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有吉道夫先生、最後のNHK杯

前年度順位戦C級2組で3個目の降級点を取り、引退が決定した大豪・有吉道夫九段。

しかし、NHK杯予選で勝ち上がったことによって勝ち続ける限り引退が延びることとなった。
対戦相手はA級2位、現役のトップ棋士の高橋道雄九段。放送で初めて知ったが、今大会本戦出場者者の中で2番目の年長者なのだそうだ。(最年長は言わずもがな)高橋49歳に有吉74歳、年長対決といっても25歳も離れている。ベテランが予選で若手相手に1日3局、3連勝するのは難しいと言われる。74歳での出場は凄いことなのだ。

将棋のほうは先手の有吉が3手目に▲6六歩と角道を止めて、矢倉になった。高橋九段は後手で横歩取りを多用しており、本局の2手目△3四歩もそれを目指したものだろう。有吉先生は矢倉のじっくりした戦いのほうが力を発揮できると考えたようだ。対する高橋も矢倉の大家であり、この展開は不満ないだろう。最初は後手の高橋が左美濃に構え、有吉が早囲いをみせるという駆け引きがみられたが、結局普通の矢倉に合流した。

お互い矢倉に組みあがってから、高橋が飛車先不突きを生かして△8四銀と出る工夫をみせた。どこかで△8五銀から棒銀に出る狙いを持っている。対して有吉が角を出て銀の動きをけん制すると、高橋は6筋に飛車を回る。後手のほうが先手先手で攻める展開となった。

角を交換してから△4五歩型を生かして△4四角と打つ。この角が遠く玉を睨んでいる。2六の歩取りを受けつつ飛車取りと▲3七角と打った手に対し高橋は飛車を1段目に引く。「あれ?これは▲7四歩があるのでは、大丈夫なのか?」と思ったが、ここで高橋に妙手が出る。
有吉高橋001

歩頭に出る△8五桂!

なるほど、桂馬はタダだが、一歩手に入れつつ銀を前に進めることができる。

ここからは高橋の角のラインを生かした猛攻が続く。感想戦を聞いてみると厳密には無理攻めだったようで、有吉の「受けすぎ」が逆に攻めを呼び込んでしまったようだ。

劣勢になっても最後まで必死に受けを見つけ粘った有吉九段だが、120手目△6八とをみて、ついに力尽き投了。
最後のNHK杯残念ながら一方的な展開となってしまった。

翌月曜日の棋王戦、矢倉規広六段戦で敗れたことにより、正式に引退が決定。
闘志溢れる対局姿を見ることはもうできない。
しかし、最後まで腐ることなく全力投球で戦う姿勢は、私も含めて多くの人に感銘を与えたと思う。

有吉先生、お疲れ様でした
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[ 2010/05/24 21:11 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)
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