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第61期王座戦第5局 羽生王座防衛

昨日は王座戦五番勝負第5局(決着局)がありました。結果は羽生王座が103手で中村太地六段を破り3勝2敗で王座防衛を果たしました。

棋譜→2013年10月21日 第61期王座戦五番勝負 第5局 羽生善治王座 対 中村太地六段

第5局、改めて振り駒をした結果羽生王座が先手となりました。こういう大一番で先手番を引くあたり羽生さんは運が良いなと思ってしまいます。
戦型は横歩取りでした。羽生王座はどんな戦型でも勝率が高いのですが、特に先手横歩取りは9割近い勝率を残しています。最近先手横歩で負けたのは今年の朝日杯vs渡辺戦と昨年の竜王戦1組vs丸山戦ぐらいですね。

後手は△5二玉+△8四飛型。対して先手の羽生王座は一旦▲6八玉と上がってから▲5八玉と中住まいに戻す作戦を選びました。先手は玉の動きで手損していますが、相手の出方を見ながら指す方針。

▲5六飛に対して後手は2三の銀を3四に上がって先手の飛車を抑え込みにいきました。飛車が狭いので先手はゆっくりしていられません。右銀を3七→4六→5五と繰り出して攻めていきます。

20131021羽生中村2
対して中村六段も一歩も引かない。△6五歩~△5四歩は強気な受け。ただ、ここは単に△5四歩としたほうが良かったようですね。本譜は桂を成ってから▲9五角で先手の攻めが繋がりました。

後手は△4二玉の早逃げに期待しますが、▲2二歩~▲2六桂~▲3四歩と右辺から攻められ挟撃体制に。▲7三銀不成(79手目)が決め手級の一手で受けが難しくなりました。
20131021羽生中村3

以下中村六段必死の防戦を見せますが、▲6一角(103手目)を見て投了。棋譜コメントにもありましたが美しい投了図だと思います。
20131021羽生中村4

残念ながらタイトル奪取はなりませんでしたが、中村太地六段の強さが目立ったシリーズだったと思います。最終局はワンサイドになってしまいましたが第1局から第4局まで内容の濃い好勝負を演じてくれました。この経験をどう生かすか、今後の活躍に注目ですね。次こそはタイトルを獲ってくれると信じています。

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[ 2013/10/22 07:30 ] 王座戦 | TB(0) | CM(0)

第61期王座戦第4局

中村太地六段の2勝1敗で迎えた第4局。羽生王座の先手で始まった将棋はまさかの千日手指し直しになりました。
羽生王座からするとやや不本意な先手での千日手。このカードでの先手番勝率を考えると中村六段にチャンスが来たと思いました。

棋譜→2013年10月8日 第61期王座戦五番勝負 第4局 羽生善治王座 対 中村太地六段

指し直し局は羽生王座の4手目△8八角成から一手損角換わりに。相腰掛け銀で後手は6筋の位を取って右四間に構えます。中村六段が▲4五歩(37手目)と仕掛けて戦いが始まりました。先手が先攻し、後手は守勢に回る展開。

20131009羽生中村2
△5五同角に▲5六歩(53手目)は強気な一着。当然後手は角を切ってきますが中村六段は切られても大丈夫とみたのでしょう。羽生王座は△4六歩を利かして4六角を消してから△4七銀と重くかぶせてきました。△5六銀成に対して先手も▲1二銀と強く攻め合い。果たしてどちらが読み勝っているのか。

このあたりから検討陣の形勢判断も揺れ動きました。どちらが勝っているのか容易には結論が出ない。
▲6三歩(79手目)で飯島七段は「先手が勝ちになったと思います」と解説していましたが、直後の▲6四飛に△6三金合(84手目)があって簡単ではありません。一手指すごとに結論が変わるので観てるほうからするとハラハラドキドキの展開でした
20131009羽生中村1

