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第60回NHK杯 藤井猛vs深浦康市

藤井深浦戦。過去の対戦成績は藤井の18勝7敗と大きくリードしている。実績的にはそれほど変わらない両者なので、この対戦成績は意外な感じもする。解説の鈴木大介八段は「深浦は藤井システムの犠牲者。この対戦成績は藤井システムの時の貯金でしょう(笑)」

藤井九段が後手番ということで、いつもの角交換振飛車かと思っていたが、4手目に角道を止めた。矢倉を警戒して先手が早々と▲2五歩△3三角を決めたので向飛車の選択肢もあったが、四間に振った!伝家の宝刀「藤井システム」だ!

対して深浦は▲3六歩~▲5五角、いわゆる「▲5五角急戦」で対抗。振り飛車側の出方によっては急戦でいきますよ、という作戦だ。これに△3二飛(28手目)~△4二角(30手目)も部分的には定跡だが、3七に角を引いていたので▲1五角のぶつけが生じてしまった。ここで時間を使うようではおかしい。藤井に見落としがあったか。

角交換に応じて、△2二飛と回るようでは「何をやっているかわからない」(藤井)序盤早々後手が駒組みに苦労する展開に。序盤巧者の藤井さんにしては珍しい。

先手は▲7五歩からの構想が上手かった。玉頭に位を取って模様勝ちを狙う。後手からの△7四歩の反発が気になるが、後手陣にスキが多いのでできないとみている。▲6八銀~▲7七銀右と引き付けて、さらに8筋の位も取る。角打ちを消すために5二に上がった金を4二→3二と動かしているようでは後手は辛い。下図は先手作戦勝ちの図。

深浦藤井1

ただ、先手も模様は良いが、実利を得ているわけではないのでまだこれからの勝負。これが位取り将棋の難しいところでもある。じっとしていると先手の模様が良くなるだけなので後手は5筋から動く。△4九角と打ち込んでやや無理気味でも迫る。飛車を成って何とか形にはなってきたが・・・

得意の一段金で迫る藤井だが、わずかに足らない感じ。しかし深浦も間違える。▲4三角成(85手目)では一度▲8三歩を利かすほうが優った。△8三桂が粘りある手で△7五桂跳ねもみている。接戦となったが、早逃げで凌ぎ▲5五桂と捨てたのが決め手。以下鮮やかな即詰みに討ち取った。投了図以下、△同玉に▲6六飛と回って詰みだ。

深浦九段が、藤井九段の序盤のミスを見逃さず、▲7五歩から位を取る構想でリードを広げ、最後は序盤の貯金を活かして逃げ切ったという感じの将棋だった。久しぶりの藤井システムということで興奮させられたが、藤井九段らしからぬミスで残念な一局となってしまった。でも、たまにはこういう四間飛車もやってほしい。次は期待してます、藤井先生!

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↑少し古い本ですが、藤井システム対右銀急戦を解説している数少ない定跡書です。
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[ 2011/01/24 08:00 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)
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