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NHK杯将棋 郷田真隆vs阿久津主税 角交換振り飛車

前銀河位の阿久津主税七段に、日本シリーズ3連覇など早指しも強い郷田真隆九段の対戦。

郷田九段は本格派居飛車党、阿久津七段は基本居飛車党だが何でも指しこなすオールラウンドプレイヤーである。果たして、後手の阿久津七段が4手目に△9四歩と突いて、▲2五歩に△9五歩と端歩を突き越した。ここから飛車を振って(△4二飛が多い)持久戦になれば、端の位が生きるというのが後手の主張。阿久津七段も何度も採用している戦法である。

14手目の△9二飛が珍しい手。ここから△9四飛~△3五歩~△3四飛の石田流を目指すのが後手の構想。手順は異なるが、10年ほど前の日本シリーズ(JT杯)で後手先崎さんが佐藤康光さんにぶつけた将棋が実戦例としてある。当時は角交換振り飛車もまだメジャーではなく、4手目に端歩を突くのは「挑発」とみられた時代。康光さんが顔を真っ赤にして怒ったと、先崎さんがエッセイに記していたのを覚えている。

さて、本局。27手目▲2七銀が不思議な手。普通は▲4六歩~▲4七銀から石田流に対抗するが、それだと△2四飛とぶつけられるのを嫌ったのではないかというのが森内九段の解説。飛車交換になれば先手の陣形のほうが隙が多い。そして後手に△3三銀~△3四銀と上がらせてから、銀を元の位置に戻した。一手損のようだが、飛車をぶつけられて歩を打たされるよりもこちらのほうが優るとみたのだろう。

後手は36手目△2五銀から△2四飛と飛車先を逆襲し、第1図
goda_akutsu

感想戦によると、ここでは△2六銀と弱くなった3七の地点を狙うほうが優ったようだ。以下▲2五歩 △同桂 ▲2六飛と銀は取られるが、△3七桂成がある。

単に飛車交換でもやれるとみた後手だったが、先に香車を取られて▲6二香 △7一金を入れてからの▲4一竜。これに角を打って受けなければならないのは辛い。そして決め手は51手目▲9六歩、業界用語でいう「地獄突き」

goda_akutu

取ると▲9二歩が激痛なので後手は取れない。取れないプラス、▲9四歩と伸ばされたときに受ける歩も切れている。後手からすると序盤の端の位を逆用された形となった。居飛車党からすれば、この歩を突いて勝てればどんぶり飯三杯いけるくらい気持ちが良い。

歩切れなので桂馬を取って6一に受けた後手だが、その桂馬を取られて急所の8六に据えられては辛い。形すら作ることができず、程なく終局となった。

1六銀が2六銀ならば難しかったということで一手の違いで予想以上の大差となってしまった一局だった。

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[ 2010/11/08 07:30 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)
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