△6七角(102手目)に中村六段は▲8三銀から詰ましにいきましたが後手玉は詰みませんでした。ただ、詰みはないものの先手の勝ち筋はいくつかあったようです。棋譜中継の感想コメントによると
103手目▲8三銀では先に▲6四桂と捨てれば後手玉は寄り
115手目▲4三銀では▲5五歩△同銀▲4五金・・・以下自玉を安全にしてから5二の金を取る
119手目▲5七桂が最後の敗着

▲5七桂△同と▲6六金は△6四玉が打ち歩詰めで逃れています。以下は先手の勝ち筋はなく、128手で羽生王座の勝ちとなりました。

それにしても凄い終盤戦でした。何というか見ていてゾクゾクしましたね。

太地さんにとっては悔しい敗戦となりました。この負けはダメージが大きいかもしれません。将棋に負けただけでなく感想戦でも負かされた感じでしたからね。

最終局は10月21日。先後は改めて振り駒で決まります。 このエントリーをはてなブックマークに追加
[ 2013/10/09 07:35 ] 王座戦 | TB(0) | CM(0)

第61期王座戦第3局

王座戦中継Blog: *第61期王座戦五番勝負第3局
棋譜→2013年10月2日 第61期王座戦五番勝負 第3局 羽生善治王座 対 中村太地六段

1勝1敗で迎えた第3局。戦型は中村六段が先手で角換わり腰掛け銀になりました。

41手目▲1八香は最近よく見かける局面。以前は▲2五桂~▲2八角が主流でしたが、先手の分が悪いということで▲1八香の手待ちが指されています。▲1八香△1二香の交換を入れてから▲2五桂と跳ねて△2四銀なら▲1九角と打つ。前例の中には中村六段が指した将棋もあります。

20131002中村羽生1
本譜は▲2五桂に銀を逃げず△3七角でした。前例は▲糸谷△大平戦で先手の糸谷六段が勝っていますが、羽生王座は後手もやれるとみたのでしょう。

20131002中村羽生3
後手が馬を作ったのに対して先手は▲4五歩と突いて4六に角を打ちました。やはりこのラインの角打ちが急所のようです。▲8二銀から桂香を拾って先手ペースになりました。

後手は7筋と8筋から反撃しますが、先手の攻めに対して一手ずつ遅れている感じです。

20131002中村羽生2
△8七歩に▲同玉(101手目)と取った手は危なく見えましたが、問題なかったですね。△5四馬には手厚く▲6五金と受けて先手が再び引き離しました。最後は▲1五金が決め手となって中村六段の勝ち。

一局を通して中村六段が終始ペースを握っていたと思います。快勝と言っていいのではないでしょうか。

これで中村六段が2勝1敗として王座奪取に王手をかけました。しかし、第4局は羽生王座が先手なのでまだ分かりません。これまで3局とも先手番が勝利を収めていますが第4局はどうなるでしょうか。
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[ 2013/10/03 07:00 ] 王座戦 | TB(0) | CM(1)

王座戦第2局 羽生王座が203手の激闘を制す

王座戦中継Blog: *第61期王座戦五番勝負第2局
棋譜→2013年9月18日 第61期王座戦五番勝負 第2局 羽生善治王座 対 中村太地六段

昨日行われた羽生王座対中村太地六段の王座戦第2局は凄い将棋でした。色んなことがありすぎてどこから感想を書けば良いのかわかりませんが、とりあえず序盤から振り返ってみようと思います。

戦型は▲7六歩△8四歩▲6八銀の出だしから矢倉対雁木でした。後手の急戦矢倉→雁木というのは意外でしたが、中村先生は週将で急戦矢倉講座を持ってたので前から試してみたかったのかもしれません。

中盤戦はお互いに手を出しづらい将棋になりました。王座戦(持ち時間5時間)は夕食休憩には終盤戦に突入していることが多いですが、本局は夕休を過ぎても膠着状態が続きます。
先手が穴熊に組み替えたのに対して後手陣は3二玉を飛角金金銀銀で固めるという見たことのない陣形。この辺は陣形差で後手が良くなるイメージがありませんでした。

