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名人戦第5局 森内名人圧勝で3連覇

名人戦第5局は森内俊之名人が羽生善治三冠を破り4勝1敗で防衛を果たしました。

この将棋は森内名人の新手△3七銀(ponanza新手?)の成否に注目が集まりましたが、1日目で差がついていたようです。1日目の感想では、羽生さんなら何か上手い攻めを見つけるのではないかと願望込みで書きましたが、何もなかったですね・・・

20130531羽生森内1
注目の封じ手は▲3六銀でした。この手はかなり意外でしたが、ここで引くようでは先手苦戦という感じがします。やはり後手の6五の拠点が大きく△6六桂で金一枚剥がされてしまいます。

20130531羽生森内2
7八金を剥がしてから△8六歩▲同歩△8五歩の継ぎ歩が厳しかったです。羽生三冠は▲8八歩と辛抱しますが、こうなると先手が勝つイメージが湧かないですね。

最後は8七に角をぶち込む手が決め手となって森内名人の勝ちとなりました。

局後の感想によると羽生三冠は新手△3七銀に意表を突かれたとのこと。前例は△1四銀、△2四銀と端を受けていました。それをあえて端を受けずに銀を打つのが盲点になりやすかったようです。

△3七銀に対して飛車を5八に逃げたのが良くなかったと思います。昨日の記事で紹介した将棋倶楽部24のLycaon Pictus氏とponanzaの将棋のように▲3九飛△2八銀成▲1五香だったらどうだったかは気になるところ。また、飛車を逃げずに単に▲1五香と走る手もあって今後の研究課題でしょう。(感想戦では後手指せるとされたようですが)

==========
今回の名人戦は森内名人の強さが目立ったシリーズでした。勝った将棋はいずれも完璧で、名人にふさわしい内容でした。やはり持ち時間9時間だと安定感がありますね。

その一方で羽生三冠は少し精彩を欠いていたと思います。1勝4敗という結果は予想外でした。

1日目で差がついてしまう将棋が多かったのはちょっと残念でした。正直盛り上がりに欠けた感は否めません。ただ、ワンサイドゲームになってしまうのはこの2人が強いからというのもあると思います。2人とも終盤で間違えないので序中盤でポイントを挙げたほうがそのまま勝ち切るというパターンが多いです。特に森内名人は一点差を守り切るのが得意なタイプ。お互いミスし合って二転三転、劇的な逆転サヨナラみたいな将棋にはなりにくいんですよね。

羽生三冠は休む間もなく来週から棋聖戦五番勝負が始まります。気持ちを切り替えて棋聖戦と王位戦では羽生さんらしい将棋を見せてほしいですね。
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[ 2013/05/31 23:43 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)

名人戦第5局1日目 新手△3七銀

森内俊之名人の3勝1敗で迎えた名人戦第5局。

戦型は羽生三冠が先手で▲7六歩△8四歩▲6八銀の出だしから矢倉。▲4六銀・3七桂の定跡形に進みました。

後手が8筋の歩を伸ばすか、それとも9筋の歩を伸ばすかが1つ目の分岐点。森内名人は△9五歩型を選択しました。この形は「矢倉91手組」(例:前期A級順位戦の▲屋敷△渡辺戦)と呼ばれる有名な定跡があります。ただ、「91手定跡」は後手の旗色が悪く最近では指されなくなりました。

20130530羽生森内矢倉1
53手目▲1五歩(53手目)に△同歩と取るか△3七銀と打つかが2つ目の分岐点。△3七銀なら91手コースですが、森内名人は△1五同歩を選びました。これも前例が多い将棋です。

▲6八角(59手目)と引いた手に対して△2四歩が一番多い手ですが、森内名人は前例が少ない△6五歩を選びました。△6五歩と突いた前例では2003年の王座戦第5局▲渡辺明五段(当時)vs△羽生王座戦(羽生さんの手が震えた将棋)が有名です。その渡辺羽生戦は▲1三歩に△1四銀と受けましたが、森内名人は△3七銀。
20130530羽生森内矢倉2
この手は公式戦で初めて出た手で「新手」ということになります。ただ、控室では一応候補手に挙がっていたようです。△3七銀で大駒を抑える将棋は前からありましたが、このタイミングで銀を打つのは今までなかった手。



