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ネット将棋最強戦 郷田棋王vs羽生二冠

大和証券杯は前回からタイトル保持者への優遇がなくなり、成績重視の選考になった。その結果低段の棋士にもチャンスが広がったが、今年のベスト4は羽生、郷田、佐藤、豊島とタイトルホルダーが3人。持ち時間の違いがあっても強い棋士は強いということだろうか。

棋譜→第6回大和証券杯・ネット将棋 最強戦準決勝 羽生善治二冠 対 郷田真隆棋王

郷田棋王が先手で横歩取り△8五飛の将棋になった。最近は△5二玉型が流行っているが、本局はオーソドックスな△4一玉型。対して先手は▲6八玉型を選ぶ。昔よく指された定跡形に進んだ。この形の代表局は▲森内△渡辺の竜王戦第7局(2004年)。渡辺さんが竜王奪取した一局である。

羽生郷田最強001

郷田と羽生も72手目△2四馬までは経験があるそうだ。前例の▲郷田△片上戦(2008年、銀河戦)では▲6四歩だったが、本譜は▲4四歩△同歩▲5六角。どこかで入れたい▲4四歩だが、この場合は△4四桂も消して良い手に見える。

対して後手の攻めが少し重かったかもしれない。△5八金(104手目)で△4九飛成ならどうだったか。本譜は上に逃がす寄せで少し変でしたね。▲5六馬と馬を好位置に引かれて後手が苦しくなった。続いて▲3五桂(113手目)が厳しく先手勝ち。先手玉は7七に逃げて寄らない。

この棋戦優勝したことのない羽生二冠だが、今回もベスト4止まりに終わった。
郷田棋王は優勝した第1回大会以来の決勝進出。2度目の優勝なるか。
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[ 2012/07/30 07:30 ] 大和証券杯最強戦 | TB(0) | CM(0)

藤井猛、6年ぶりに羽生善治を破る(王位戦第2局)

王位戦中継サイト

昨日行われた第53期王位戦七番勝負第2局。結果は藤井猛九段が勝ち、1勝1敗のタイに持ち込んだ。

これまでの対戦成績は羽生34勝、藤井14勝。藤井が勝ち越していた時期もあったが、直近は羽生の20勝1敗。
※参考:羽生善治対藤井猛(棋士別成績一覧)
藤井九段は2006年4月の朝日オープン第2局で勝って以来11連敗中だった。今回はそれ以来約6年ぶり(2289日ぶり!)の対羽生戦勝利となる。

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棋譜→第53期王位戦七番勝負 第2局 羽生善治王位 対 藤井猛九段

第2局は藤井九段先手で角交換四間飛車だった。序盤の▲7九金(25手目)が藤井先生らしい一手。陣形の差を生かして飛車交換を狙う。ここからの一連の構想が秀逸だった。
藤井羽生王位2_001

封じ手のあたりは藤井九段が指しやすいという評判だったが、先手の囲いが薄いのが心配だった。ペラペラの片美濃なので一歩間違えると反撃がきつそうだ。

2日目の昼に確認したときも▲9二とから桂馬が取れそうなので先手持ちだったが、後手も△3三銀で壁銀を解消してまだ難しいと思った。しかし、このあたりでは既に差がついていたのかもしれない。

藤井羽生王位2_002

後手は△7六角~△8八歩と急ぎ足で攻めるが、▲5九飛(57手目)の自陣飛車で受け切られてしまった。局後の感想で羽生王位も言っているようにここで一歩あれば手が続くのだが、あいにく歩切れ。後手が苦しくなった。

その後も藤井が冷静に受け続け優勢を拡大する。75手目の▲7九金寄も印象に残った一手。これだけ隙がないと羽生さんといえども手は作れなかった。

最後は見事に即詰みに討ち取って藤井九段の勝ち。なお106手目△2二玉なら詰みはないが、▲3一角△1二玉▲4三金△4二歩▲3三金で必至。どっちにしても負けなので分かりやすく詰まされる順を選んだのだろう。終盤の逆転負けをネタにされることも多い藤井九段だが、この日は最後まで危なげなかった。

対羽生戦の連敗がやっと止まった。自らの代名詞とも言うべき「藤井システム」ではなく、「新鉱脈」の角交換振り飛車で勝ったことに意義があると思う。角交換振り飛車の勝率は良くない。真似をする棋士も少ない。それでも頑固に採用し続け「エース」に育て上げた。「地球の裏側」まで金脈を探しに行った甲斐がありましたね。

これで1勝1敗となって七番勝負は面白くなった。連敗の呪縛は断ち切った。第3局以降も藤井九段らしい将棋が期待できそうだ。
藤井王位あるで!!

