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電王戦第4局 塚田九段、執念の引き分け

第2回 将棋電王戦 第4局 塚田泰明九段 vs Puella α(ニコニコ生放送)

電王戦第4局は凄まじい将棋だった。何から書いたら良いのか分からないが、とりあえずいつも通り初手から振り返ってみる。

<戦型は相矢倉>
▲7六歩△3四歩▲2六歩に後手の塚田九段は△4四歩と角道を止めた。人間同士なら▲2五歩を決めて矢倉をけん制したと思うが、プエラは▲4八銀。△4二銀と上がってウソ矢倉になった。第3局までは力戦形の将棋が続いたが、初めて普通の将棋になった。

通常の矢倉と違って先手が▲2六歩突いているのに対し、後手は飛車先不突。△7二飛から森下システムの先後逆バージョンになった。
20130414プエラ塚田1
▲1三桂成△同銀▲2五歩(本譜は桂不成だったが)は矢倉戦ではよくある手筋。最初に指したのが南芳一九段だったので南流とも呼ばれる。

先手の端攻めを逆用して後手は△1六歩と垂らしてと金を作る。入玉含みの手だ。しかし、先手に馬を作られる。その馬を▲6三馬(71手目)と寄られた局面は次に▲4一金の飛車取りがあって後手が苦しい。
20130414プエラ塚田2

ここで△5二銀打と受ける手もあったが、受けてもキリがないとみた塚田は覚悟を決める。△2六香から入玉勝負に出た。局後の会見によると、塚田も点数は足りなくなるのは分かっていたが、相手がコンピュータということで決断したとのこと。

<相入玉>
塚田玉の入玉は確定したが、大駒を全て先手に取られ点数が圧倒的に足りない。人間同士なら先手の判定勝ちなので、もっと前に投了していると思う。だが、この将棋は団体戦だ。自分が投了した瞬間にチームの負けが決まってしまう。それに、将棋ソフトは入玉模様が苦手なので何が起こるか分からない。塚田は粘り続ける。

プエラは8八玉のままなかなか玉を上がろうとしない。将棋ソフト全般に言えることだが、入玉を狙わないために大逆転が起きることがある。塚田も事前の研究でソフトが8八玉型にこだわることを知っていて入玉勝負にかけた。

20130414プエラ塚田4
しかし、▲7七玉(125手目)が人間の望みを打ち砕く一手。ついにプエラが自ら入玉を目指した。以下▲9五銀~▲8六玉で入玉が確定。これは終わったと正直思った。塚田九段も▲7七玉から入られたのが大誤算だったそうた。

<奇跡の引き分け>
しかし、塚田は諦めない。最後まで持将棋の可能性を信じて指し続けた。

そして奇跡は起こった。プエラの指し手が乱れ大駒を詰まされてしまう。一時は10点近く足りなかったのが2点差まで詰まった。さらに小駒を一枚、二枚と取ってついに24点達成!
230手の大激戦の末、持将棋成立引き分けとなった。

終局直後、塚田九段は泣いていた。色んなものを背負いながら戦っていたのだろう。
記者会見でも涙。記者に「投了も考えましたか」と聞かれ、目頭を拭いながら「自分からは・・・」と言葉を詰まらせていた。これを見て私も貰い泣きしてしまった。

棋譜だけみれば格好悪い将棋だったかもしれない。でも、それを分かった上で恥もプライドも捨てて戦う姿に感動しました。タイトル取ったこともある棋士が泥水すすって戦うのは並大抵の覚悟ではできないと思う。

塚田九段の思いは第5局対局者の三浦八段にも伝わったはず。その思いを引き続いて三浦さんも最後まで諦めず勝利を掴んでほしい。

"「第2回将棋電王戦」第4局、大熱戦の末、持将棋引き分けに"(日本将棋連盟)

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[ 2013/04/14 09:05 ] 電王戦 | TB(0) | CM(0)
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