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11月27日 里見倉敷藤花防衛 NHK杯高橋vs阿部健

午前のNHK杯は個人的に応援している阿部健治郎五段(収録時は四段)が出るということで、とても楽しみにしていた。
対戦相手は現役A級の高橋道雄九段.

先手の高橋九段が横歩取り模様から横歩を取らず飛車を下段に引く。この後手に横歩を取らせる作戦を、高橋九段は先手番で頻繁に採用している。今期のA級vs郷田戦がそうだったし、最近では今月の朝日杯vs西尾戦もこれだった。

▲2二飛成(35手目)と飛車を切って乱戦になった。後手が8四の飛車を8二に引いたのが正解だったようで、▲5五角には△6四桂と受けて先手の攻めが続かない。

9一の馬を▲9二馬(49手目)と引いて活用しようとしたが、△6三銀から飛車をぶつけられ、一手パスみたいな手になってしまった。飛車一枚だけ持っても攻めが足りないし、▲7一飛に△7三香が激痛。
takamichi_abe001.jpg

以下は大差でアベケンの勝ち。高橋九段らしさが見られなかったのは残念だった。

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第19期 大山名人杯倉敷藤花戦(中継サイト)

倉敷藤花戦第2局は里見香奈倉敷藤花が清水市代女流六段を倒し、2連勝で4連覇を達成した。

戦型は里見さんのゴキゲン中飛車に清水女流六段が▲7八金型から抑え込みに行く形。
62手目の△6七銀が解説にもあるとおり「凄い手」だった。
shimizu001_倉敷
堅さを生かした猛攻で先手陣を一気に攻め潰す。まさに圧勝という内容で4連覇を達成した。

里見さんは、今年初めの女流名人戦に続いて清水さん相手にストレート防衛ということになる。
2年連続で女流名人戦A級全勝、非奨励会の女流棋界では無敵を誇る清水さんだが、里見さんにはどうしても勝てない。
ここまで来ると相性の問題ではなく、力の差を感じてしまう。
清水さんも今年度番勝負以外では1敗しかしていないんですけどね・・・

里見、加藤、伊藤の奨励会勢が相当強いということなのだろう。



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[ 2011/11/28 07:30 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

竜王戦第4局 渡辺竜王防衛に王手!

棋譜:渡辺明竜王 対 丸山忠久九段

第4局は大方の予想通り角換わり腰掛け銀の将棋となった。
後手は第2局に続いて6筋の位を取る作戦。△7四歩を突かずに専守防衛、千日手含みで待つ。

最善形を崩さず待つ後手に対し、先手は▲6九飛(45手目)~▲5九飛、そして再度の▲6九飛。このあたりは高度すぎて素人には難しい。Twitter解説にもあるとおり「手番を入れ替える高度なテクニック」である。両者ともに序盤から神経を使う展開となった。

封じ手の局面、▲4五桂(69手目)から先手が攻撃開始。端を突き捨ててから▲2六角で香車を入手し先手の攻めが好調に見えた。控室も先手持ちの声が多かったようだ。しかし攻めをつなげるのは容易ではなかったようで、ギリギリつながるかもしくは千日手という状況で終盤戦を迎えた。

丸山渡辺4_001

上図は後手が三段ロケットを設置した局面。
▲7五銀と受けておけば千日手の可能性があったが、それを良しとしなかったか、丸山九段は▲3二銀と勝負に行く。以下一直線の攻め合いになったが最後△5一桂の中合いがピッタリ。

丸山渡辺4_002

5一の桂馬を取れば△6四角から詰んでしまう。▲2三歩成(129手目)は形作りで、△5三角以下桂馬が6三に利いているため先手玉は即詰みとなった。

中盤以降は先手が上手く攻めているように見えたが、竜王が正確な受けできっちり余したという印象。最後は穴熊の遠さが生きた、ということになるだろうか。

角換わりの将棋でスペシャリスト相手に2戦2勝は凄い。渡辺明竜王が8連覇へ大きく前進した。

以下余談。
本シリーズ食事の内容では渡辺竜王を圧倒している丸山九段だが、2日目の朝からふぐちりを食べたのには驚いた。さすがに「指し過ぎ」ではないかと思ったが、これが丸山流なのだろう。昼間は鰻重のうなぎの枚数を増量し、おやつはパパイアマンゴーを連投、前局同様健啖家ぶりを見せてくれた。