そしてこの△3七銀を将棋倶楽部24でponanzaが指していたという話。24の棋譜検索で調べてみると確かにありました。5月6日(初日)の最後の将棋、先手がLycaon pictusさん、後手がponanzaの将棋です。先手が攻め続けたものの、ponanzaが上手く受け切って勝ちという将棋でした。

関係者のtwitterでの反応を見ると水面下では研究されていた手なのかなという気もします。この辺の話は後日観戦記を読むのが楽しみですね。

さて、Lycaonさんとponanzaの将棋は△3七銀に▲3九飛と引きましたが、本譜羽生三冠は長考の末、▲5八飛を選びました。5八のほうが穏やかな変化になりますが、6六桂も生じるので微妙なところ。

封じ手の局面、棋譜コメントでは後手持ちの意見が多いようです。確かに6五の拠点が大きく後手が受け切れそうに見えます。一方で高橋九段は先手持ちのようです。高橋先生がブログに書いていたように、羽生さんなら上手い攻めを見つけそうな感じもします。

いずれにせよ、2日目の進行が楽しみです。
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[ 2013/05/31 00:13 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(2)

王位戦 行方尚史八段がタイトル初挑戦!

王位戦中継Blog: *第54期王位挑戦者決定戦
棋譜→第54期王位戦挑戦者決定戦 佐藤康光九段 対 行方尚史八段

紅組優勝の行方尚史八段と白組優勝の佐藤康光九段の対戦。結果は行方八段が勝ってタイトル初挑戦を決めました。

戦型は後手佐藤九段が4手目角交換からダイレクト向かい飛車を選んだ。渡辺竜王との王将戦七番勝負でも採用した得意戦法だ。対して先手は▲6五角の変化に飛び込む。

20130530行方佐藤1
佐藤九段の24手目△1四角が驚きの一手。このタイミングで角を手放すのは意外だった。対して先手は▲2七銀!と受ける。先手が一歩得で角を手持ちにしているが、2七の銀の位置があまり良くないというのが後手の主張だろうか。

後手のまとめ方が難しそうに見えたが、ここからの佐藤九段の指し回しが上手かった。左金を前進して角を5四に転換し、飛車を4筋に回る。
20130530行方佐藤2
中盤、40手目以降は先手のほうが苦労する展開となった。2七の銀と2八の飛車も中途半端だ。▲4六金~▲7八玉と苦心の手順が続く。

対して後手は7筋から動いていったが、自玉の玉頭なので反動もきつかったようだ。
7三に金をぶちこんで、と金ができたところでは先手が良くなったように見える。△6二歩に行方八段は▲5二銀と一気に踏み込んでいった。

▲6四桂~▲2二金(97手目)で挟撃の形を作ったが、後手も的確に受けて簡単には決まらない。一瞬怪しい雰囲気になったが、行方さんは冷静だった。じっと▲1一金と香車を補充し、▲5四歩の突き捨てで底歩を作る。

20130530行方佐藤4
最後は▲5四銀が決め手となった。2筋で遊んでいた銀と飛車が最後の最後で活躍した。これは気持ちが良い。佐藤九段は最後の5手詰めまで指し続けたが、相当悔しかったのだろう。143手の熱戦を制して、行方八段がタイトル初挑戦を決めた。

終局直後、記者からタイトル初挑戦の心境を尋ねられた行方八段は言葉を詰まらせたそうだ。
王位戦中継Blog : 終局直後
プロ20年目、39歳5ヶ月でのタイトル初挑戦。2011年に結婚してから行方さんは変わったと思う。昨年はB1で11勝1敗の好成績を残し、A級復帰。そしてA級が開幕する前にタイトル挑戦も決めてしまった。結婚の力ってすごいんですね。

番勝負に登場するのは1994年の竜王戦挑戦者決定戦三番勝負以来となる。相手は今回と同じく羽生さんだった。あの時は「羽生さんに勝っていい女を抱きたい」という発言(記者に言わされたそうだが)で有名になった。19年越しのリベンジなるか。相手は強敵だがタイトル奪取目指して頑張ってほしい。
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[ 2013/05/30 07:30 ] 王位戦 | TB(0) | CM(0)

