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第62回NHK杯決勝 渡辺竜王vs羽生三冠

本局のあと、渡辺は、「もし決勝で羽生さんと当たったら、その時は勝ちたい。羽生さんの23連勝に僕も2つ貢献しているので、今度は借りを返したい。」とはっきりいった。
―『NHK将棋講座 2013年4月号』観戦記「竜王、勢いで押し切る」(渡辺明竜王×佐藤天彦七段戦)より


羽生渡辺のゴールデンカードがこのNHK杯でも実現した。羽生善治三冠はNHK杯4連覇、24連勝中。解説の藤井九段の言葉を借りれば「人類が滅ぶまでない」大記録である。冒頭で引用した通り、この記録には渡辺竜王も2勝貢献している(前回決勝と前々回準決勝)。今年こそはリベンジしたいところだ。

この両者は今年度色んなところで当たっていて、これが11局目の対戦となる。今期はここまで5勝5敗(通算では渡辺の24勝21敗)の五分。王座戦では羽生が3勝1敗でタイトル奪還したが、その後棋王、王将、朝日で渡辺が4勝と盛り返している。今年度の総決算といっても良い大一番だ。

振り駒の結果渡辺竜王が先手となった。後手の羽生三冠の戦型選択に注目したが、無理矢理矢倉だった。アマチュアではおなじみの戦型だが、プロの将棋では珍しい。この形がプロで流行らない理由は角の動きで手損をするからだと思う。ただ、はっきり悪くもならない戦型なので羽生さんとしては終盤勝負の狙いだったのかもしれない。

先手が3筋から動いたのに対し、後手は位を取って銀立ち矢倉に組み替える。そして右銀を攻めに使う構想。6四角・7四銀の形は部分的には攻めの理想形だが、ちょっと欲張っている感じもする。

20130317羽生渡辺1
駒組みが飽和状態になったところで渡辺から動いた。△5三角と引いた手に対して▲6五歩!
両取りがかかるので指しにくい手だが、この局面では桂馬の価値が高い。△同桂なら▲8四角と出て、次に角成りと▲2六桂が狙い。ということで羽生三冠は△同銀と取ったが、▲8四角に△7二歩と打つのでは辛いと思う。この辺ではっきり先手が良くなった。

△7二歩に先手は5筋から動いていった。▲5二歩と垂らして後手の玉形を乱してから飛車を5筋に回る。陣形に差があるので先手はどんどん駒をぶつけて攻めていけば良い。

20130317羽生渡辺2
後手は△2七角(90手目)と打って馬を作りにいったが、▲5四歩が好手だった。取れば▲5五銀があるし、本譜△4九角成には▲5五飛と走れる。△5二歩と受けさせてから、次の▲5六角が攻防の決め手となった。

109手で渡辺竜王の圧勝。最後は一方的な内容となってしまった。羽生三冠の構想が良くなかったのかもしれないが、それをきっちり咎めた渡辺竜王の指し回しは見事だった。

渡辺竜王はNHK杯初優勝。他の早指し棋戦では優勝経験があるが、意外にもNHK杯での優勝はなかった。優勝10回という大記録に追いつくのはさすがに無理かもしれないが、1つでも多く優勝回数を増やしてほしいと思う。

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[ 2013/03/17 23:40 ] NHK杯 | TB(0) | CM(0)
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