夕方前の軽食は第3局に引き続きカツサンドかと思ったが、レーズンパンとKitkatだった。
kitkatは「きっと勝つ」とかけて出されたのだろう。旅館側の粋なサービスだったが、験担ぎが実らなかったのは残念。次こそは「きっと勝つ」といきたいところだ。一観戦者としては、5局で終わってしまうのは寂しい思いもあるので、丸山九段には何とか踏ん張ってほしい。

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[ 2011/11/27 07:30 ] 竜王戦 | TB(0) | CM(0)

渡辺まさかの頓死 - JT将棋日本シリーズ決勝 渡辺竜王vs羽生二冠

JT杯決勝、現地で観戦して来ました。

今期の決勝は、連覇を目指す羽生善治JT杯と、初めて決勝に進出した渡辺明竜王・王座の対戦。

今の将棋界を代表する両雄の対戦。解説の豊川孝弘七段は「僕が今一番見たい対戦カード」と言っていたが、会場のファンも同じ気持ちだったと思う。私もハイレベルな熱戦が観られることを期待して現地に向かった。

振り駒の結果、先手となったのは渡辺竜王。▲7六歩に2手目△8四歩で次の3手目が注目されたが▲6八銀から相矢倉戦となった。

▲4六銀・3七桂の定跡形から後手が△8五歩と伸ばす形。△8五桂がないのでこの場合先手は穴熊に囲う。最近では今年の名人戦第4局が本局と同じ進行。現代矢倉のテーマ図とも言うべき局面。両者ともに研究会等では数え切れないほど指しているだろう。

図から▲3五同角に△3四歩▲7九角△3五桂という進行が多いが、渡辺竜王は先に▲1五香と走る。

以下△2五桂▲1一香成△3七歩▲1八飛△1七歩で封じ手の局面。
封じ手では▲3五角もあったが、▲2八飛。▲2八飛△1六桂の交換を入れてから3五の銀を取った。飛車を取られるにしても桂馬を1枚使わせたほうが得と見たのだろう。飛車は取られたが端を破って先手好調。3筋に香車が打てるのも大きい。

対して後手は8六突き捨ててから飛車を打って反撃。しかし先手も1三の馬が受けによく利いている。
後手は△5六歩(86手目)~△5七銀で迫るが、先手からも▲5五桂がある。激しい攻め合いとなった。

図から竜王は▲4三桂成△同金▲2三馬。「王手は追う手」で玉を逃がしているようだが、▲3三香成がある。
「そうか、越谷、千住の先かぁ、▲3三香成がありますね」(豊川七段)金銀を拾って先手のほうが速そうだ。

待望の△5五角がようやく実現したが・・・

▲7九金打とガッチリ受けられて、後手の攻めが切れたと思った。
羽生さんの手が止まり、苦しそうな表情を見せる。1分×5回の考慮時間もついになくなる。
ここで羽生二冠は△7八桂成▲同金△6七金!

最後の考慮時間を使って指された渾身の勝負手△6七金。
この手を見て今度は渡辺竜王が頭を抱えた。そして間違えてしまう。

▲7一銀(111手目)が敗着となった。
2011112018400001 (1)
△8六飛と切られて、▲同歩に△7七角成▲同桂△7九銀以下先手玉が頓死。解説が加藤一二三先生だったら「ひゃー」と声を上げてたかもしれない。歩一枚しか余らないぴったりの詰み。

感想戦では触れられなかったが、▲7一銀では▲7五桂△同歩▲7四銀△同玉▲7五銀以下の即詰みもあったようだ。(Twitter上で教えていただきましたm(__)m)しかし、これを30秒で読み切るのは難しい。これが早指しの怖さですね。

感想戦で検討されたのは▲5七金と"と金"を払う手。△6八飛成があるが▲7八金と受けて、3四の馬が受けに利いているので先手優勢だった。

△6七金はまさに「羽生マジック」という感じで、最後は観ていて興奮した。
「歴史に残る一局となったかもしれない。一生忘れられない一局となりましたね、と言いながら明日には忘れてたりするんですが(会場笑)」(豊川七段)

劇的な幕切れで羽生JT杯が2連覇を達成。羽生二冠の凄味を間近で感じた一局だった。

羽生さん、JT杯2連覇おめでとうございます!!