20時過ぎ、中村六段の△1四歩(72手目)でようやく戦闘開始。以下先手が攻め、後手が受け続ける展開になりました。この攻めを受け切るのは容易ではない感じでしたが、先手が寄せ損なって後手玉は1筋から上部脱出に成功。1七にと金を作り、2九の桂馬も外して逃げ切れそうに見えましたが・・・

△1五玉と上がって入玉を目指す後手に対して羽生王座は▲3六銀~▲4八銀と活用して後手玉を押し返します。その直後の△2三香(142手目)が失着。単に△3六玉と逃げたのに比べて香一枚損してしまいました。
20130919羽生中村1

後手玉は5九にトライしますが、そこで穴熊の銀を▲6八銀(163手目)と引く手がありました。これでどうやら捕まってしまったようです。
20130919羽生中村2

そこから中村六段も40手近く粘り、△3六銀と銀をタダ捨てする勝負手も飛び出しましたが、凌ぎ切ることはできず203手目▲2七銀を見て投了。王座戦五番勝負の最長手数記録を更新する大熱戦でした。今年度の名局賞候補にも挙がってくるのではないでしょうか。

それにしても羽生さんの将棋体力は凄いですね。改めて羽生さんに勝つのは大変だと感じた一局でした。 このエントリーをはてなブックマークに追加
[ 2013/09/19 08:00 ] 王座戦 | TB(0) | CM(0)

第61期王座戦第1局 中村太地先勝

王座戦中継Blog: *第61期王座戦五番勝負第1局
棋譜→2013年9月4日 第61期王座戦五番勝負 第1局 羽生善治王座 対 中村太地六段

羽生善治王座に中村太地六段が挑戦する王座戦五番勝負が開幕しました。
中村太地六段は昨年の棋聖戦に続く二度目のタイトル挑戦。前回の棋聖戦は羽生さん相手に3連敗だった。まずは羽生三冠相手に初勝利を挙げて勢いに乗りたいところだ。

振り駒の結果、中村六段が先手となった。▲7六歩△8四歩▲2六歩△3二金▲7八金に△9四歩が羽生王座の趣向。これは先日行われた王位戦第5局▲羽生△行方戦と同じオープニングだ。今度は羽生王座が後手を持って「行方流」を採用してきた。中村が▲9六歩と受けたのをみて羽生は△3四歩から一手損角換わりにスイッチ。

20130904中村羽生
後手の腰掛け銀に対し先手は▲3八銀型で▲3五歩△同歩▲4五桂の仕掛けを決行した。直前の△3一玉で後手に仕掛けさせられたとも言える。果たしてこの仕掛けは成立しているのかどうか。

馬を作られてからじっと▲7九玉(49手目)と引いた手が好手だったと思う。後手は桂馬を成って6六の飛車を取りに行ったがあまり戦果が上がらず、夕休の局面(71手目)は先手が良くなった。

しかし、取られそうだった9三の飛車を9五から2五に逃がすことに成功し再び後手が盛り返す。この二枚の飛車で攻めは迫力がある。

20130904中村羽生2
ただ、その後の△3七歩(88手目)はどうだったのだろう。歩切れの先手に歩を渡すので良くなかったと思う。先手陣は▲3九歩の底歩が堅い。後手のと金攻めよりも▲6三馬からの攻めが速く先手が優勢に。

20130904中村羽生3
そこから羽生三冠の凄まじい粘りで手数は長くかかったが、逆転には至らず。141手の大熱戦を制し中村太地六段の勝ちとなった。

中村六段は対羽生戦6局目にして初勝利。羽生さんを相手に難解なねじり合いを制したことは太地さんにとって自信になると思う。「王座戦の羽生」は手強いのでここからが大変だと思うが、第2局以降も中村太地さんらしい将棋を見せてほしい。

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[ 2013/09/05 07:30 ] 王座戦 | TB(0) | CM(0)