当たったときの飛距離はものすごいというタイプ。

対する習甦。その漢字2文字に「羽生」が入っていることからもわかるように羽生さんから白星を積み重ねることを目標としている。世界コンピュータ将棋選手権には第18回から参加し、第20回が2位、第21回が3位、そして昨年第22回が5位と安定した成績を残している。将棋は受けの強さに定評がある。

===============
対局開始は午前9時半。習甦開発者の竹内章さんは和服で対局に臨んだ。本局への意気込みとプロ棋士に対する尊敬が感じられた。対して光瑠くんは普段どおりスーツ。表情から気負いは感じられなかった。

阿部四段先手で初手▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩▲7八金△8五歩▲2二角成。先手一手損角換わりとなった。先手が自分から角交換する将棋はプロでは珍しいが、こーる君はこの作戦を時々指している。朝日杯の三浦戦でもこの出だしで勝利を収めた。
参考棋譜→三浦弘行八段 対 阿部光瑠四段 2011年11月4日

序盤のポイントは先手が▲9六歩と突いたところ。習甦は受けずに端の位を取らせた。コンピュータは端の位を軽視する傾向があるようだ。
20130323阿部習甦1

昼食休憩明けに習甦は△6五桂と仕掛けた。この桂跳ねもコンピュータらしいと思う。
局後の記者会見によるとこの桂跳ねから△4四角を打つあたりまでは想定の範囲内だったそうだ。自宅での練習対局でもこれと似た形になることがあったとのこと。

△6九銀と割り打ちをかけた局面、後手の攻めはひと目無理攻めだが、画面上のボンクラーズの評価値は353点と後手持ち。一方、解説のプロ棋士は人間が受け切りと言っていた。確かに先手は端の位が大きいので入玉も狙える。

20130323阿部習甦4

図(△6九銀)から▲6八金右△7八銀不成▲同金△5七桂成▲7六銀△7五歩▲8五銀△6七金▲8八金△4二金右と進んだ。▲8八金で後手の攻めは切れている。△4二金右は渋いがここで手を戻すようでは変調。▲7一飛から香車を取って先手が負けない形になった。

終盤はソフト特有の水平線効果も出て一方的な展開になってしまった。113手で阿部四段の完勝。
ソフトが無理攻めで自滅したとも言えるが、それよりも正確に受け切った阿部四段の指し回しを讃えるべきだろう。今日の対局を前に持ち時間4時間で20局ぐらい練習したという話を聞いて感動しました。こういった事前準備の成果が出たのだと思う。

本局はコンピュータの弱点がモロに出た将棋だった。△6五桂からの攻めは人間なら直感で無理攻めと判断して切り捨てるが、ソフトは20手、30手先を読まないと分からない。逆にコンピュータの先入観の無さが長所となることもあるのだが、今回はマイナスに働いてしまった。

今日は人間の圧勝に終わったが、事前の練習対局(早指し)では人間が負け越しているわけだし、簡単に勝てる相手ではないと思う。第2局以降も強いソフトが控えているが、果たしてどうなるだろうか。
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[ 2013/03/23 23:36 ] 電王戦 | TB(0) | CM(2)

第2回電王戦 出場プロ棋士発表

将棋電王戦 2013 「5人のプロ棋士」VS「5つの最先端将棋対局ソフト」 - ニコニコチャンネル



第2回電王戦に出場するプロ棋士5人が昨日発表されました。

3月23日 第1局 阿部光瑠四段 vs 習甦
3月30日 第2局 佐藤慎一四段 vs ponanza
4月 6日  第3局 船江恒平五段 vs ツツカナ
4月13日 第4局 塚田泰明九段 vs Puella α
4月20日 第5局 三浦弘行八段 vs GPS将棋

対局は5局一斉に行うのかと思っていたが違った。3月23日(土)から一週間おきに行われるとのこと。

今回のメンバーはバランスが取れていて面白い人選だと思う。個人的には若手中心になると予想していたので、塚田と三浦が選ばれたのは意外だった。特に三浦八段、現役のA級棋士が出てくるとは思わなかった。ある意味連盟の本気を感じた。良く引き受けてくれたなぁと思う。5人の決断に拍手を送りたいですね。
ちなみに、佐藤慎一プロのブログを読むと夏前には内定していたようだ。
サトシンの将棋と私生活50-50日記 第2回電王戦

対局ルールは午前10時開始で持ち時間4時間、それを使い切ると1分将棋。なお、千日手・持将棋は時間制限を設定して、一定の時間を超えた千日手持将棋は引き分け無勝負にするようだ。

記者発表会の質疑応答で気になった質問に「事前研究用にソフトを貸し出しすることはできるのか」というのがあった。

これは開発者によって回答が違った。GPS将棋はサイトから自由にダウンロードして良いと答えたが、ponanzaの山本氏は勝負なので貸したくないとのこと。Puella αの伊藤氏は「去年は貸し出したが、普通の対策に使うのなら問題ないが、コンピュータの穴をつくような対策をされるのは、観客的には興をそぐかなと思っていて考えている途中。」と、去年の△6二玉を批判してましたね(苦笑)

