スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このエントリーをはてなブックマークに追加
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

最強の羽生穴熊~王位戦第4局~

王位戦中継サイト

将棋世界9月号の王位戦観戦記で大川慎太郎さんが藤井九段の将棋を料理に例えている。ミシュランガイドでは料理店のランクを星で表すが、藤井の料理店(将棋)は三ツ星に値すると言っている。その理由として大川記者は「卓越した創造性」を挙げる。新手を編み出す棋士は他にも沢山いるが、藤井さんは「既存の枠組みを超える」新構想を出してくる。そこが他の棋士との違いだ、と。私もそう思う。
その藤井九段がこの第4局も序盤から斬新な構想で魅せてくれた。

棋譜→第53期王位戦七番勝負 第4局 羽生善治王位 対 藤井猛九段

第2局に続いての先手角交換振り飛車だが、藤井九段から手を変えたことで同じ形にはならなかった。毎局違う形で勝負してくるところに料理人・藤井猛の気概を感じる。△7四歩を突かせて▲6五角と打つのが藤井九段の構想だった。▲6五角は事前の研究なしには指せない手だと思う。この角働くのか?と思ったが、ここから見事の指し回しで藤井九段がリードを奪う。

封じ手の局面、後手の穴熊は未完成なのに対し先手は美濃の堅陣で8筋攻めがある。先手のほうが指しやすそうだ。

後手は△5六歩(36手目)から動いてきた。金銀がくっついてない後手の穴熊だが、△5一歩と底歩を打てば堅くなる。多少駒損しても穴熊の遠さが生きるというのが羽生王位の大局観だと思うが、△7九銀のあたりは後手の攻めが薄く間に合いそうな感じがしなかった。

羽生藤井王位4_001
ここからの羽生さんの指し手がすごかった。△7九銀▲3八飛△同馬▲同金にじっと△6八銀成。なるほど、△5八成銀~△4八金打で迫るのか・・・と思ったら▲9一竜に△6七成銀!ゆっくりした攻めだけれども、後手の穴熊が遠いので先手からも早い寄せがない。依然として先手優勢だが、実戦的には穴熊が勝ってもおかしくない雰囲気になってきた。

難解な終盤戦になった。先手になかなか手番が回ってこない。
羽生藤井王位4_002

▲3九香に対して寄せにいくのではなく、△3三金(98手目)と受けに回ったのが冷静な一着。この緩急のつけ方が羽生さんは上手い。△3三金で先手からの寄せが難しくなった。先手としてはその前に▲5五角とか▲4一角とか、何か寄せにいく手がなかったか。色々検討していたら、感想戦コメントが入ってきた。▲1五桂(91手目)では先に▲5五角のほうが良かったと。しかし、この変化も超難解だ。
参考→王位戦中継Blog: 91手目、▲5五角の変化

厳密には先手が残していたようだが、実戦的には穴熊の勝ちパターンだったと思う。ましてや相手は羽生善治。「鬼に金棒、羽生に穴熊」とはこのことか。強い人の穴熊はなかなか寄らないんだなぁ。

それでもこの将棋は藤井九段に勝たせてあげたかった。良い将棋を指してただけに余計そう思う。

関連記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
[ 2012/08/11 11:57 ] 王位戦 | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL