スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このエントリーをはてなブックマークに追加
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

阿部健治郎新人王

アマチュアの加來博洋さんが決勝に進出したことが話題を呼んだ新人王戦。

決勝3番勝負でも、第1局こそ阿部四段がプロの貫禄を見せるも、第2局加來さんが驚異的な終盤力で逆転勝ちを収め、第3局までもつれた。アマチュア(といっても元奨励会三段のいわば「セミプロ」だが)の「快挙」達成なるか否か、多くの人の注目が集まった。

後手となった加來アマは、またしても序盤で個性的な構想をみせてくれた。この大一番に阪田流向かい飛車をぶつけてきた。最近になってプロでも採用が増えている戦法ではあるが、依然「奇襲戦法」に近い扱いであることは関係者の反応をみてもわかる。

10手目の△4四角が加來流の構想。通常、角は手持ちにしておいたほうが良いが穴熊をけん制する狙いだろうか。それでも先手の阿部四段は、現代風に穴熊を目指す。▲9八香と上がったタイミングで、「穴には入らせん」とばかりに仕掛けていく。4四の角と7三の桂馬の連携による攻めは、あの「清水市代vsあから2010」の将棋を髣髴とさせる。

kaku_abe

上図、▲4五桂が飛車金両取りで3七桂と跳ねたときからの先手の狙い、しかし後手からの△6六歩(54手目)も厳しくみえる。金を引いてしまっては試合終了なので▲7七金。瞬間的には金桂交換だが、後手も飛車金両取りをかけられているので駒損はすぐ取り返せる。また△7七桂成に▲同桂と取った形がしっかりしている。この局面は先手が指せていたようだ。

後手は桂を取らずに△4六飛から飛車を捨てての猛攻。しかし、攻めが単調だったかもしれない。先手に冷静に受け切られてしまった。

終盤を迎えて下図
kaku_abe_2

ここで、▲7三銀が控室も見失っていた手で、鮮やかな決め手だった。△同玉▲7一飛以下▲9六歩まで必至がかかった。後手陣には金銀四枚あるが、悲しいことにいずれも働いていない。右玉の弱点である玉形の薄さが最後に響いてしまった。

阿部四段、優勝おめでとうございます!

三段時代にややもたついたそうだが、四段昇段以降は勝率8割は立派。順位戦も直ぐ上のクラスへ昇っていくのではないだろうか。作戦巧者であり、(本局でもみられた)中終盤での容易に崩れない粘り強さを兼ね備えているという点で、深浦さん(康市九段)と似ている、と個人的には思う。彼のように、地元の応援を味方にして、いつかはタイトル戦の大舞台で活躍してほしいですね。


Ustreamでの西尾五段による解説(録画)
リアルタイムでは観れませんでしたが、とても分かりやすい解説でした。

関連記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
[ 2010/10/24 06:00 ] 新人王戦 | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL