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NHK杯 三浦弘行vs佐藤康光

今年最後のNHK杯は三浦弘行vs佐藤康光のA級対決だった。

今朝は10時半すぎに起きて寝ぼけ眼をこすりながらテレビを見ると、佐藤さんの9筋の端が2つ突いている。
また変な振り飛車やってるな~と思いながら、テレビを見始めた。

戦型は角交換振飛車。後手佐藤が一手損角換わりから、一度飛車を4筋に置いてから、向飛車に振り直す
その後、お互いに角を打ちあって、1図

satomiura

後手は序盤早々自ら角を交換して手損している。その上に端に2手かけている。
これに対して先手は後手の手損を咎めるべく3七銀から4六銀と急戦に出た。
後手としては、手損はしているが、立ち遅れているのが4一の金なので▲3五歩からの急戦には逆に有利になる変化もある。また角が睨み合っているので交換して△6四角の反撃もあるのでそれほど怖くない
▲3五歩以外のじっくりした展開になれば△9五歩型が生きるという考えだったのだろう。


ここで三浦八段は▲3五歩ではなく▲5五銀!
狙いは次に▲3七桂から▲4五桂、このとき角の逃げ場所が難しい。
結果的に本譜はこの▲5五銀からの構想が上手くいった。

後手は△3二金~△1二飛として角の逃げ場所を作ったが、飛車の位置が窮屈で素人目には気持ち悪い形。
佐藤九段は端から手を作れると思っていたそうだが、三浦がじっと▲1六歩から▲2六飛と浮いたことで完全におさえこまれる展開となってしまった。

解説の先崎八段は早々と先手優勢を断言。
素人目に見ても後手が悪く見えた。その後も三浦は冷静な指し回しでリードを広げ、最後は巧く後手玉を仕留めた。佐藤からすれば終始見せ場を作ることができず、残念な1局となってしまった。

今日の解説は先ちゃんこと先崎学八段だったが、
先崎さんはかつて公開対局のJT日本シリーズで康光さん相手に2手目△9四歩の奇襲を仕掛けたことがある。
その時のことを先崎さんは文藝春秋のエッセイに記している。確か『先崎学の浮いたり沈んだり』に収録されていただろうか、
本が見つからないので、細かいところは間違っているかもしれないが。


先手佐藤、後手が先崎、▲7六歩に△9四歩!会場がどよめき、康光の顔が一瞬ピクッとしたらしい。
3手目▲2六歩に、△9五歩!。会場からはさらにどよめきが、解説の高橋九段が興奮しながら「これは見たことのない将棋になりました。」康光の顔はいつの間にか紅潮していたという。

2001-07-01 JT将棋日本シリーズ 佐藤康光-先崎学(将棋の棋譜データベース)


本譜と似たような出だしで、並べてみるとすごく面白い将棋。

この頃はまだ本格派で、先崎さんの奇襲に激怒していた康光さんですが、
今はもう、後手のこういう作戦はむしろ康光さんがやりそうですよね。
個人的には、佐藤九段の個性的な将棋は好きなのですが、どこでどう変わっちゃったんでしょうか。









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[ 2009/12/27 23:14 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

高橋道雄の囲い別詰将棋

高橋道雄の囲い別詰将棋初段・二段・三段―将棋高橋道雄の囲い別詰将棋初段・二段・三段―将棋
(2008/04/08)
高橋 道雄

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<一目詰みそうという感覚を鍛える本>
<囲い別の詰みのパターンを知るための本>

矢倉、美濃、銀冠、舟囲い、穴熊の「5大基本囲い」を詰ますというコンセプトで作られた詰将棋問題集の第2弾。
本書はこの5つの囲い以外に、第6章で中住まい、中原囲い、金無双、雁木、右玉などの囲いの問題も載せている。

穴熊は、いわゆる「居飛車穴熊」のみで「振り飛車穴熊」を詰ます問題は載っていない。これはちょっと残念。
一方で、アマチュアの将棋で頻出(と個人的には思う)の金無双、右玉囲いを詰ます問題があるのはgood
金無双については、囲い崩し(継ぎ歩と垂れ歩)は知っていたが、詰まし方のコツは知らなかった。
なんとなくだが、金無双に対する詰めろのかけ方が分かったような気がする。

