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第6回朝日杯 渡辺竜王初優勝

朝日杯将棋オープン中継サイト
昨日は朝日杯の準決勝・決勝がありました。

まずは午前の▲羽生三冠対△渡辺竜王戦。これが今年度10局目の対戦だった。
後手の渡辺竜王が先日の順位戦に続いて横歩取らせを採用した。△5二玉+△8四飛型に先手が中住まい型の中原囲いで端桂を跳ねる形に進んだ。後手は△3八歩と垂らしてから桂頭を攻める。

▲7五歩(43手目)が疑問手だった。△8五桂と跳ねられて7四の歩を取っても△7七歩が生じてしまう。ただ、その前の△1五歩突かれた時点で先手が困っているのかもしれない。中盤で差が開いてしまいワンサイドゲームとなってしまった。

もう1つの菅井谷川戦は相振り飛車。終盤谷川九段が優位に進めていたが逆転、急転直下の幕切れとなった。詳しい感想コメントがupされてないが桂香拾った手が緩手だったと思う。100手目のところで先に△2七銀を打ったほうが良かったか。菅井五段の▲4八角が粘り強い受けだった。

決勝は渡辺明(28歳)と菅井竜也(20歳)の20代対決となった。

棋譜→第6回朝日杯将棋オープン戦決勝 渡辺明竜王 対 菅井竜也五段
戦型は菅井五段のゴキゲン中飛車に先手の「超速」。早めに5筋を交換するのが菅井五段の作戦だった。対して先手は5筋と6筋の位を取って盛り上がる。私はこういう手厚い陣形が好きなので先手持ちだが、後手としては5筋位取りを強要させたという意味もある。

後手は5筋の位を放棄する代わりに玉を固めて千日手含みで待つ。44手目の△5三歩は「昔だったら相当に怒られてしまう」(羽生三冠)手だが、現代感覚ではこういうのもアリなのかもしれない。「作戦勝ち」でも、居飛車が勝つまでは大変だと思った。

渡辺菅井001

70手過ぎまで膠着状態が続いたが、菅井五段にミスが出てしまう。それが△3一飛(72手目)で▲2四歩と突かれて困ってしまった。△2四同角に▲2二歩が振り飛車党にとって盲点になりやすかったようだ。

準決勝に続いて渡辺竜王の圧勝。相手のミスを的確に咎める強い勝ち方だった。

先週から今週にかけて渡辺竜王は3連敗していた。順位戦(1日)で羽生三冠に、棋王戦(3日)で郷田棋王に、そして王位リーグ(6日)で佐藤王将に敗れた。いずれも超強豪なので仕方ないのだが、並の棋士なら調子を崩してしまいそうなところだ。しかし、昨日の竜王は連敗の影響を感じさせなかった。常日頃から「将棋において精神論はない」「調子や流れは関係ない」と言い切る渡辺竜王だが、それを自ら証明してみせた。
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[ 2013/02/10 08:02 ] 朝日杯 | TB(0) | CM(0)

棋王戦の前哨戦は渡辺勝ち(朝日杯本戦の感想)

一昨日から昨日にかけて朝日杯の本戦が行われていた。
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準々決勝▲渡辺竜王vs△郷田棋王戦は2月に始まる棋王戦五番勝負の前哨戦でもあった。
戦型は角換わり腰掛け銀。41手目▲1八香では▲2五桂△2四銀▲2八角と進む将棋が多いが、今日は2局とも▲1八香だった。▲2五桂の将棋はある程度研究し尽くされたので今度はこの▲1八香型が研究テーマになっているのかもしれない。

▲3七角までは午前中の1回戦▲村山△渡辺戦と同一。その将棋は先手の村山六段が上手く攻めていたのだが、△4七歩への応手を間違えて渡辺竜王の逆転勝ち。

渡辺郷田朝日001

△6三角が郷田さんの新手。香車が1九にいる形では前例のある手だが、▲1八香型だと6三の角で香車を取れる分有力のようだ。だが、本局は角で香車を取るタイミングが悪かったようで先手が良くなった。以下、竜王が攻めを巧みに繋げて快勝となった。

角換わり腰掛け銀では後手を持つことが多い渡辺竜王だが、本局のように先手を持っても強い。渡辺郷田は共に2手目△8四歩党なので棋王戦でも角換わりが出てくるだろうが、仮に全局角換わりだと渡辺奪取の確率が高いと思う。郷田棋王からすると、渡辺角換わりを何局受けて立つかがポイントとなるだろう。

