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王座戦第4局 羽生王座奪還

王座戦中継Blog
王座戦第4局は羽生善治挑戦者が渡辺明王座を破り、3勝1敗で王座奪取。通算20期目(これは同一タイトル獲得記録で史上1位タイ)の王座獲得となった。

第4局は後手の羽生さんの作戦に注目していた。2手目△8四歩から矢倉角換わりを受けるのではなく、△3四歩から振り飛車にするのではないかと思っていたが、やはり振り飛車。しかし、2手目△3二飛には驚いた。

千日手局棋譜→第60期王座戦五番勝負 第4局 渡辺明王座 対 羽生善治二冠
10手目△7二玉が挑発の一手。▲2四歩といけば激しいことになる。しかし、渡辺王座は穏やかに▲4八銀。挑発には乗らず無難に駒組みを進める。この辺は渡辺さんらしい。自分の研究範囲外では無難に進める傾向があると思う。

渡辺羽生王座4_002

渡辺が穴熊ではなく天守閣美濃に囲ったのをみて、羽生は△4四歩と角道を止めた。結局、昔指されたノーマル振り飛車vs左美濃の将棋に合流した。前例はいずれも20年以上前、(対左美濃の)藤井システムが生まれる前の将棋だ。この形の代表局は、第3期竜王戦第5局▲谷川△羽生戦。羽生さんが初めてタイトルを失った将棋である。△3二飛という最先端の出だしで始まったのにレトロな戦型に合流するところが面白い。

△4四銀(50手目)が大胆な一手で、この日の羽生さんは挑発的な指し手が多かったと思う。先手に7筋から動かれてしまうが、△5五歩と角道を止めてから△4六歩の突き捨てが上手いタイミングで後手ペースになっていった。

△6四金打~△7二飛と回って後手が厚く優勢という見方が多かったが、そう簡単にはいかないのが渡辺羽生戦。渡辺の粘りで難解な終盤戦になった。先手玉が意外と詰まないのでこれは渡辺勝ちか、と思われた瞬間△6六銀!という鬼手が飛んできた。

羽生渡辺王座4_001

▲6六桂を消して詰めろ逃れ。かつ△8八角成▲同玉△7七銀成▲同玉△6五桂以下の詰めろになっている。というのは指されてみれば分かるのだがどうしてこんな手が思いつくのか。渡辺は▲6六同歩と取ったが△8九金以下千日手が成立した。

劣勢になってからの渡辺さんの辛抱も見事だったし、土俵際に追い詰められてからの△6六銀も凄かった。この2人でなければ作れない棋譜だと思う。千日手になってしまったが、今年の名局賞候補でしょう。

指し直し局は羽生先手で矢倉。渡辺は急戦矢倉でなくがっぷり四つの相矢倉を選んだ。▲4六銀・3七桂で先手が9筋を受ける定跡形。
相矢倉の後手番は先手の攻めをひたすら受け続ける展開になる。この将棋も先手の攻めが途切れず、反撃のターンが回ってこなかった。これを見ると第1局・3局で急戦矢倉を採用した理由がなんとなくわかる。後手矢倉の苦しさを感じた一局だった。

印象に残ったのは▲5五馬(103手目)。▲6四歩としたくなるがこうやって駒を補充するのが手堅い勝ち方か。これまで羽生さんは渡辺竜王相手だと攻め急ぐことが多かったと思うのだが、今日は最後まで落ち着いていた。

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番勝負全体を振り返ってみると、第2局、挑戦者が角交換振り飛車を採用して勝ったのが大きかったと思う。勝負の流れ的にはあれで決まった感がある。第1局終えた時点では今年も渡辺かと思ったが、第2局羽生勝利で雰囲気がガラっと変わった。2勝分、3勝分の価値がある白星だった。

2008年の竜王戦以降、羽生は渡辺を苦手としていた。対戦成績で負け越し、番勝負では3回続けて敗れた。しかし、今回の王座戦でその苦手意識を完全に克服したと思う。この王座戦は羽生渡辺戦における1つのターニングポイントとなりそうだ。

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[ 2012/10/05 07:30 ] 王座戦 | TB(0) | CM(0)
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