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読み筋公開対局@将棋倶楽部24

大和証券杯のシステム実験もかねて(?)行われた今回の新企画「読み筋公開対局」

第1回は、里見香奈女流と新四段の阿部健治郎四段の対局。
阿部健治郎四段は、私が期待している若手のうちの1人。前期竜王戦第6局▲羽生-△渡辺戦、急戦矢倉の新手△3三銀は、もともと研究会で阿部三段(当時)が指した手を同じ研究会の渡辺竜王が採用したもので、別名「阿部新手」とも言われる。序盤研究に関しては周囲からも一目置かれているらしい。

さて、お互いに読み筋を公開するという、今までにない企画だったが、
感想から言うと、意外と面白かったと思う。1回目ということもあり、どことなくぎこちないところもあったが、アイデア自体はなかなか有力だと思った。

将棋のほうは、後手里見のゴキゲン中飛車、対する先手の阿部は居飛車で持久戦を選択し、▲居飛車穴熊対△銀冠の対抗形となった。

第1図
satomi24_01

ここで▲3五歩の仕掛けに里見は△5四飛と浮いたが、△同歩があった。▲3四銀が見えるので指しづらい手だが
AbeKenjiro2 > 44手目同歩でわかりませんでした
SatomiKana > 43銀は大丈夫ですか?
AbeKenjiro2 > 34銀は15角かと・・・
SatomiKana > 失礼しました
SatomiKana > 16歩だとどうですか?
AbeKenjiro2 > 39銀が嫌でした
SatomiKana > なるほど
AbeKenjiro2 > 以下15歩と角を取って難解かと思いました


△5四飛に▲2四歩△同歩に▲4八飛と回った手が巧かった。里見は△2五歩として角を使おうとしたが
SatomiKana2 > うまく角が使えればいいのですが...
AbeKenjiro2 > 44歩は15角ですか?
SatomiKana2 > はい
AbeKenjiro2 > 嫌ですね

この後阿部は▲4四歩ではなく▲2八飛と回った。ここの会話は思わず笑ってしまった。
普通の対局ならばちょっと卑怯な感じに見えなくもないが、まぁ練習対局なんでこれはこれで良いと思う。
▲2八飛に△3六銀と打ったが、この銀が遊んでしまい、里見が苦しい展開となってしまった。
結局、阿部がそのままリードを広げ勝ち、里見は一手違いにすることもできず残念な負けとなった。

将棋は最後大差となってしまい、里見自慢の終盤力が発揮できない展開となったが、40手目の△8五歩など良い手もあった。
あとは里見さんがもっと喋ってくれればね(笑)

次回は、24ではstablyのHNで有名な永瀬拓矢四段(本人がブログで公開している)との対局。面白そうな対局になりそう。




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[ 2010/01/05 23:42 ] 将棋 | TB(0) | CM(0)

本年も宜しくお願いします。

明けましておめでとうございます。
正月は、実家に帰省していたので、更新はお休みしていました。
いまどき珍しくネット回線をつないでいない家なので(苦笑)、更新できなかったという表現のほうが適切でしょうか。

このブログを見ている方がどれだけいらっしゃるかわかりませんが、今年も気楽に更新していこうと思います。
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[ 2010/01/05 20:42 ] ブログ | TB(0) | CM(0)