===============
渡辺竜王の他には羽生三冠、谷川九段、菅井五段がベスト4に進出した。

菅井五段以外は順当に上位者が勝ち上がったという印象。森内名人が菅井五段に負けたのは「波乱」ということになるのだろうが、菅井さんは早指しで実績があるし、名人は下位者に負けることが少なくないのでそんなに驚かなかった。とはいえ2年連続4強はすごい。

2月9日の準決勝は羽生vs渡辺、谷川vs菅井でいずれも有楽町マリオンで公開対局で行われる。観覧者募集のアナウンスは22日の夕刊に掲載されるとのこと。



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[ 2013/01/19 07:45 ] 朝日杯 | TB(0) | CM(0)

第5回朝日杯 羽生二冠2年ぶり優勝

朝日杯将棋オープン戦中継サイト
今回の朝日杯は現地(有楽町)観戦を申し込んだのだが、定員500人の3倍を超える応募があったようで落選。しかしニコ生での中継があったのでそちらで楽しむことができた。

ちなみにニコ生での中継についてはこちら↓のページをブックマークしておくと良いと思う。
公式生放送 将棋特集 - ニコニコチャンネル
棋王戦、女流名人戦も全局中継してくれるのは嬉しいですね。

さて、今期のベスト4は「羽生世代」の羽生、郷田に若手の広瀬、菅井。解説の木村一基八段が言うように「世代間の対決」の色が濃い組み合わせとなった。

準決勝:▲羽生善治二冠‐△菅井竜也五段
昨年の大和証券杯最強戦以来2度目の対戦。そのときは菅井四段(当時)が勝っている。羽生さんとしては新鋭相手に連敗は避けたいところだろう。

将棋は菅井五段得意のゴキゲン中飛車に羽生二冠の「超速」。14手目△4四歩が「菅井流」。準々決勝の対行方八段戦もこれで勝っている。対して羽生二冠は▲7八銀の新手を用意していた。


先手は▲6八玉のまま銀を7八→7七→6六と使って抑え込む構想。▲5四歩(47手目)の局面は先手の抑え込みが成功し、後手は金が僻地で遊んでしまっている。続いて右銀(4六の銀)を6五に持ってきて大作戦勝ちを築いた。このあたりの指し回しは凄い。流石ですね。この▲7八銀は菅井流に対する決定版となるかもしれない。

飛車の取り合いから△6九金(102手目)と食らいついたあたりは後手もやれそうに見えたが、▲8六角成がぴったりという手。しかしそこで△7五角という勝負手があったようだ。本譜は△6八金(104手目)だったが、後手の攻めが切れてしまった。以下羽生二冠の完勝。

余談だが、▲7八銀は関東では水面下で研究されていたという。しかし関西の菅井五段はこの手を知らなかったようだ。菅井五段がこの▲7八銀にどういう対策を編み出すのか注目したいと思う。

広瀬章人七段‐△郷田真隆九段
広瀬郷田戦は最近5ヶ月で6局目。トップ棋士とも互角の星を残している広瀬さんだが郷田さんはやや苦手としている相手だ。直近の5局は郷田九段の4勝1敗。棋王戦の挑決では郷田九段が勝ち挑戦権を獲得している。

先手の広瀬七段が十八番の四間飛車穴熊。対して郷田九段は銀冠穴熊で対抗した。
中盤、△8六歩を突き捨ててから△2五歩(52手目)はいかにも郷田さんらしい格調高い手だ。

以下激しい斬り合いとなったが、馬を逃げずに△2七歩がやり過ぎだったようで広瀬ペースに。後手は歩切れで先手玉は6六角が受けに良く利いているので寄せるのが難しい。

5五にもう一枚角を打ってはっきり先手勝勢となった。6六の角が攻防によく働いた将棋だった。

決勝:▲広瀬章人七段‐△羽生善治二冠
決勝は昨年の王位戦と同じカードとなった。過去の対戦成績は羽生5勝、広瀬4勝。早指しの将棋では初めての対戦となる。

準決勝に続いて広瀬七段が四間穴熊を採用し、相穴熊戦となった。▲6五歩を突く前に4筋を交換したのが先手の工夫。


△6七銀(50手目)が筋悪の好手だった。7六に成ってもそっぽなので指しづらいと思ったが先手からも有効な手がなかった。この手を境に一気に流れが居飛車に傾いた。△6七銀▲5二銀はコンピュータ同士が指しているような応酬。コンピュータは人間的には「筋悪」の△6七銀を候補に挙げてたかもしれない。私はソフトで検討していないので分からないけど。