※棋譜はJT将棋日本シリーズの公式サイトをご覧ください
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[ 2011/11/21 20:30 ] JT杯将棋 | TB(0) | CM(0)

『出だし4手で知る石橋幸緒の将棋レシピ』

出だし4手で知る石橋幸緒の将棋レシピ―知ると、もっと楽しい将棋・序盤の指し方出だし4手で知る石橋幸緒の将棋レシピ―知ると、もっと楽しい将棋・序盤の指し方
(2011/05)
石橋 幸緒

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今更ながら読んでみた。

駒の動かし方を覚えた初級者から初段を目指すぐらいのレベルの人向けに序盤の指し方を解説した本。
具体的な戦法よりも指し手の意味の解説に重点を置いているところが特徴だ。
今の将棋の本は、駒の動かし方を教えた入門書は多くあるものの、その次のステップとなるといきなり難しい定跡書へと飛び、その間を埋める入門書は少ないのが現状です。これではギャップがあり過ぎ、初級者は分からないままムリやり、定跡を覚えさせられることになってしまいます。(本書「はじめに」より引用)

駒の動かし方を覚えたら、次にすることは定跡を覚えることと言われるが、いざ定跡を覚えても形が変わると対応できないことが多い。
無理矢理定跡を覚えるよりは、指し手の意味、考え方を身につけたほうが上達は早い。

この本は、なぜ初手は▲7六歩なのか、▲2六歩なのか、そういうところから親切丁寧に説明しているので初級者でも分かりやすいはず。基礎基本の考え方から理解することができると思う。

また、オープニングの4手に焦点を当てたのが本書のセールスポイント。序盤の4手で戦型が絞れることを詳しく解説した本はこの本が初めてだと思う。
第4章「将棋は出だしの4手で戦法が決まる」で、出だし4手のパターンとパターンごとの「予想される戦法」を解説している。オープニングの4手によってどういう戦型になるか、そして、自分の指したい戦型に誘導するには4手目までにどう指せば良いかがここを読めば分かる。

難点は値段が若干高めなのと、ライターの文体がちょっと合わなかったところ。石橋さんが書いたのか、別のライターが書いたのか分からないが。

編集でもっとコンパクトにまとめられたような気もする。駒の動かし方や囲い方は端折っても良かったと思う。あとは、2手目△3二飛、角交換振り飛車などの最新形が紹介されていないので上級者からすると物足りないところはある。

しかし、内容自体は良い本なのでそこら辺が気にならない人には向いていると思う。

「観るファン」で、そろそろ戦型も覚えたいという人にもオススメ。出だし4手のパターンを知れば戦型予想もできるようになる。そうなるともっとプロ将棋観戦が楽しめるようになるだろう。
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[ 2011/11/19 08:30 ] 書籍レビュー | TB(0) | CM(0)

NHK杯2回戦 阿久津主税vs村山慈明

「あっくん」こと阿久津主税七段と、研究家で知られる村山慈明五段の対戦。
過去の対戦成績は村山慈明五段が2勝0敗。村山五段が勝ち越していることよりも対戦回数がまだ2回しかないことのほうが意外だった。もっと上のほうで沢山対戦してほしい2人である。

相居飛車戦が予想されたが、阿久津七段が3手目に▲6六歩と角道を止めて先手三間飛車対後手居飛車の対抗形となった。阿久津さんは横歩取りや角換わり形の将棋も得意としているが、後手は「序盤は村山に聞け」の村山慈明。早指しで研究に嵌る展開は避けたかったのだろう。

この形だと先手は石田流に組むのが普通だが、居飛車もその間に堅く囲える。
そこで先手は穴熊のハッチが閉まる前に▲6五歩と開戦した。

△8八角成▲同飛△2二角の飛車取りには▲6八飛。香車を取られても6筋を突破できる。実戦は香車を取らなかったが▲7七角と合わせて「振り飛車が1本取った」(解説の野月七段)

ここから先手は7筋も絡めて捌く。▲7三銀成(47手目)からの強襲が受けづらかった。
7九に飛車を回った手に対し、△7七銀と受けなければならないようでは辛い。

この後飛車を取り合ったが金得で先に飛車を打ち込んだ先手が大優勢。
以下7一のと金を3手かけて活用する手が間に合うくらいだから相当な大差だったのだろう。最後は一手差になって冷や汗かいてたみたいだけど^^;

阿久津七段が快勝で3回戦進出。本局の阿久津流の作戦はなかなか有力だと思った。

阿久津主税の中盤感覚をみがこう (NHK将棋シリーズ)阿久津主税の中盤感覚をみがこう (NHK将棋シリーズ)
(2010/12/14)
阿久津 主税

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[ 2011/11/13 23:07 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)