改めて読みたい→降級の藤井九段 “新鉱脈”にかける (朝日新聞デジタル)
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[ 2012/07/26 07:30 ] 王位戦 | TB(0) | CM(0)

豊島完勝(ネット将棋最強戦 渡辺vs豊島)

20代若手同士の注目の対戦。
過去の対戦成績は渡辺の5勝、豊島の1勝。豊島にとって渡辺は目の上のたんこぶのような存在だ。去年の王将リーグでは豊島が勝てば挑戦決定という状況で対戦したが、終盤に勝ちを逃して負け。続くプレーオフで佐藤にも敗れ王将挑戦を逃している。

注目の対戦は千日手指し直しとなった。
千日手局棋譜
千日手局は豊島七段の2手目△8四歩から角換わり腰掛け銀。定跡形ということでもの凄いスピードで指し手が進んだ。途中までは名人戦第2局、第6局と同じ形。
(またこの形か、正直飽きたんだよなぁ。。。)と心の中で呟いていたら、豊島の△8六歩で名人戦とは別の将棋になった。これは面白そうだ。

豊島ペースで進んでいるように見えたが、銀の打ち合いになって千日手が成立した。

指し直し局は矢倉。▲4六銀・3七桂で▲6五歩を突かずに▲2五桂跳ねる形となった。
指し直し局棋譜
昔よく指された形だが、後手の馬が手厚く攻めをつなげるのは容易ではないということで最近では▲6五歩(宮田新手)が主流となっている。この▲2五桂の定跡も難しいんだけどね。


▲4四歩に△同金(60手目)が珍しい。△4四同金では△4五馬と銀を取る実戦例が多い。豊島も意外に思ったのかここで手が止まる。
後手は先手の攻めを丁寧に面倒見る方針。こういう将棋は渡辺竜王の得意とするところだろう。後手の馬が手厚く先手の攻めは薄そうだったが、守りの金を▲5六金~▲4五金と活用して攻めに迫力が出てきた。こうなると後手は受け切るのは簡単ではなさそうだ。


▲2四金(85手目)~▲3三銀打で後手玉は一気に寄ってしまった。△5六角~△3七馬では△3三歩と受ける手もあったと思うが、ここでは既に後手が苦しいんだろうな。感想を見ると竜王は諦めていたみたいですね。後手は▲5六金△8二馬のところで馬を切って勝負したほうが良かったようだ。無難に馬を引いても受け切れそうな感じだったが、先手の攻めが思った以上に煩かった。

しかし、こんなにあっさり寄ってしまうとは・・・竜王相手にこの勝ち方は凄い。

2局とも面白い将棋で堪能しました。この2人の対戦は早くタイトル戦で見たいですね。

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[ 2012/07/23 22:27 ] 大和証券杯最強戦 | TB(0) | CM(0)

王座戦 羽生二冠挑戦決定

挑戦者に羽生二冠 将棋王座戦(日本経済新聞)
王座戦中継サイト

昨日行われた王座戦の挑戦者決定戦。結果は羽生善治二冠が中村太地六段を倒して王座挑戦を決めた。
棋譜→第60期王座戦挑戦者決定戦 羽生善治二冠 対 中村太地六段

この2人の対戦はこれが5度目。過去4局中3局が横歩取りだったが本局も横歩取りとなった。

後手は△5二玉+△8四飛型で△7二金と上がる形。月曜に指されたA級順位戦▲深浦△羽生戦が同じ将棋だった。(大熱戦の末△羽生の勝ち)今度は羽生二冠が先手を持って戦うことになった。