それと関連して、「棋士は棋譜が残っているのでコンピュータ側は研究しやすいが、コンピュータの棋譜は公開されていないので棋士側にとってハンデとならないか?」という質問もあった。

これについては、コンピュータ将棋選手権とfloodgate(コンピュータ将棋連続対局場所)で何千と棋譜が公開されているので心配はない、とのこと。
私は開発者側の言うことが正しいと思うが、実際にソフトと指したいというプロ棋士の気持ちも分かる。この辺は連盟(プロ棋士)と開発者で納得いくまで話し合ってほしい。

最後に勝敗予想だが、人間側にとって厳しい戦いになるだろう。puella αの伊藤英紀さんは「コンピュータの4勝1敗か5勝0敗のどちらかだろう」と言っていたが、その可能性もあると思う。

ただ、自分は人間応援派だし伊藤さんと同じ予想というのも悔しいので、人間の2勝3敗としておきたい。将棋倶楽部24の早指しだとプロ全敗もあるかもしれないが、今回は持ち時間4時間なのでこれは人間に有利に働くとみた。
あとはA級の三浦が勝つか負けるかで評価が変わってくると思う。仮に1勝4敗でも三浦さんだけは勝ってほしい。

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[ 2012/12/16 08:02 ] 電王戦 | TB(0) | CM(0)

第62回NHK杯1回戦 阿部光瑠vs牧野光則

青森が生んだ天才阿部光瑠四段がNHK杯初登場。訛りが抜けない話し方が初々しい。
対戦相手は関西若手強豪の牧野光則四段。今回は成績優秀のため予選免除で本戦出場。現在進行中の第53期王位戦ではリーグ入りする活躍をみせている。
1回戦の中では個人的に注目していたカードだ。

昨年は順位戦で5連敗スタートと苦しんだ光瑠くんだが、他棋戦では順調に勝ち星を積み重ね最終的には6割超えの勝率を残した。特に三浦、丸山、森内らを倒した朝日杯での快進撃は記憶に新しいところ。
ネット将棋(将棋倶楽部24)で強くなったということもあり、早指しに関してはプロの中でも強い部類に入る。24育ちという点では最近のNHK杯で活躍している糸谷哲郎、菅井竜也とも共通する。持ち時間の長い将棋に順応すればもっと勝率も上がるだろう。

さて、将棋は先手の光瑠四段の角交換四間飛車。後手は3一玉型で位を取る構想を見せたが、▲7五歩(31手目)が機敏な動きで先手がペースを握る。


中盤の▲5六金(51手目)が印象に残った一手。△6六歩と△5五角を防いで一石二鳥だが、形が崩れるので指しにくい手ではある。力強い。この金で後手の駒を押さえ込んで先手が優位を築く。


▲6六角からのコビン攻めも厳しくこのまま先手が勝ち切ると思われたが、牧野四段の△3九銀が鋭い勝負手。▲同玉なら△6九竜と王手してから△3四金と戻せる。光瑠四段は▲1八玉と逃げたが、△3九銀が入って形勢は混沌としてきた。

「逆転していてもおかしくない」と解説の中村九段。冷静に見ると先手が駒得で余してそうだが、実戦的には怪しい雰囲気が漂う。しかし、ここで崩れないのが光瑠四段の強さ。正確な受けで後手の食い付きを許さない。

後手は△1七銀(154手目)の勝負手で迫ったが▲同桂と取られて先手玉は寄らない。最後はこの桂馬が2五に跳ねる手がピッタリで勝負あった。

167手の大熱戦。24の早指しを見てるようなスリル満点の面白い将棋だった。

勝った阿部光瑠四段は2回戦で郷田棋王と対戦。強敵相手ですが、朝日杯のときのような番狂わせを期待します。
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[ 2012/04/16 07:42 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

第48回三段リーグ最終戦

門倉啓太・阿部光瑠 新四段誕生のお知らせ(日本将棋連盟)
第48回奨励会三段リーグ成績表(日本将棋連盟)

23日に行われた三段リーグ。第18回戦と19回戦が行われ、その結果13勝5敗の門倉啓太三段、阿部光瑠(こうる)三段が四段昇段を決めました。おめでとうございます!

門倉新四段は三段リーグ在籍通算11期の苦労人。NHK杯の記録係としてご存知の方も多いでしょう。Twitterにもいらっしゃるので個人的に応援していました。つぶやきを見る限り明るく面白い人のようですね^^大学にも通われていたようで両立は大変だったと思います。今度は対局者としてNHKに出てほしいです。

阿部光瑠(こうる)新四段は16歳、青森県出身。今年前期に四段昇段を決めた佐々木勇気四段と同学年。誕生日では佐々木四段より2ヶ月遅い阿部光瑠四段は最年少棋士となります。佐々木四段同様スピード出世で将来が期待されます。


前期に昇段を決めた佐々木勇気、船江恒平、そして今回の門倉、阿部、さらにはフリークラスからの「脱出」を決めた吉田正和の5人が6月から始まる順位戦(C級2組)に新たに参加することになります。特に16歳の佐々木、阿部の両先生がどのような活躍を見せるか注目したいと思います。




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[ 2011/03/24 22:13 ] 奨励会 | TB(0) | CM(0)