手数は、簡単なものは5手から難しいものは21手詰まで
11手詰以上のものが多いが、素直に王手をかけていけば解ける問題なので、5手詰までしかやったことがない人でも
盤に並べれば解けるのではないか。
この記事の最初のほうで述べたように、囲い別の詰みのパターンを覚えるつもりで、分からなかったらすぐ答えを見る感じで解いていくと良いだろう。

個人的に、この本をやってから実戦で詰みを発見する力、詰みそうな形を作る力(詰めろのかけ方)がついたような気がする。手数が長いからといって敬遠することなく、一度手に取ってみてください。












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[ 2009/12/26 21:00 ] 書籍レビュー | TB(0) | CM(0)

棋王戦は佐藤康光九段が挑戦者に

本日、棋王戦の挑戦者決定戦が行われ、前棋王の佐藤康光九段が山崎隆之七段を破って挑戦者に決まった。
これで棋王戦は2年連続で久保佐藤の対決となる

第35期棋王戦中継サイト

戦型は後手山崎七段の一手損角換わりに先手佐藤九段が早繰り銀で対抗する、最近よくある形となった。
先手佐藤は▲3四歩-▲3五銀でおさえこむ形を選択、後手は2二の銀をどう使うかがポイントとなる将棋となったが
この銀を上手く使うことができず、窮屈な形を強いられる展開となった。

悪形を気にせず、中終盤で妖しい手を繰り出して逆転する将棋の多い山崎七段の将棋だが、
流石に佐藤九段は終始冷静な指し回しでリードを広げる。
山崎七段は最後一手違いにするのがやっとで、終始良いところを出せずに敗れた。

順位戦では全敗と不調の佐藤九段だが、まだまだ力は落ちていないことを感じさせる今日の将棋だった。
ここ2~3ヶ月は調子を取り戻してきているので、五番勝負もかなり期待できると思う。
ただそれ以上に充実しているのが久保棋王。今期28勝10敗、7割を超える好勝率。タイトルを取ったことで一皮むけた感じがする。通算の対戦成績は負け越しているが、最近はほぼ互角で対羽生のような苦手意識は無いだろう。

五番勝負は久保棋王が3-2で防衛と予想する。久保棋王の不安材料は王将戦と同時並行で行われることによる過密スケジュールか。そこを乗り越えれば良い結果が出るのではないか。
戦型はごきげん中飛車メインで、石田流、今期NHK杯で見せた藤井システム風の三間飛車、、、etc.
対抗形になる可能性が高いだろう。個人的には佐藤九段がどんな構想を見せるのか楽しみにしている。


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[ 2009/12/22 22:58 ] 棋王戦 | TB(0) | CM(0)

A級順位戦6回戦終了

A級順位戦は昨日の木村-佐藤康戦で6回戦が全て終了。

<藤井三浦戦>
 木曜日の▲藤井-△三浦戦は三浦が入玉模様の将棋を制して逆転勝ち。
序盤は、先手藤井の作戦勝ち。だが、後手も金銀を盛り上げて入玉の楽しみがある。
しかし、「入玉の楽しみしかない」のが実際で、藤井が指しやすい将棋だった。
巧く指していた藤井だが、決め手を逃し、泥仕合となる。最後は点数が足らなくなるとみた藤井が
投了。「まだ24点いけそうじゃないか?」と素人目には見えたが、どうも苦しいようだ。

終盤で崩れることが多い最近の藤井さんだが、なんだかスポーツでいう「イップス」みたいな状況なのではないか
と心配になる。
本局の序中盤もそうだったが、「構想力」に関していえば棋界で3本の指に入る、いや棋界随一といっても過言ではないくらいなので、なんとか復活してほしいのだが。

<木村佐藤戦>
5連敗の佐藤九段だが、棋王戦で挑決進出、王将リーグ次点と復調の兆し
対して木村八段は王位戦3連勝4連敗後、調子を崩している。
戦型は後手一手損角換わりvs先手早繰り銀の対抗形、前期A級順位戦▲木村△佐藤戦と同じ形になった。

kimura001

1図は今年前半のタイトル戦でよく見かけた局面。
この局面前述の木村佐藤戦以降、先手3勝、後手17勝と後手が大きく勝ち越しているのだそうだ。
後手が良いことは聞いていたが、ここまで差が開いているとは思わなかった。
先手の分が悪い局面に飛び込むわけだから、先手の木村としては何か新構想を用意していたのだろう。
その空気を察知した佐藤のほうから本局は手を変える。

