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第69期名人戦七番勝負第1局 森内俊之vs羽生善治

chinzansou
↑対局会場の椿山荘にて、椿の花

羽生vs森内、永世名人同士の名人戦が開幕した。この2人による名人戦は3年ぶり6度目になる。
これまで数々の名勝負を繰り広げてきた両雄が四十代になって初めてのタイトル戦。円熟味を増したお二人によるコクのある戦いを期待したい。

ここ最近の羽生名人の充実ぶりは素晴らしい。前年度は最多勝、7割5分を超える勝率を上げた。対する森内九段は昨年9連敗を経験するなど低迷気味だった。今期順位戦でも苦しい将棋が多かった。特に年明けの7回戦対藤井戦は敗勢からの逆転、246手の大熱戦でこの将棋に勝ったのは大きかった。持ち前の勝負強さを発揮してこの名人戦の舞台にたどりついた。

個人的には今回のシリーズは羽生名人の防衛を予想するが、作戦家で攻守に手厚い森内九段を破るのは容易ではないだろう。第6局、7局までもつれることは間違いない。


さて、第1局。振り駒の結果、森内挑戦者の先手となった。先手番では無類の強さを誇る森内九段。昨年度は22勝(18敗)中15勝(6敗)が先手番というデータも残っている。
対して後手の羽生名人は2手目△3四歩から横歩取りに誘導する。横歩取りの最先端、中座飛車の5二玉型の将棋になった。昨年来流行している形である。このシリーズでも少なくとも一局はこれになるだろうと私は予想していた。

昨年の羽生三浦の名人戦第1局も横歩取りだったが、「昨年の第1局の横歩取りと性格が異なる」と現地大盤解説の木村一基八段は語る。本局の進行をみればわかるように後手の動きは非常に積極的だ。「ここ半年ぐらいで横歩取りの一手の重要性が増した。」もともと横歩取りは序盤から激しい展開になりやすいのだが、最近は特にそうなのだと木村八段。

封じ手前の▲3六歩(41手目)が「新手」。△7五歩~△6五桂、あるいは△5五角からの強襲がみえるが、それを「やってきなさい」という強気の一手だ。
20110407森内羽生41手

注目の封じ手は予想通り△7五歩(42手目)。これを同歩と取らずに▲4六歩から馬を作って手厚く指すのが森内九段の構想だった。

馬と7二の歩の存在が大きい。いつでも▲7一歩成から後手陣を乱すことができる。▲3五桂(61手目)も入って先手が良さそうに見えたが控室のプロは後手持ちだったようだ。
20110407森内羽生63手

上図で△1二角が飛車成りを防ぎつつ、遠く先手陣を睨んでいる。この「遠見の角」が好手で控室では後手が指せるとみられていた。しかし名人は驚くべき一手を指す。BS放送開始直後に指された次の一手は、△8五飛。飛車を成られ、3二の金をポロっと取られてしまうが攻めが続かないとみている。

対して森内はしばらく考えて▲2一飛成と踏み込む。この飛車成りが予想以上に厳しかったようだ。この後左右から交互に手を作り挟撃体勢を築いた。

「先手優勢」とはいえ、後手の持ち駒が豊富なので一手間違えると形勢逆転という微差だったが、森内九段は手堅い寄せをみせる。▲7二と(83手目)は大盤解説の郷田九段が「私には指せない」と唸った好手。△5三角と受け一方の手を指させて▲2七歩(85手目)が「鉄板流」の決め手となった。

Olympus 641
↑投了図

得意の先手番で挑戦者が勝利をおさめた。全体的に難解な将棋だったが、優勢になってからの落ち着いた指し回しが印象に残った。羽生名人も最善の粘りをみせ逆転を狙ったが、それを許さなかった。

第2局、森内九段がやや苦手としている後手番でどのような戦略を立てるかに注目したい。



羽生VS森内百番指し羽生VS森内百番指し
(2011/01/29)
羽生 善治、森内 俊之 他

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[ 2011/04/09 23:54 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)
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