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電王戦が盛り上がった理由を挙げてみた

第2回電王戦は人間の負け越しという結果に終わりましたが、すごい盛り上がりでした。ニコ生の総視聴者数は伸べ200万人を超えたそうです。興行的には大成功だったと思います。
"将棋電王戦のニコ生総視聴者数は200万人を突破、将棋番組の史上最高値を更新" (マイナビニュース)

私の周りでも将棋を指さない・見ない人達が話題にしていたので驚きました。
なぜ、ここまで盛り上がったのか。その理由を考えてみました。

1、土曜開催
毎週土曜日に開催したのは当然ながら好手でした。将棋のタイトル戦は平日開催が多いですが、土日じゃないとじっくり観ることができないという人が多いと思います。羽生森内の名人戦もニコ生中継されていましたが、視聴者数は電王戦のほうが圧倒的な多かったです。当然タイムシフトの有無も関係しているでしょう。
平日が多いのは会場(ホテル、旅館)の都合等もあるからでしょうが、もっと土日開催を増やすべきだと思います。
持ち時間4時間も長すぎず短すぎずちょうど良かったですね。塚田九段は6時間を要望していたようですが、6時間だと夜遅くなるので興行的には4時間のほうがいいでしょうね。

2、「人間対コンピュータ」という対立軸で盛り上げた
ドワンゴが「人間対コンピュータ」という対立軸で煽ることで上手く盛り上げました。そのせいか、普段の棋戦と違って「負けられない」という雰囲気が強かったと思います。ネットで「名人戦は国内戦で電王戦は国際試合」というコメントを見かけましたが、確かにそんな感じはありましたね。「負けられない」雰囲気は棋士にとって重荷になったかもしれませんが、「負けられない戦い」だからこそ多くの人が興奮し、感動したのだと思います。

3、ドワンゴの演出が上手かった
今回はドワンゴが斬新な演出で盛り上げました。佐藤大輔氏(PRIDEの選手紹介映像も手がけた)監修のPVはどれも良かったですね。
ニコファーレでの壁面LEDを駆使した大盤解説も斬新でした。私も第2局ニコファーレに行きましたがとても楽しかったです。

4、ボンクラーズの形勢判断(評価値)を表示した
3の演出と関連するのですが、今回の電王戦では将棋ソフト(ボンクラーズ)の評価値を画面に表示しました。これは初めての試みでしたが面白かったです。将棋をよく知らない人でもこの評価値を手がかりに観戦することができたのではないでしょうか。

第4局(塚田puella α戦)では相入玉になって評価関数が無意味になり、急遽24点法点数表示グラフが作られました。これも良い仕事でしたね。あの時ニコ生のコメントでは「あと1点!」コールが飛び交ってましたが、何だかバレーボールの試合を見てるみたいでした。スポーツのように将棋を観て楽しむってこういうことなのかなぁと思いましたね。

この件に関連して、GPS将棋の金子さんが2009年に興味深い論文を書いています。
コンピュータ将棋を用いた棋譜の自動解説と評価」(リンク先PDFファイル)
その中から一部引用します。
 たとえば、野球観戦の場合には,観戦者が野球のルールを知らなくてもスコアボードを見ると試合の流れが大体判る。どちらが勝ちそうなどと判断することもできるし,応援しているチームが得点をあげれば勝ちに近付いた(あるいは負けから遠ざかった)ことを共有して一体感を持って応援することができる.
比較して,プロ棋士の将棋を観戦する場合は,将棋のルールを知らない場合はもちろん多少の対局経験があるくらいでは,どちらが優勢かどうかを判断することができない。そこで,もしコンピュータ将棋が野球における解説の役割を務めることができれば,観戦者の楽しさは大きく増すと期待される


5、解説、聞き手のプロ棋士達の喋りの上手さ
ドワンゴの演出とは別に、解説の棋士達のトークが上手かったというのもあると思います。彼らは普段から大盤解説等で喋り慣れてますからね。しかも、皆さんキャラが濃いんで面白い。
特に第4局(塚田puella α戦)の木村一基八段の解説は面白かったです。あの内容だとどうしても重い雰囲気になってしまうところを上手く盛り上げてくれました。

中継室からレポートしてくれた女流の皆さんも良い味を出してました。

今回プロ棋士の面白さを知った人達がニコ生だけでなく、大盤解説会にも来てくれるようになると良いなと思います。

==========
今回の電王戦の運営から学ぶことは多いと思います。

ドワンゴの運営はまだ将棋番組に慣れてないこともあり雑な部分も多々ありますが、今までの将棋界になかった盛り上げ方、アイディアを見せてくれました。全てを真似する必要はないですが、学ぶべきところは学ばないと。

コンピュータに負けたからといって人間同士の勝負の魅力は損なわれないと私は思いますが、そう思わない人も少なからずいるわけです。「コンピュータに負ける時代」だからこそ、もっと見せ方を工夫しないとプロ将棋ファンは増えません。

電王戦が一過性の盛り上がりにならないように関係者の方々には頑張ってほしいです。
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[ 2013/04/23 07:00 ] 電王戦 | TB(0) | CM(0)
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