相穴熊は一度差が突くと粘りが利かなくなることが多いが、本譜も最後は大差となってしまった。菅井戦に続いて羽生二冠の完勝だった。

羽生二冠はこれで2年ぶり2度目の優勝。NHK杯で3連覇、JT杯でも2連覇中で、早指しでは(でも)敵なしという感じですね。

羽生二冠、優勝おめでとうございます!
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[ 2012/02/12 08:31 ] 朝日杯 | TB(0) | CM(0)

第5回朝日杯 菅井五段ベスト4進出

朝日杯将棋オープン中継サイト

20日(金)に行われた朝日杯、ベスト4の残り1枠をかけた戦いを勝ち抜いたのは新鋭菅井竜也五段だった。これで予選のプロアマ戦から数えて8人抜きということになる。

午前は久保二冠相手に相矢倉(!)で快勝。

そして午後の行方尚史八段戦。
ゴキゲン中飛車対「超速」の対抗形となった。▲4六銀に△4四歩の「菅井流」を自ら採用。先日の王将戦では佐藤九段の▲3四銀~▲5七玉が話題を呼んだが、行方八段は「柔の▲7八玉」を選ぶ。ちなみに先日のA級順位戦(▲羽生△久保戦)でも▲7八玉だった。佐藤先生の「誰も真似してくれない」という声が聞こえてきそうだ。


歩損の後手は局面が収まってしまうとダメになる、ということで△5六歩と突いて乱戦に持ち込む。馬を作り飛車を3筋に回って捌いていく。このあたりの菅井五段の手の作り方が巧い。

初めは後手が無理をしているように見えたが、いつの間にか綺麗に捌けていた将棋だった。

最後は先手の攻めが切れたかと思ったが、行方八段は諦めず桂香を拾い、一時は先手勝ちもあるところまでいったようである。行方さんの粘りも見事だった。大熱戦でした。

これで朝日杯は羽生、菅井、郷田、広瀬の4人がベスト4に進出。菅井五段は羽生二冠との対戦となる。昨年の大和証券杯(ネット対局)では菅井五段が勝っているが、再度金星なるか注目だ。私は優勝もあると思っている。

ちなみに準決勝・決勝は有楽町マリオンで公開対局ということで観覧者(定員500人)を募集しているそうです。↓

asahi.com(朝日新聞社):観覧希望者を募集 朝日杯将棋オープン戦 - 将棋 このエントリーをはてなブックマークに追加
[ 2012/01/22 07:40 ] 朝日杯 | TB(0) | CM(0)

朝日杯 佐藤郷田戦の終盤

朝日杯郷田真隆九段が高橋道雄九段、佐藤康光九段を破って昨年に続くベスト4進出を決めた。
3局とも熱戦だったが、午後の佐藤郷田戦は大熱戦で終盤が難解だった。
以下はメモ

棋譜:第5回朝日杯将棋オープン戦本戦 佐藤康光九段 対 郷田真隆九段

最後▲8三香成(121手目)では▲7二飛以下の詰み(※追記)もあったようだが、逃してしまった。△8四歩から△8三銀合に郷田九段の執念を感じましたね。

直前の△6六歩▲5六飛(111手目)の応酬もすごい。

△6六歩は△2八金以下の詰めろになっているのだが、▲5六飛が次の一手のような好手だった。桂取りだけでなく詰めろ逃れにもなっている。すなわち△2八金は▲同金△同成桂▲4九玉△3八銀▲5九玉・・・で5九に逃げられるので詰まない。金を渡したので今度後手玉は詰む。5八に逃げると△6七歩成が王手で詰んでしまうのだが。

▲5六飛に△6七歩成は▲1六飛と桂馬を取った手がまた詰めろ逃れ。(ただしこの手は詰めろではない。)
▲1六飛は詰めろでないが、△2七香成から香車を渡すと後手玉は詰んでしまう。△5八とは詰めろになっていないので、駒を渡さずに詰めろをかければ良い。▲9五桂△9四玉▲8二銀成で受けが難しいかな。

最後詰ましていれば佐藤九段の名局となっていたのだろうが、惜しかった。

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[ 2012/01/13 21:38 ] 朝日杯 | TB(0) | CM(0)