しかし、佐藤の「変化球」に対する木村の一連の対応が巧かった。後手の新手△3三桂以降数手の応酬で木村がリード
を奪い、その後優勢を維持し続けた木村の勝ち。

佐藤は6連敗となり、残留が厳しくなった。


A級順位戦6局を終えて、現時点での成績をまとめると(カッコ内は順位)
5勝1敗・・・谷川
4勝2敗・・・森内(3)、三浦(8)、高橋(9)
3勝3敗・・・郷田(1)、丸山(4)、木村(5)、井上(10)
1勝5敗・・・藤井(6)
6敗・・・佐藤(2)

残留のほうは、藤井、佐藤いずれかが落ちることが確定。8回戦の直接対決で負けたほうは確実に降級
両者降級の可能性も高いが、順位の悪い井上が残り3連敗の可能性もあるからまだ分からない。

挑戦者争いは谷川が一歩リード。森内は竜王戦以降の不調もあり、降級の可能性のある藤井佐藤との対決があるのが逆にマイナス材料となりそう。谷川は次の7回戦藤井戦が大事な一局となると思う。ここで負けると一気に混戦となる、勝てばそのまま勢いで挑戦者となるだろう。
不気味なのは三浦八段。ここまで内容は決して良くないが、そういうときが一番怖い。8回戦の谷川戦に勝てば面白くなるだろう。

相変わらずのフィーリング予想ですが、挑戦者争いは本命谷川、対抗三浦とみます。







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[ 2009/12/19 23:01 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

A級順位戦森内vs郷田、王位戦予選など

<C級1組順位戦>
火曜日のC級1組順位戦

首位攻防の宮田-戸辺戦は千日手指し直しとなった。両者のこの一番に対する気持ちが感じられた。
指し直し局は▲戸辺の四間飛車→三間飛車対△宮田の飛車先不突き右四間。部分的には藤井が竜王奪取したときの竜王戦対谷川戦(△谷川の右四間)と同じような戦いになった。宮田が穴熊にもぐったが、戸辺が振り飛車らしく捌く順でポイントを挙げ、そのままリードを広げ勝利を収めた。

これで戸辺はただ1人全勝。いつもブログを拝見しているが、将棋に対する真面目な姿勢と、良い意味での「社会性」(将棋教室、棋書の出版など)を備えていて、好感の持てる棋士の1人だ。順位は良くないが最後まで頑張っていただきたい。

その他は、上位者、実力者が順当に勝ち、特に波乱はなかった。
全勝の戸辺を、1敗で(順位の良いほうから)飯島、塚田、宮田、小林裕、片上が追う展開となっている。


<王位戦>
火曜日は王位戦予選瀬川-小林宏戦も行われてたようで
プロ編入試験で話題を呼んだ瀬川晶司四段が勝って予選決勝進出。決勝は22日で相手は丸山元名人。
勝てば、挑戦者決定リーグ進出となる。瀬川四段はまだ「名人経験者」には勝ったことはないようだ。丸山さんに勝てば話題となるだろう。
王位戦はその他、強敵谷川九段を破った渡辺竜王、実力者山崎七段を破った新鋭の大石四段が挑決リーグ入りを決めている。


<A級順位戦6回戦>
昨日水曜日の森内郷田戦は▲森内が、今流行りの「藤井流矢倉早囲い」から新手を繰り出した。
しかし、郷田に巧く対応されて、駒組み負け。
郷田の強烈な攻めが筋に入ったかに見えたが、森内必死の辛抱で、入玉を狙えそうなところまで差を縮める。
ここで普通のアマチュアならば焦り間違えて入玉を許してしまいそうだが、
そこはさすがプロ、冷静に森内玉を仕留めた。
終盤は非常に見ごたえがあった。逃げ道封鎖の△9五金のただ捨ては勉強になりました。
詳しくは名人戦棋譜速報

これで森内は2敗目で、一敗は谷川九段ただ1人。挑戦者争いどうなることやら。




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[ 2009/12/17 01:20 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)