中盤の△9五飛(42手目)には私も驚いた。対する▲6六角も難しい手だが、これはひと目良さそうな角打ち。先手が飛角銀桂を集中させ攻勢に出る。

中村六段が△8八歩(68手目)で反撃に出たが、あっさり手抜かれて一気に寄せられてしまった。△8九歩成(92手目)に▲1五桂で後手玉は受けなし。ここで中村六段が時間を使うのはおかしい。何か誤算があったのだろう。△8九歩成を詰めろと勘違いしたのか、それとも飛車を渡して1五桂を抜いた時に詰むのをうっかりしたか。△8九歩成では日浦八段指摘の△3六角なら難しかったようだ。

それにしても羽生二冠の寄せは凄かった。控室では少し細いという評判だったがサクッと寄せましたね。

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羽生vs渡辺のタイトル戦は昨年の王座戦以来1年ぶりとなる。王位戦で渡辺が挑戦を逃し、竜王戦では羽生が既に敗退しているので、このチャンスを逃すと来年までなかった。久々の対戦ということでとても楽しみ。

五番勝負の勝敗予想だが正直難しい。強いて言うならば渡辺防衛だろうか。羽生さんの最近の勝ちっぷりも凄いけれど、去年の3-0のイメージが強く渡辺さんのほうを持ちたい。
また、このカードは早指しは羽生、番勝負は渡辺勝ちという傾向がある。直近の対戦は羽生二冠の2連勝中だがいずれも早指し戦。今回も渡辺さんが番勝負巧者ぶりを発揮するのではないか。

第1局は8月29日、仙台市のホテルメトロポリタン仙台で開幕します。


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[ 2012/07/21 18:30 ] 王座戦 | TB(0) | CM(0)

第62回NHK杯 杉本vs菅井

関西の新旧振り飛車党対決。順位戦と竜王戦のクラスは杉本七段のほうが上だが、早指し棋戦では菅井五段のほうが活躍している。(最強戦優勝、朝日杯ベスト4)菅井勝ちを予想していた人が多かったのではないだろうか。

事前インタビューで杉本は居飛車でいくと言っていたが、その宣言どおり初手▲2六歩と突いた。対して菅井五段は得意のゴキゲン中飛車。杉本のゴキ中対策は丸山ワクチンだった。最近「超速」ばかりで飽きていたのでこれは面白い。

後手は▲5三角を打たせて2筋から逆襲する構想。5月に指された竜王戦6組決勝▲大石△菅井戦が同じような将棋だった。
菅井杉本001

後手の銀が2四に進出したが、この銀の活用が難しい。△3五歩▲同歩△同銀には▲2五飛とぶつける手や▲3一角△3二飛▲4二角成△同飛▲2五飛がある。そこで菅井は△6五歩▲同歩△5六歩と突き捨てて△3五銀と出る。これはいくらなんでも無理なような・・・。解説の阿部隆が「こども将棋名人戦のような元気の良さ」と皮肉ってたのには笑った。突き捨ての効果で▲2五飛の銀取りには△4四角と王手で先着することができる。

△3五銀に杉本はじっと▲6四歩(45手目)と突き出す。この拠点は大きい。次に▲2九飛から6筋に飛車を回っての攻めが厳しい。△6二歩と受けるわけにもいかず後手が苦しくなった。

杉本菅井002

局面は進んで終盤、端も詰められて後手玉は狭くなっている。図で▲5二金が詰めろ(▲7一竜以下)だが、△8四歩と突いて後手玉は意外と耐久力があった。▲6一歩成はこの瞬間が甘い。△6六桂と打たれて先手玉も危ない形となった。9まで秒を読まれ杉本は▲7一と。時間が切れそうでヒヤッとした。あとは先手玉が詰むかどうか。

△7八桂成から王手が三十手以上続いた。詰んでもおかしくない形だったが詰まなかった。

ちなみに99手目は8八金合だと△8六銀▲9六玉△9九竜以下詰んでしまう。本譜の銀合が正着だった。あとで機械で調べたが歩合でも詰まないようだ。ただし歩合だと△7八竜▲9七玉に△7七竜がある。最後は連続王手の千日手で逃れて杉本の勝ち。

厳密には杉本さんがずっと良かったみたいだけど、一歩間違えれば奈落の底へ落ちてしまうギリギリの終盤戦だった。最後は見ててドキドキしましたね。

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[ 2012/07/16 08:50 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)