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第71期A級順位戦最終局 挑戦者は羽生三冠

名人戦棋譜速報

△羽生善治三冠(7勝1敗)-▲橋本崇載八段(2勝6敗)
羽生が勝てば挑戦、橋本は負けると降級という大一番。▲7六歩△3四歩▲1六歩の出だしから先手ゴキゲン中飛車になった。最近のハッシーは先手でも後手でも角交換系の振り飛車を指すことが多い。後手の作戦は△7三銀~△6四銀の超速。通常のゴキ中対超速と比べて先後逆だが、先手が▲1六歩のぶん一手得。この端歩がどれだけ利いてくるか。

羽生橋本A級002
図は先手が端の位を取ったところ。ここからの羽生三冠の構想が素晴らしかった。
図から△5三金!▲6六銀△4四金。
自陣が薄くなるが、金を繰り出して先手の飛車を圧迫する。以下△4五金~△3四角で後手の抑えこみが決まり羽生三冠が優勢になった。78手で後手の中押し勝ち。羽生三冠が8勝1敗で2年連続の挑戦を決めた。

この将棋が一番早く終わってしまったのは残念。日付が変わるところまでは持ってほしかった。羽生さんが強すぎるので仕方ないとも言えるのだが。本局もそうだが今期のハッシーは精彩を欠く将棋が多かった。去年羽生さんに竜王戦で勝った時のようなキレのある将棋を取り戻してほしいと思う。

▲渡辺 明竜王(5勝3敗)-△郷田真隆棋王(5勝3敗)
唯一挑戦、降級に関係ない将棋。いわゆる「消化試合」なので余り注目していなかったのだが、とても面白い将棋だった。

戦型は渡辺先手で相矢倉。途中までは先日のNHK杯▲行方△郷田戦と同じ将棋。定跡形なので指し手がハイペースで進んだ。79手目▲3三歩に郷田棋王は3時間を超える大長考の末に△2二玉とかわす。渡辺竜王の攻めが続き後手が苦しそうな展開で、解説のプロ棋士もほとんどが先手持ちだったが、その攻めを凌ぎ切って郷田の逆転勝ち。郷田らしさ全開の名局だった。途中の大長考でその後の展開を読み切ってたところに凄味を感じた。

囲碁将棋チャンネルの煽り文句に「竜王vs棋王 2手目△8四歩の存在意義」とあったが、存在意義は十分示せたと思う。これが挑戦を決める将棋だったらもっと盛り上がっただろうなぁ。棋王戦でもこういう将棋を見せてほしいと思う。

△佐藤康光王将(4勝4敗)-▲深浦康市九段(3勝5敗)
後手の佐藤が序盤から面白い指し方を見せてくれた。4手目角交換から△4二銀~△5三銀と上がって向かい飛車を目指す出だし。これに深浦が「怒りの▲2四歩」で大乱戦になった。

その後局面は落ち着いて持久戦模様になったが、先手がずっと苦しい将棋だったと思う。後手が優勢を維持して勝ち切った。敗れた深浦は3勝6敗。競争相手が敗れたことで初のA級残留が決まったが、対局者はそれを知る由もない。終局直後は降級を覚悟したような表情で見てて辛かった。

▲屋敷伸之九段(4勝4敗)-△谷川浩司九段(2勝6敗)
戦型は後手谷川のゴキゲン中飛車からの相穴熊。
後手が6筋から反撃して振り穴ペースと思ったが、▲2八飛から角を取って▲2九飛が絶妙な受け。これで後手は駒損で苦しくなった。
117手で屋敷九段の勝ち。屋敷九段は前期に続いて先手番で全勝。順位戦先手番連勝記録を16に伸ばした。敗れた谷川九段は2勝7敗。高橋三浦戦の結果次第では降級という状況に追い込まれた。

△三浦弘行八段(6勝2敗)-▲高橋道雄九段(2勝6敗)
最後まで残ったのがこの将棋だった。戦型は高橋先手で横歩を取らずに2八飛と引く将棋。昨年の最終局もこの横歩取らせで谷川九段を破って劇的な残留を決めている。

49手目の▲2六歩!が印象に残った。なかなか指せない手だと思った。そこから先手が攻める展開になったが、やや攻めが細く後手が良さそう。しかし、最後は先手に勝ちがあったようだ(103手目▲7七角で▲3四銀)。その勝ち筋を逃して高橋九段の逆転負け。
高橋九段は2勝7敗で降級。谷川九段は順位の差で降級を免れることとなった。

最終成績は以下の通り。
【8勝1敗】羽生(挑戦)
【7勝2敗】三浦
【6勝3敗】郷田
【5勝4敗】渡辺、屋敷、佐藤康
【3勝6敗】深浦
【2勝7敗】谷川(残留)、高橋(降級)、橋本(降級)

今回はスカパーとニコ生で生中継があったが臨場感を楽しむことができた。ニコ生は長岡裕也プロの解説が明快で良かった。来年もこれを続けてほしいと思う。
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[ 2013/03/02 09:14 ] 名人戦・順位戦 | TB(0) | CM(0)
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