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【新刊】戸辺流現代振り飛車手筋集


マイコミ将棋BOOKS 戸辺流現代振り飛車手筋集マイコミ将棋BOOKS 戸辺流現代振り飛車手筋集
(2011/06/24)
戸辺 誠

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石田流三間飛車、ゴキゲン中飛車の使い手として活躍している戸辺誠六段の新刊。
先日、都内の有名書店に行ったら既に売り切れていたので別の書店で購入した。アマチュアに人気の戦型ということもあり売れ行き好調のようだ。

戸辺六段とライターとの対話形式で、石田流ゴキゲン中飛車の指し方を序盤・中盤・終盤に分けて解説している。タイトルに「手筋」とあるが、序盤、中盤は定跡の解説が多い。
基本定跡はもちろん、最新の研究、秘策についても紹介している。例えば下図、日曜日(26日)の大和証券杯▲戸辺△久保戦の▲4五銀~▲6五歩の仕掛けもこの本に載っているものだった。

戸辺久保001

上図から角損の攻めで無理やり捌いていったが、実戦は居飛車に攻めを切らされてしまった。ただアマチュアレベルだと結構煩い攻めなのかなとも思う。

全体的に細かい指し手よりも感覚的な部分を重視した説明で、読みやすい。この本を読むことで中飛車・石田流を指しこなすコツがつかめるようになるかもしれない。






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[ 2011/06/30 21:28 ] 書籍レビュー | TB(0) | CM(0)

6月25日 第82期棋聖戦第2局 羽生vs深浦

棋聖戦中継サイト

3日前の22日に名人位を失冠したばかりの羽生善治棋聖。ゆっくり休む暇もなく豊田に移動しての棋聖戦である。毎年こういうハードスケジュールをこなして結果を出し続ける羽生さんは本当に凄いと思う。羽生さんも人間だから失冠の影響が全くないわけではないだろうが、気持ちを切り替えて本局に臨んでいるはずだ。

対する挑戦者の深浦康市九段。羽生善治相手に互角の成績を残し「羽生キラー」と呼ばれることが多かったが、最近は5連敗中。このあたりで連敗を止めたいところだろう。

後手の深浦康市九段が一手損角換わりを採用、対して先手は棒銀
habu_fuka0625_001.jpg

馬を作った後手だが、▲7七角(47手目)で馬を消される。△9八馬なら▲9九銀がある・・・と思ったが、深浦九段は△9八馬。以下▲9九銀には△9七香~△8五桂で手がつながるようだ。おそらく深浦さんの研究なのだろう。控室では駒得の先手がやれるとみていたが、羽生棋聖は▲8八金△9九馬▲7八金・・・の千日手を選んだ。

そして指し直し局。後手となった羽生棋聖がなんと藤井流の角交換四間飛車穴熊(レグスペ)を採用した。TL(Twitterのタイムライン)上では大盛り上がり(笑)棋譜コメントにも藤井猛の名前が何度も登場し、藤井先生はくしゃみが止まらなかっただろう。

このレグスペ、本家の藤井九段の将棋では上手くいったところをあまり見たことがない(失礼)。羽生流の味付けはどのようなものかに注目した。中盤、やはり手詰まりになったが、△4五歩(50手目)から打開、桂馬を跳ねてじっと馬を作る。後手は駒損しているが、先手の右金を3六に遊ばせたのが大きい。

そこから長い長い中盤戦となった。お互いの玉が見えず、素人には理解不能な指し手が続く。

△8八馬(136手目)~△6九飛でようやく先手玉がみえてきて、控室は「後手優勢」を断言。しかし▲7八飛(141手目)が根性の受けで寄りが見えない。

habufuka002.jpg

△5四角と引いた手が▲8一竜からの詰みを消した「詰めろ逃れの詰めろ」で、決め手となった。△5四角に対して▲6五桂(181手目)もハッとさせられる。「これが歩なら?」という声があったが、後で検討してみたところ▲6五歩には本譜同様△9九角▲7六玉と逃げたときに△6六金▲8五玉△9三銀!(参考1図)で先手玉は受けなし、後手玉は▲8一竜に△同角と取って詰まないので後手勝ち。

habufuka0625_003.jpg
△8四銀の詰みを受けるなら▲6四飛だが、△8四銀▲同飛△同歩▲同玉△8三歩~△8二飛で詰み。
6五の歩が桂馬だと上図で▲7三桂不成が「詰めろ逃れの詰めろ」になるようだ。以下△8四銀▲7四玉△7三銀には▲8三玉で凌いでいる。