NHK杯1回戦 佐藤天彦vs山崎隆之

「貴族」佐藤天彦と「王子」山崎隆之の対戦。2人共に竜王戦1組、実力者同士の好カードだった。今日の貴族は髪が短めでシンプルなスーツ姿。一方の王子は対局開始から上着を脱いでワイシャツ姿で気合が入っていた。

過去の対戦成績は1勝1敗。直近の対戦は3ヶ月前(2月1日)の竜王戦1組で、その時は天彦が矢倉で勝っている。対局前のインタビューで山崎は「後手番なら矢倉で前回のリベンジをしたい」と語っていたが、その宣言通り本局も矢倉になった。

10手目の△5三銀が少し珍しい手。このタイミングでの銀上がりは早い。山崎七段はこの△5三銀からの急戦調の矢倉を得意としている。2月の竜王戦では10手目△5三銀から居玉のまま△8五歩▲7七銀△5五歩と動いていったが、本局は△3二銀から左美濃を選択した。

対して先手は早囲いから穴熊に組み替える。このあたりは現代的だが、この形は△9三桂~△8五桂の端攻めがあるのでちょっとやりにくいような気もした。
山崎は△8五桂から端攻めを決行する。後手は桂損しているが9筋と8筋に拠点を作ることができた。先手としては玉頭に歩を垂らされているのは嫌な感じ。
20130527佐藤天山崎3

そこで先手は▲8七歩と合わせて△同歩成▲同金上△8五歩に▲7八桂!と受ける。珍しい形の穴熊ができあがった。じっと受けられてみると後手も指し手が難しい。ここで考慮時間を使い果たした山崎七段は△5八歩(74手目)と垂らしたが、疑問手。▲5八同飛で何でもない。このあたりで形勢は先手に傾いた。

後手は△7二飛から十字飛車で飛車を2筋に回ったが、▲2八香が返し技。後手は2七に歩が打てない。
20130527佐藤天山崎2
△2七金!は勝負手だが、ここに金を使うのでは辛いか。▲2七同香△同飛成に再度▲2八香で先手優勢に。

そこから後手が必死の食らいつきを見せて熱戦になったが、先手が丁寧に受け続けて天彦の勝ちとなった。▲8八金打(137手目)が手堅い決め手で、受けないと△7八銀不成~△6六馬で危なかった。

山崎七段は同じ形でのリベンジならず。天彦さんの丁寧な受けが印象に残った一局だった。


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[ 2013/05/27 07:00 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)

カロリーナさんが研修会受験




先週土曜日に行われた女流王座戦一次予選で鹿野圭生プロを破ったカロリーナ・ステチェンスカさんが研修会を受験し、女流プロを目指すことになりました。

「研修会」は奨励会の下部組織であるので、男子に混じって指すことになります。研修会のC1クラスに昇級すれば女流棋士3級の権利を得る。「女流3級」は仮免のようなもので、2年以内に一定の成績を残せば正式に女流2級となります。

カロリーナさんは2年連続で女流プロを破っていて強いと思いますが、研修会抜けられるかどうかはまた別の話。プロになれるかは実際やってみないと分かりません。C1まで抜けるのは大変だと思いますが頑張ってほしいですね。

ちなみに、先日の女流王座戦一次予選に「アマ選手」として出場した石本さくら、山根ことみ、中澤沙耶、迎琉歌、和田あき(敬称略)の5人は現在研修会のC2に在籍しています。(石本と山根は関西、中澤と迎は東海)このうち石本さんと山根さんは一次予選を突破する活躍をみせました。
この人達と比べると力的にはどうなんでしょうかね。実際対戦するわけではないですが、まずはここらへんが目標になるでしょうか。

【きょうの人】カロリーナ・ステチェンスカさん(21)「すべてが美しい」将棋に心奪われ 女流タイトル戦2年連続プロに勝利 - MSN産経ニュース
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[ 2013/05/24 07:30 ] 女流 | TB(0) | CM(0)