結果的には▲6五桂でも負けだったわけだが、最善の粘りだったのだろう。
深浦さんに勝ちがあったとすれば、直前の▲6一飛成(177手目)で▲7二金だったかもしれない。この辺りは観戦記待ち。

いずれにせよ、これは名局賞候補でしょう。

とは言うものの、私は深浦九段のファンなので負けたのは残念。次局なんとか1つだけでも返してほしいが、ちょっと厳しいかもしれない。


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[ 2011/06/26 07:29 ] 棋聖戦 | TB(0) | CM(0)

第69期名人戦第7局 森内俊之名人復位

将棋:「総合力で勝負」結実…森内奪還 名人戦第7局(毎日.jp)
森内九段、名人奪還 4期ぶり通算6期目 将棋名人戦(asahi.com)

第7局、1日目を終えた時点では夕休前の早い終局もあると思った。横歩取りの将棋は一発で決まる可能性がある。しかし、その予想は良い意味で外れた。最終局にふさわしい、文字通り手に汗握る大熱戦となった。

封じ手は控室の第一候補として挙がっていた▲8二歩ではなく、より激しい▲5三桂左成(51手目)。森内挑戦者が積極的に攻め、後手が受けに苦労する展開となり、控室では早くから先手良しの声が上がっていた。しかし、そこからの羽生さんの追い上げが凄かった。妖しい粘りで、「後手のジリ貧負け」と思われていた将棋はいつの間にか一手を争う展開となっていた。

控室では逆転の声も出てきたようだったが、冷静に見ると後手が少しずつ足りない。103手目手筋の▲3九銀が決め手となった。
羽生森内最終001

この銀捨てで一手を稼ぎ、先手勝ちがはっきりしたようだ。以下、後手の必死の粘りを振り切り、123手で森内挑戦者の勝ちとなった。

詳しい解説と棋譜は名人戦棋譜速報をご覧ください。


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今期の名人戦、森内さんの開幕前の下馬評は低かった。

椿山荘での第1局、現地での大盤解説会に行ってきたのだが、そこでこんな一幕があった。
解説のK八段が雑談で「このシリーズ羽生名人乗りの方はどれくらいいますか?」と観客にアンケートを取った。パッと見渡しただけでも半数以上の手が挙がっただろうか。次に「では森内さんが名人を奪取すると思う方は?」と尋ねるとパラパラと数えるほどしか手が挙がらない。これにはK八段も「これは森内さんには教えられないね」と苦笑い。

解説会は羽生さんのファンが多かっただけかもしれないが、ブログやTwitterの予想でも羽生乗りの声が多かったと思う。一昨年の竜王戦で渡辺竜王に4連敗で敗退、その後はタイトル戦に登場することもなく、昨年後半には9連敗を経験した。いくら名人戦に強いと言っても最近の成績をみると厳しいと思った。ところが、蓋を開けてみると森内さんの3連勝スタート。しかし、そこから羽生名人が盛り返して3連勝、他棋戦も合わせると8連勝と復調をみせ名人防衛の雰囲気が出てきた。森内さんにも少なからずプレッシャーがあったと思う。

それでも苦境を跳ね返して勝ったのは素晴らしい。最終局振り駒で先手番を引く強運も含めて、森内名人の勝負強さを改めて実感させられた今回の名人戦だった。


羽生さんにとっては残念な結果となったが、この敗戦が尾を引くことはないと思う。若い人相手に負けたのではなく、小さい頃から勝った負けたを繰り返してきた森内さん相手だからダメージは小さいと思う。直ぐに切り替えてまた鬼のような強さを見せてくれるだろう。


最後に、森内俊之新名人、名人奪取おめでとうございます!!



羽生VS森内百番指し羽生VS森内百番指し
(2011/01/29)
羽生 善治、森内 俊之 他

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[ 2011/06/23 07:00 ] 名人戦・順位戦 | TB(1) | CM(0)

第69期名人戦第7局1日目

いよいよ最終局を迎えた羽生善治vs森内俊之の永世名人対決。

振り駒の結果、森内俊之九段の先手番となった。後手の羽生善治名人の作戦が注目されたが、第1局、第5局に続いて横歩取りを採用した。最近は△5二玉型の中座飛車が流行っているが、本局はオーソドックスな△4一玉型。対して先手の森内九段は中座飛車対策のエース戦法である「新山崎流」で対抗。この「新山崎流」の勝率が高いため、最近は△4一玉型を避け、△5二玉型を採用するプロが多い。

途中までは昨年の王将リーグ▲羽生△深浦戦(棋譜はこちら)と同じ進行を辿ったが、48手目に後手の羽生名人が「新手」を出し未知の局面に突入。もっとも水面下ではかなり研究が進んでいるのだろう。

50手目△6四歩に対して森内九段が2時間近くの大長考。そのまま指さずに次の一手を封じた。局面は難解でまだ何とも言えないが、プロの先生方は「先手持ち」の人が多いのかな?

2日目はかなり早い進行になると思われる。最後まで熱戦になることを期待するが、一気に差が広がりやすい将棋なので、あっけなく終わりそうな気もする。


大盤解説会情報はこちら(連盟のHPに飛びます)



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[ 2011/06/22 06:08 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

第61回NHK杯 畠山鎮vs森けい二

「終盤の魔術師」森けい二九段が4年ぶりのNHK杯本戦出場。予選で飯島、小倉、佐藤義を破って3連勝、御年65歳にしてこの活躍は素晴らしい。対戦相手は「マモルは攻める」の畠山鎮七段。

戦型は後手森九段のゴキゲン中飛車、対して畠山鎮七段は持久戦を選び相穴熊の将棋となった。対局前のインタビューで「乱戦にしたい」と語っていた森九段、序盤△3三角と上がることが多いところで△6二玉(10手目)として▲2四歩を誘ったが、畠山は挑発に乗らず▲7八玉。結局よくある形となった。

個人的な感想を言えば、この相穴熊は居飛車がすごく堅いので居飛車持ち。後手は「ゴキゲン」な感じがしない。攻めの主導権を後手が握っている(いつでも△7五歩がある)ので後手もやれるということなのだろうか。それにしても、四枚の穴熊は堅い。本局も後手がと金を作って穴熊を崩しにいったが、一枚剥してもまだ堅い。

中盤の駒組が長かったが、後手が8筋と9筋両方の歩を伸ばしたのはどうだったのだろう?確かに8六の角が邪魔だったが、後に8四の空間に香車を打たれてしまった。

後手はと金を作ったのだが先手が四枚穴熊なので一枚剥がしてもダメージは少ない。対して先手はじっと▲7五歩~▲7四歩(101手目)と伸ばして攻めの拠点を作る手が間に合った。▲7三銀と打ち込んで攻めが切れなくなった。以下、畠山七段が棋風どおり細い攻めを繋げて優勢、しかし魔術師も怪しい粘りを見せる。

森畠山001

最終盤、後手は7五の桂で6七の金を取ったが、この瞬間先手玉はゼット(絶対詰まない形)。▲7二竜からばらして▲7四銀(151手目)以下後手玉は一手一手となり、森九段の投了となった。

解説の南九段によれば△6七成桂で竜を取っていればまだ難しかったとのこと。しかし二枚飛車を持たれても▲6九歩があるし、▲7五香と桂馬を取って次の▲8四桂が厳しい(~▲9三銀で受けなし)ので、竜を取っても依然として先手優勢だったのではないだろうか.



寄せが見える本 〈基礎編〉 (最強将棋レクチャーブックス (1))寄せが見える本 〈基礎編〉 (最強将棋レクチャーブックス (1))
(2004/04/21)
森 けい二

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↑終盤強化の定番ですね。
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[ 2011/06/20 06:30 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)